東大 過去問 2025年 地学|AI解答・解説・シミュレーション|アトリエファクトリー

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このページの出典

東京大学 第2次学力試験(前期)2025年 理科「地学」(東京大学公式サイト)

問題・出題の意図・東京大学の解答例(東京大学の公表資料)

東京大学の利用規定について

東京大学は、入試問題と出題の意図・解答の2次利用について「東京大学第2次学力試験入学試験問題等の2次利用について」(令和6年7月1日改定)で条件を定めている。このサイトでの対応は次のとおり。

解答とシミュレーション(AIで作成)

制作

制作:アトリエファクトリー(aTELiER FACTORY) https://atelierfactory.jp/

修正履歴

お知らせ(2026年10月4日)

解答・解説・シミュレーションは、すべて Claude Opus 5.5 で作成しています。作ったあとの確かめ方は、科目によって違います。

どの科目も、東京大学が公表した解答ではありません。くわしくは「問題取得方法と回答生成方法」をご覧ください。

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地 学

第1問 宇宙に関する次の問い(問1~2)に答えよ。

問1 銀河系の回転運動を銀緯 90∘ の方向(北銀極)より見た場合の模式図を図1—1に示す。銀河系円盤に属する天体や物質は,円盤内を銀河系中心の周りに同じ向きで円運動しているとする。また,太陽は銀河系中心から 8 キロパーセクの距離 R0 に位置し,220km/s の速さ v0 で円運動しているとする。以下の問いに答えよ。数値での解答には有効数字 1 桁で答え,計算の過程も示せ。ただし,1 パーセク =3.1×1013km,円周率 π=3.1,1 年 =3.1×107 秒とする。

(1) 太陽が銀河系を 1 周する時間を年の単位で答えよ。

(2) 図1—1に示すように,銀河系中心から距離 R(ただし R<R0)に位置し,速さ v で円運動する銀河系円盤に属する天体Pを考える。太陽から見て,Pと銀河系中心の間の離角を θ とする。

(a) 太陽の位置から見たPの視線方向の速度成分 vr(視線速度)が,

vr=(vR−v0R0)R0sinθ(式1—1)

と記述できることを示せ。

図1—1 銀河系の回転運動を北銀極より見た場合の模式図
図1—1 銀河系の回転運動を北銀極より見た場合の模式図
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(b) 宇宙空間に分布する中性水素原子は電波の輝線を放射することが知られている。この電波輝線の観測から中性水素原子の視線速度を導出する方法を 1 行程度で答えよ。

(c) 図1—2に銀河面に沿って観測された中性水素原子が放射する電波輝線の強度分布を示す。横軸は図1—1において太陽から見て銀河系中心の方向から左回りに測った離角 θ に相当する。縦軸は電波輝線の観測から導出された中性水素原子の視線速度 vr であり,太陽から遠ざかる方向を正の数と定義する。太陽より内側に位置する物質は,銀河系中心の近傍をのぞき,太陽とほぼ同じ速さで円運動していることが知られている。北銀極より見た場合に,観測された中性水素原子が銀河系中心の周りを左右いずれの向きに回転していると言えるか,図1—2から読み取れる情報と式1—1を使って 2 行程度で説明せよ。

図1—2 銀河面に沿って観測された中性水素原子が放射する電波輝線の強度分布
図1—2 銀河面に沿って観測された中性水素原子が放射する電波輝線の強度分布
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(3) 銀河系内に分布する星間塵(じん)により星の見かけの明るさが本来の明るさより暗く見える現象(減光)がしばしば観測される。ある恒星を観測したところ,可視光での見かけの明るさは 12 等級であり,年周視差は 0.001 秒角であった。この恒星は,分光的特性からB0型の主系列星(可視光の絶対等級が −3 等級)であり,かつ星間塵による減光を受けていることがわかっている。この恒星の可視光の明るさは星間塵により何等級暗くなっているか答えよ。

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問2 次の会話文を読んで以下の問いに答えよ。数値での解答には計算の過程も示し,有効数字 1 桁で答えること。ただし,必要であれば円周率 π=3.1,および 2=1.4,3=1.7,5=2.2 を用いてよい。

