東大 過去問 2022年 地学|AI解答・解説・シミュレーション|アトリエファクトリー

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東京大学 第2次学力試験(前期)2022年 理科「地学」(東京大学がかつて公開したPDFの Internet Archive 保存版)

問題・出題の意図・東京大学の解答例(東京大学の公表資料)

東京大学の利用規定について

東京大学は、入試問題と出題の意図・解答の2次利用について「東京大学第2次学力試験入学試験問題等の2次利用について」(令和6年7月1日改定)で条件を定めている。このサイトでの対応は次のとおり。

解答とシミュレーション(AIで作成)

制作

制作:アトリエファクトリー(aTELiER FACTORY) https://atelierfactory.jp/

修正履歴

お知らせ(2026年10月4日)

解答・解説・シミュレーションは、すべて Claude Opus 5.5 で作成しています。作ったあとの確かめ方は、科目によって違います。

どの科目も、東京大学が公表した解答ではありません。くわしくは「問題取得方法と回答生成方法」をご覧ください。

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地 学

第1問 宇宙に関する次の問い(問1~2)に答えよ。

問1 恒星の表面の明るさに関する以下の問いに答えよ。計算の過程も示せ。

(1) 半径 R,表面温度 T のある恒星の光度 L(単位時間あたりに放射されるエネルギー)を求めよ。シュテファン・ボルツマン定数を σ とする。また,その恒星までの距離が D であるとき,我々が観測するみかけの明るさ F(単位時間あたりに,光線に垂直な面の単位面積を通過するエネルギー)を求めよ。

(2) その恒星は半径が角度 θs の円に見え,天球面上での面積は πθs2 となる。ひろがって見える天体の面輝度 S を,天球面上の単位面積あたりの明るさと定義する。この恒星の平均の面輝度 ⟨S⟩ は,F を πθs2 で割ったものとなる。θs を R と D で表した上で(単位はラジアンとする),⟨S⟩ を求めよ。

(3) 以下では,面輝度は恒星のみかけの円内でどこでも一定で,前問で求めた ⟨S⟩ であるとする。図1—1のような食連星を考える。光度 L がより明るい星を主星と呼ぶ。二つの食において,恒星が隠される部分の面積は同じであるとする。

図1—1 地球から見たある食連星の模式図。主星を固定して描いてあり,矢印は公転方向を表す。
図1—1 地球から見たある食連星の模式図。主星を固定して描いてあり,矢印は公転方向を表す。
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(a) 連星の二つの星はともに主系列星であるとする。伴星がAの位置から主星の周りを一周する間の,この食連星全体のみかけの明るさ FT の時間変化を,横軸に時間,縦軸に FT をとって図示せよ。二つの食における光度変化量の違いを明示すること。

(b) 二つの星が主系列星と限らない場合,どのような種類の恒星の連星ならば二つの食における光度変化量の大小が(a)の場合と逆になるか。理由も含めて 3 行程度で述べよ。

(4) 観測者が恒星の中心から見込む角度を θ とする。現実の恒星の面輝度 S は中心(θ=0)から境界(θ=θs)にむかって暗くなる(周辺減光)。これを以下のように単純化して考えよう。恒星を,半径 R の内側では密度が一定,外側では密度ゼロのガス球とする。恒星からの光はガス球の表面ではなく,それよりわずかに内側の光球面から放たれる。光球面は,それより外側のガスによって光が吸収されるかどうかの境界であり,図1—2に示すように,光球面からガス球表面まで光が観測者にむかって伝搬する距離 d は,θ によらず一定であるとする。なお,d は R よりはるかに小さいとする。

(a) ガス球表面から測った光球面の深さ r は θ によって異なる。r を d,θ,θs を用いて表せ。図中に示された角度 α を途中で用いてもよい。

(b) 恒星の温度は,ガス球表面から恒星内部に向かって高くなる。(a)の結果に基づいて,周辺部ほど面輝度が減少する理由を 3 行程度で説明せよ。

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図1—2 恒星の表面付近の光の経路の模式図
図1—2 恒星の表面付近の光の経路の模式図
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問2 太陽系の惑星と衛星に関する以下の問いに答えよ。数値での解答には計算の過程も示せ。必要に応じて,21/3=1.26 を用いてよい。

(1) 太陽の周りを公転する惑星と同様に,惑星の周りを公転する衛星の運動もケプラーの法則に従っている。木星にはガリレオ衛星と呼ばれる特に大きな 4 つの衛星イオ,エウロパ,ガニメデ,カリストがある。そのなかで,イオ,エウロパ,ガニメデのそれぞれの公転周期 PI,PE,PG は 1:2:4 の整数比の関係が成り立つことが知られている。

(a) イオの公転軌道の長半径(木星からの最大距離と最小距離の平均)を aI=4.2×105km として,エウロパとガニメデの軌道の長半径 aE,aG を有効数字 2 桁でそれぞれ求めよ。

(b) イオでは活発な火山活動が起こっており,内部が高温になっていると考えられている。この高温の最も重要な原因と考えられるものを答えよ。

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(2) 水星は惑星のなかで最も小さいが,平均密度は惑星の中で 2 番目に大きく,表面には地球の衛星である月と同様に,他の地球型惑星に比べて多くのクレーターを残している。また,水星の公転軌道は他の惑星と比較して特に大きな離心率を持っている。

