第1問
以下の文章を読み,問 1 〜問 5 に答えよ。
図 1 は,実在する地域の地質図,堆積岩 C の分布域に位置するある露頭の近接スケッチ,この地域から得た岩石を薄片にして偏光顕微鏡を用いて観察したスケッチ(H,I,J)である。

問 1 図 1 (ア) の地質図上に示した E − F の線上で地質断面図を作成すると,どのような構造がみられるか,次の①〜④から選び,番号で答えよ。
① 堆積岩 B が堆積岩 C の上に重なり,凸形状に変形した褶曲構造(背斜)
② 堆積岩 B が堆積岩 C の上に重なり,凹形状に変形した褶曲構造(向斜)
③ 堆積岩 C が堆積岩 B の上に重なり,凸形状に変形した褶曲構造(背斜)
④ 堆積岩 C が堆積岩 B の上に重なり,凹形状に変形した褶曲構造(向斜)
問 2 図 1 (イ) の露頭スケッチに示されている粒子 G の大きさは次の①〜④のどれに分類されるか,番号で答えよ。
① 礫 ② 砂 ③ シルト ④ 粘土
問 3 図 1 (イ) の露頭スケッチに示された粒子 G を観察した結果,花こう岩であることが明らかになった。粒子 G の岩石薄片を偏光顕微鏡で観察したスケッチとして最も適切なものを図 1 (ウ) の H,I,J から選び,英字記号で答えよ。
問 4 堆積岩 C は陸から遠い海底で堆積したもので,堆積年代は約 22 億年である。図 1 (イ) の露頭スケッチに示されたように粒子 G が堆積岩 C の中に存在する理由を 60 字以内で説明せよ。
問 5 堆積岩 B,堆積岩 C が形成された時代の後,地球表層の酸素濃度は大きく上昇した。酸素濃度が増加した後にはオゾン層が形成されたと考えられる。オゾン層が形成された場合,地球上の生物進化にどのような影響があると考えられるか,60 字以内で説明せよ。
第2問
以下の文章を読み,問 1 〜問 4 に答えよ。
マントルは固体であるが,長い時間で見ると液体のようにゆっくりと流動する性質を持っている。地殻はマントルよりも密度が小さいため,マントルの上に浮かんでいるとみなすことができる。地殻とマントルの境界面である ア までの深さは,標高が高い場所ほど深くなる。これは,標高が高い場所では地殻が厚く質量が大きいことから,地殻がマントル内に深く入り込んだところで,地殻が受ける浮力と重力が釣り合うからである。この釣り合いを イ と呼ぶ。イ が成り立っている場合,ある高度で測った重力値はほぼ一定となり,ウ はゼロに近い値を持つ。
一方,中部地方のある山地は,約 170 万年前から現在までに約 1600 m 隆起している。イ が常に成り立っていたと仮定すると,地殻の厚さは エ km だけ厚くなったことになる。
問 1 文章中の空欄 ア,イ,ウ にあてはまる適切な語句を答えよ。
問 2 ア の深さは大陸と海洋でどちらの方が深いか答えよ。また,大陸地殻の上部と下部,および海洋地殻の主な構成岩石をそれぞれ答えよ。
問 3 文章中の下線部に関連して,この時期に沈降している主な日本の地域の名前を 1 つ答えよ。
問 4 エ にあてはまる値を計算過程も含めて答えよ。ただし,地殻とマントルの密度をそれぞれ 2.70 g/cm³,3.10 g/cm³ として,有効数字は 3 桁とすること。
第3問
以下の問 1 〜問 4 に答えよ。
問 1 以下の文章の ア 〜 エ に入る語句を,下の語句群から選び記号で答えよ。
地球の大気循環におけるハドレー循環は ア で発達した イ により作られた潜熱を高緯度側に輸送する役割を持っている。亜熱帯のハドレー循環の下降流にあたる地域で亜熱帯高気圧を形成する。中緯度から高緯度にかけての熱は,ウ と エ の渦が偏西風と重なることによる偏西風波動により輸送されている。
語句群
a 寒冷前線帯, b 亜熱帯高圧帯, c 熱帯収束帯, d 積雲, e 積乱雲,
f 乱層雲, g 熱帯低気圧, h 温帯低気圧, i 高気圧
問 2 赤道付近の地表大気では貿易風と呼ばれる風が卓越している。貿易風の主風向(東西南北)を答え,その理由を,以下の語句をすべて用いて 50 字以内で説明せよ。
語句:ハドレー循環,コリオリの力
問 3 赤道付近での大規模な上昇気流の駆動源の 1 つとして考えられるのは雲・雨の形成に伴う潜熱の放出である。空気塊の上昇に伴う雲の形成の過程を以下の語句をすべて用いて 100 字以内で説明せよ。
語句:露点温度,乾燥断熱減率,凝結
問 4 エルニーニョ現象・ラニーニャ現象は熱帯太平洋上の大気と海洋の相互作用による現象である。エルニーニョ現象時の赤道太平洋中部における,海面水温,貿易風の強さ,および,大気の対流活動度の 3 点について,平常時との違いの説明として正しいものをそれぞれ a,b,c から選択せよ。
a 平常時に比べて高い(強い)
b 平常時に比べて低い(弱い)
c 平常時と変わらない
第4問
表 1 は太陽系の惑星に関するデータである。問 1 〜問 3 に答えよ。なお,計算問題については,解答欄に計算過程も記せ。

問 1 太陽系の惑星は,内部構造の特徴から地球型惑星と木星型惑星の 2 つに分類される。以下の (1) 〜 (3) に答えよ。
(1) 木星の平均密度を有効数字 2 桁で求めよ。なお,それぞれの惑星は完全な球体で,その半径は赤道半径であると仮定し,必要ならば,, として計算せよ。
(2) 表 1 に示された惑星の中で,木星型惑星をすべて答えよ。
(3) 地球型惑星と木星型惑星の内部構造の違いを,以下の 6 つの語句をすべて用いて 120 字以内で説明せよ。
語句:岩石,鉄,氷,ガス,半径,密度
問 2 次の文章を読み,ア と イ にあてはまる最も適切な語句を答えよ。
宇宙空間の中で,天体表面に液体の水が存在でき,生命が存在できると考えられる領域は ア と呼ばれる。太陽系では地球だけがその領域にある。地球は太陽からの距離が適度であり,その地表温度は水が液体として存在できる温度である。また,水が液体として存在するためには大気の圧力が必要である。地球の イ は,大気をとどめておくための十分な重力を生じ,地表に液体の水を保持している。
問 3 金星の大気に関して,以下の (1),(2) に答えよ。
(1) 地球の大気圏最上部に入射する太陽放射は 1370 W/m² であり,その一部は大気や地表で反射される。入射する太陽放射エネルギーに対する,金星と地球の反射率をそれぞれ 80 % と 30 % とする。地球と金星が吸収する太陽放射エネルギー(W/m²)をそれぞれ有効数字 2 桁で求めよ。
(2) 地球の地表温度は約 15 ℃であるが,金星の地表温度は約 460 ℃に達する。金星の高い地表温度の原因を金星の大気成分に関連させて 50 字以内で説明せよ。