生徒:先生,ケプラーは惑星の観測データから(A)ケプラーの法則を発見したということですが,その手順について教えてください。

先生:では例として火星の観測を使うことにして,一緒に考えてみましょう。まず,火星の公転周期はどのように求められますか。

生徒:(B)火星の会合周期の観測から求めることができます。

先生:では火星の公転面上の軌道はどうでしょうか。地球から観測されるのは火星の天球上での見かけの運動ですから,火星の軌道を決めるためには,まずは地球の軌道を正確に決めなくてはいけませんね。

生徒:どうしたらよいでしょうか。

先生:火星の方向(天球上での火星の見かけの位置)と太陽離角(地球から見た太陽と火星の方向のなす角度)を観測することで,太陽と火星を基準とした相対的な地球の位置は決められますね。

生徒:でも,火星も運動しているので複雑になりそうです。

先生:まずは火星が衝のときからはじめて,ア ごとに火星を観測していけば火星の イ はいつも同じなので,地球の相対的な軌道が決定できますね。

生徒:なるほど。地球の軌道が決定できれば,今度は火星の軌道も同じ要領で決められそうですね。

先生:ケプラーの法則は惑星の運動を非常に正確に記述することができたので,地動説が広く受け入れられることになりました。後に別の観測からも地球が太陽の周りを公転している証拠が得られています。

生徒:年周光行差や年周視差ですね。

先生:歴史的には,より値の大きい(C)年周光行差が先にブラッドレーによって観測されました。年周光行差は光の速さが有限であることも示しています。

生徒:惑星と言えば,太陽以外にも惑星を持つ恒星があるそうですね。

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先生:系外惑星ですね。

生徒:公転周期が地球よりずっと短い惑星もあると聞きました。でも,ケプラーの法則を考えると中心の恒星に近すぎるので,生命を育むのに適した環境ではなさそうですね。

先生:そうとも限りませんよ。(D)恒星の光度や質量にも依存しますからね。

生徒:そうなのですね。もしかしたら系外惑星にも生命が存在するかもしれませんね。将来の観測が楽しみです。

(1) 下線部(A)について,太陽と惑星の平均距離 R,公転周期 P,および定数 K を用いてケプラーの第 3 法則を Rα/Pβ=K と表すとき,正の整数 α,β の組として最小のものを答えよ。

(2) 下線部(B)について,地球の公転周期を 3.6×102 日として,観測された火星の会合周期 7.8×102 日から火星の公転周期が何日になるか求めよ。

(3) 空欄 ア および イ に当てはまる最も適当なものを以下の選択肢からそれぞれ選んで答えよ。

[アの選択肢]

地球の公転周期,地球の自転周期,火星の公転周期,火星の会合周期

[イの選択肢]

方向,太陽離角,公転面上での位置,地球との距離

(4) 下線部(C)について,地球の公転面に対して垂直な方向にある恒星の年周光行差を θ とするとき tanθ の値を求めよ。ただし,地球の公転を円運動と仮定し,軌道半径 1.5×1011m,公転周期 3.1×107s,光の速さ 3.0×108m/s を用いること。

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(5) 下線部(D)について,質量 M=0.25Ms,光度 L=0.010Ls の恒星のまわりを公転する系外惑星を考える。ここで,Ms は太陽の質量,Ls は太陽の光度を表す。恒星と惑星の平均距離だけ恒星から離れた点における,単位時間・単位面積あたりの恒星からの放射エネルギーが,地球とこの系外惑星で等しくなるとき,この系外惑星の公転周期が地球の公転周期の何倍になるか求めよ。ただし,設問(1)の定数 K は恒星の質量 M に比例すると仮定する。

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第2問 大気と海洋に関する次の問い(問1~2)に答えよ。

問1 大気の気圧に関する次の文章を読み,以下の問いに答えよ。

 ①気圧は,その地点より上にある大気の重さによる圧力である。その分布は,大気の運動の様子を把握したり,天気を予報したりするための重要な情報となる。

 冬季の日本周辺の地上付近ではしばしば,大陸上で高気圧,太平洋上で低気圧が発達する「西高東低」の気圧配置となる。等圧線がちょうど南北方向にのびているとき,仮に( ア )の影響が無視できるとすれば,気圧分布によって生じる( イ )が( ウ )とほぼつりあって( エ )風が吹くことになる。しかし実際には地上付近では( ア )の影響のため,それに比べて( オ )寄りの風になる。

 日本付近の上空では等圧線は東西方向にのびていることが多く,このような等圧線に対応した偏西風が吹いている。②この風は気温の南北分布と関連があり,南北の気温差が大きくなる冬季には特に強くなる傾向にある。上空の偏西風の様子を詳しく見ると,通常,偏西風波動と呼ばれる南北に蛇行した構造をとっている。③上空の偏西風の低緯度側への変位を伴う気圧の谷は,地上付近の温帯低気圧の中心位置の真上よりずれたところにあることが多い。

 一方,日本の南方の低緯度海域では,夏から秋にかけて熱帯低気圧が多く見られる。④熱帯低気圧は,中心付近で気圧が非常に低くなって,強い上昇流を伴った台風へと発達することがある。

(1) 上の文章中の( ア )~( オ )に入る適切な語句をそれぞれ答えよ。ただし,( ア )~( ウ )は空気塊にはたらく力を以下の語句から選び,( エ )および( オ )には四方位での方角を入れよ。

語句群:転向力,気圧傾度力,起潮力,遠心力,浮力,摩擦力

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(2) 下線部①より,地球上に存在する大気の質量を地上気圧から推定することができる。固体地球の質量は大気の質量の何倍になるかを有効数字 1 桁で求めよ。計算の過程も示せ。ただし,固体地球は半径 6.4×103km,平均密度 5.5g/cm3 の球であるとし,大気の平均地上気圧を 1.0×103hPa,地表面付近での重力加速度を 9.8m/s2 とする。

(3) 下線部②について,日本付近で冬季に上空の偏西風が強くなる理由を,南北の気温差が大きくなることにもとづき,以下の語句を全て用いて 2 行程度で説明せよ。ただし,地上での南北の気圧差の季節による変化は小さいものとする。

語句群:気圧差,空気の密度,地衡風

(4) 下線部③について,通常,上空の気圧の谷は地上の低気圧の中心位置の真上より,東西のどちらにずれているかを,地上の低気圧の中心のすぐ東側と西側に 2 地点をとって以下のように考える。

(a) 両地点では,通常,どちらの気温が低くなっているかを,低気圧の周囲での風の吹き方を考慮することによって 1 行程度で説明せよ。

(b) このとき両地点の上空では,どちらの気圧が低くなるのかを考察し,その結果にもとづいて,上空の気圧の谷が地上の低気圧の中心位置の真上より東西のどちらにずれるのかを 2 行程度で説明せよ。

(5) 下線部④について,平均的な鉛直気温分布の大気中で地上付近にある空気塊が上昇するとする。その場合,断熱膨張によって気温が低下し,上昇流域の上空は周囲と比べて冷たい空気で占められて地上付近の気圧が高くなり,低気圧の発達が阻害されるはずである。それにもかかわらず,地上の気圧が低下して台風へと発達することがあるのは,どのような効果がはたらくことによるのか。1 行程度で説明せよ。

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問2 北半球の中緯度にある縁海を考える。図2—1のように,この縁海は 1 か所の狭く浅い海峡を通じて西にある大洋とつながっている。海峡では上層で大洋からの流入,下層で大洋への流出があり,正味では 1 年間に 2080km3 の流入となっている。また,この縁海の海面には 1 年間に 0.34m の降水と 1.40m の蒸発があり,周囲の陸地から表流水が流入する。この縁海の海面の面積を 2.50×106km2 として,以下の問いに答えよ。ただし,降水と表流水の塩分は 0 ‰ とする。

図2—1 縁海における水循環の模式図(東西断面図)
図2—1 縁海における水循環の模式図(東西断面図)

(1) 蒸発がおきると,海水の水温と塩分は変化する。蒸発により水温と塩分の値はそれぞれどのように変化するか,理由とともに 1 行程度で述べよ。

(2) 縁海の海面の高さが 1 年を通じて変化しないとすると,表流水の流量は 1 年間に何 km3 になるか有効数字 2 桁で求めよ。計算の過程も示せ。

(3) 水深 300m の海峡を挟んで少し離れた観測点AとBにおいて,海面から深さ 300m まで水温と塩分を測定した。図2—2は,そのデータを縦軸に水温,横軸に塩分をとって表示したもの(T–S図)である。

(a) 縁海側(東側)の観測点はAとBのどちらであると考えられるか,理由とともに 1 行程度で述べよ。

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(b) 流入する海水と流出する海水の平均的な塩分をそれぞれ大洋側観測点の深さ 50m の塩分と縁海側観測点の深さ 250m の塩分とする。これらの塩分の値を図2—2から小数第 1 位まで読み取ってそれぞれ答えよ。

(c) 流入する海水と流出する海水の塩分が 1 年を通じて(b)の値で近似できるとして,海峡上層の流入量が 1 年間に何 km3 になるか,有効数字 2 桁で求めよ。計算の過程も示せ。なお,縁海全体で平均した塩分は 1 年を通じて変化しないものとする。

(4) この縁海の北部では,冬季に表層水が底層に間欠的に沈降する。偏西風が卓越する海域であることが北部で沈降が起きやすいことに関連している。偏西風が吹くことで北部の表層と底層の水温差はどのように変化するか,理由とともに 2 行程度で説明せよ。

図2—2 観測点AとBにおけるT–S図。どちらも海面から深さ300 m まで表示し,50 m 間隔で●の記号をつけている。
図2—2 観測点AとBにおけるT–S図。どちらも海面から深さ300 m まで表示し,50 m 間隔で●の記号をつけている。
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第3問 プレートテクトニクスと火山に関する次の問い(問1~2)に答えよ。

問1 プレートの運動に伴う現象について述べた次の文章を読み,以下の問いに答えよ。

 地球の表面は,十数枚の大小のプレートで覆われている。プレートは地殻とマントル最上部で構成される( ア )からなり,より柔らかく流動性に富む( イ )の上を運動している。2 つ以上のプレートが接する境界付近では,その相対運動によって多くの地震が発生している。

 海中の大山脈である海嶺はプレートの拡大する境界にできる地形である。図3—1に示すように,海嶺軸はしばしばそれと直交する断裂構造でくい違っており,くい違った海嶺軸を結ぶ断裂構造は( ウ )断層と呼ばれている。海嶺軸で形成された海洋プレートは( イ )の上を移動し,海底は海嶺軸から遠ざかるにしたがって深くなる。これは海洋プレートが時間とともに厚さを増し,アイソスタシーによって沈降するためと考えられる。

図3—1 プレートの拡大する境界(海嶺)周辺を上から見た模式図。灰色矢印はプレートの拡大方向を示す。
図3—1 プレートの拡大する境界(海嶺)周辺を上から見た模式図。灰色矢印はプレートの拡大方向を示す。
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(1) 文中の( ア )~( ウ )に入る適切な語句をそれぞれ答えよ。

(2) プレートの相対運動によって,プレート境界は拡大する境界,収束する境界,およびすれ違う境界の 3 つのタイプに分類される。さらに,収束する境界は沈み込み境界と衝突境界に分類される。表3—1において,①~④には深さ 100km より浅部で発生する地震の主な断層の型を,⑤~⑧には深さ 400km より深部で発生する深発地震の有無を答えよ。

表3—1 プレート境界の種類と,そこで発生する地震の特徴
表3—1 プレート境界の種類と,そこで発生する地震の特徴

(3) 図3—1に示す海嶺周辺で,海底に地震計を設置して地震を観測する。図中のくい違った海嶺軸を結ぶ断裂構造で発生するすべての地震のP波初動が,常に押し波で観測される領域はどこか。図3—1を矢印や語句は省略して解答用紙に書き写し,その中に図示せよ。

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(4) 図3—2に示すように,海洋プレートが海嶺軸に対して 5.0cm/年の速さ v で矢印の方向に拡大し,移動しているとする。海嶺軸での海底の水深 h0 が 2.5km,海嶺軸から 3.2×103km 離れた地点Xにおけるこのプレートの厚さ hp が 62km であった。海洋プレートの平均密度 ρp(単位:kg/m3)を有効数字 2 桁で求めよ。計算の過程も示せ。ただし,海嶺軸での海洋プレートの厚さは 0km とし,海洋プレートが形成されてから時間 t(単位:年)経過したときの海底の沈降量 d(単位:km)は d=3.5×10−4t と表されるとする。また,どの場所でもアイソスタシーは成り立っているものとする。海水および海洋プレートより深部を構成する物質の平均的な密度はそれぞれ ρw=1.0×103kg/m3,ρm=3.3×103kg/m3 とする。

図3—2 プレートの拡大・移動方向に沿った鉛直断面の模式図。灰色領域は海嶺軸で形成された海洋プレートを,矢印は海洋プレートの拡大方向を示す。
図3—2 プレートの拡大・移動方向に沿った鉛直断面の模式図。灰色領域は海嶺軸で形成された海洋プレートを,矢印は海洋プレートの拡大方向を示す。

(5) 海嶺から十分に離れた海洋プレートと大陸プレートとの境界は,表3—1にあるA~Dのどの境界に属するか。もっとも適当なものを一つ選べ。また,その境界では海洋プレートは大陸プレートおよびその下のマントルに対しどのように運動するかを,密度に関する考察から 1 行程度で説明せよ。

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問2 次の文章を読み,以下の問いに答えよ。数値での解答には計算の過程も示せ。

 プレートの沈み込み帯では,地表に多くの火山が形成され,地球内部の熱や物質を放出する場となっている。日本列島の火山活動も,沈み込み帯でのマグマの発生に起因している。沈み込んだプレートの上にある(Ⅰ)マントルで発生したマグマは,マントルおよび地殻内を,上昇と滞留を繰り返しながら移動する。この間,マグマの化学組成や物性は,マグマ溜り内での(Ⅱ)結晶分化作用やマグマ混合などにより,しだいに変化していく。

 地殻内のマグマの多くは,地表に達することなく固まって岩石となり,大陸地殻の一部を作ることに寄与する。このような岩石のうち,大陸地殻上部を主に構成する( ア )は,(Ⅲ)火山活動がない地域における顕著な熱源となっている。これは,( ア )がウランなどの( イ )を豊富に含むため,発熱量が多いことが原因である。一方,地下の浅部に達したマグマ中で,揮発性物質が発泡すると,気体が混ざった状態のマグマは( ウ )が著しく低下し,これによりマグマはさらに上昇して火山噴火に至る場合がある。火山噴火に至るマグマのうち(Ⅳ)最も分化が進んだものが( エ )質マグマであり,爆発的な噴火を起こしやすい性質をもつ。

(1) 文中の( ア )~( エ )に当てはまる語句を答えよ。( ア )と( エ )については,岩石名を書け。

(2) 下線部(Ⅰ)について,沈み込み帯でマグマが発生しやすくなる理由について,下記の語句をすべて用いて 2 行程度で説明せよ。

語句群:海洋プレート,マントル,融点,水

(3) 下線部(Ⅱ)のマグマ溜りにおける結晶分化作用について,表3—2をもとに考えてみよう。表3—2に示す化学組成のマグマXから,同表に示す鉱物A,鉱物B,輝石が,それぞれ 10,20,10 質量%晶出し,マグマ溜りに沈積したとする。

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(a) 表3—2に示した化学組成の特徴をもとに,鉱物A,鉱物Bに対応する鉱物名を下記の選択肢からそれぞれ答えよ。

選択肢:石英,斜長石,カリ長石,かんらん石,方解石

(b) 表3—2に示した化学組成をもとに,残ったマグマの SiO2 含有量(質量%)を有効数字 2 桁で求めよ。

表3—2 マグマXと晶出した鉱物A,鉱物B,輝石の化学組成(単位は質量%)
表3—2 マグマXと晶出した鉱物A,鉱物B,輝石の化学組成(単位は質量%)

(4) 下線部(Ⅲ)について,日本列島のとある非火山地域の岩体で地温勾配を測定したところ,深さ 400m 毎に 10 ℃ 上昇するというデータを得た。このデータから算出される地殻熱流量を,日本列島の平均的な地殻熱流量の値と仮定し,日本列島の陸域で 1 年間に放出される熱を有効数字 1 桁で求めよ。ただし,地温勾配を測定した岩石の熱伝導率を 3.0W/(m·K),1 年を 3.1×107 秒,日本列島の陸域の面積を 3.8×105km2 とし,地温勾配は一定であるとする。

(5) 下線部(Ⅳ)について,この種のマグマが爆発的噴火を起こしやすい理由を 2 行程度で説明せよ。