(a) 水星が大きな平均密度を持つことは,水星の内部構造のどのような特徴を反映していると考えられるか,簡潔に答えよ。

(b) 水星表面に多くのクレーターが消えずに残されていることの主要な原因を 1 つ,1 ~ 2 行で答えよ。

(c) 水星の遠日点での公転速度 va に対する近日点での公転速度 vp の比を,図1—3を参考にして,軌道離心率 e を用いて表せ。また,e=0.21 として公転速度の比を有効数字 2 桁で求めよ。

(d) 水星の近日点において太陽方向に直交した平面が受ける単位時間,単位面積あたりの太陽放射エネルギーは遠日点の何倍か,軌道離心率 e を用いて表せ。

図1—3 水星の公転軌道の模式図
図1—3 水星の公転軌道の模式図
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第2問 大気と海洋に関する次の問い(問1~2)に答えよ。

問1 以下の問いに答えよ。

(1) 等圧面が水平方向と高度に対して図2—1のように分布している。ここで等圧面の圧力は P1>P2>P3>P4 の関係を満たし,等圧面の間隔は左ほど大きい。大気組成は均一とする。

図2—1 等圧面の構造
図2—1 等圧面の構造

(a) 圧力が P2,P3 の等圧面に挟まれた領域Aの平均気温と領域Bの平均気温のうちどちらが高いかを答え,その理由を,気圧はその高度より上にある単位面積あたりの大気の重さに等しいことを用いて 2 行程度で述べよ。

(b) 図2—1が夜間の海陸風の模式図であるとき,表面 1(左)と表面 2(右)のどちらが海面であるかを,海洋の熱容量が大きいことを考慮して答えよ。また,点Cにおける風の向きを「右向き」「左向き」から選べ。

(c) 図2—1を海陸風ではなく南半球の地衡風の模式図とする。紙面に垂直方向の気圧傾度力はないものとする。このとき,点Dにおける風の向きを「右向き」「左向き」「手前向き」「奥向き」の中から選べ。

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(d) 点Cにおいて,気圧傾度力とコリオリの力(転向力)と摩擦力がつり合っており,摩擦力の大きさは気圧傾度力の半分の大きさであるとする。このときの風速は,摩擦力が働かず気圧傾度力とコリオリの力がつり合っているときの風速の何倍であるかを,計算の過程も示して答えよ。計算の過程では気圧傾度力の大きさを FP,コリオリの力の大きさを FC,摩擦力の大きさを FV とする。

(2) 北半球中緯度で発達しつつある偏西風波動を考える。図2—2は地表の気圧分布の模式図である。同心円に囲まれた領域Eと領域Fのうち,いずれかが低気圧で,いずれかが高気圧である。

図2—2 地表の気圧分布
図2—2 地表の気圧分布

(a) 線分Gと線分Hのいずれかに沿った白丸の地点における風向が図2—3の矢印のように表される。これらの風向は線分G,Hのいずれに沿ったものであるかを答えよ。また,領域E,Fのいずれが低気圧であるかを答えよ。

図2—3 風向の分布
図2—3 風向の分布
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(b) 線分Gの上空の 500hPa 等圧面における風向と,気圧の谷(「低」で表す),あるいは尾根(「高」で表す)の位置として,適切なものを次の(a)~(d)から選べ。

p82a

(c) 偏西風波動が発達するとき,上空の気圧の谷の東側で気温が高く,西側で気温が低くなっている。このことと上記の風向を使って,偏西風波動が地球全体のエネルギー収支においてどのような役割を果たしているかを,「太陽放射」という語を用いて 2 ~ 3 行で述べよ。

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問2 以下の問いに答えよ。数値による解答は有効数字 2 桁で答え,計算の過程も示せ。なお,重力加速度は 9.80m/s2,円周率は 3.14 とする。

(1) 太平洋域には複数のプレート(図2—4)が存在し,プレート境界で発生した巨大地震が引き起こす津波は遠洋に広がる。2011 年東北地方太平洋沖地震によりE1において発生した津波は,地震発生から 8 時間後,津波計が深海に設置されている観測点S1に到達した。同様に 2010 年チリ地震によりE2において発生した津波は,8 時間 40 分後,津波計が深海に設置されている観測点S2に到達した。E1からS1までの大円距離(地球表面に沿った最短距離)を 6800km,E2からS2までの大円距離を 6100km とし,津波の伝播の速さから,それぞれの津波伝播経路の平均水深を求めよ。簡単のため,それぞれの伝播経路の水深を平均水深で,伝播経路を大円で近似できるものとする。

図2—4 太平洋を中心とする海陸分布とプレート境界
図2—4 太平洋を中心とする海陸分布とプレート境界
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(2) (1)で求めたE1-S1間とE2-S2間の平均水深が異なる理由を,以下の語をすべて用いて 4 行程度で述べよ。

語群:東太平洋中央海嶺,プレート,海洋底年代,リソスフェア,冷却

(3) 海上の強風が生成する波浪は,強風域から遠く離れると,形の整った( ア )と呼ばれる海洋波浪として観測される。いま,水深 4000m の平坦な深海底に設置されている流速計の直上の海面を,波高が 2m で周期 12 秒の( ア )が一方向に伝わっている。

(a) 空欄( ア )に入る適切な語句を答えよ。

(b) 下線部の波の波長と波の伝わる速さを答えよ。

(c) 流速計は海水の流速を計る。例えば,この流速計の直上の海面を一方向に伝播する波高 2m の津波は,海底付近で最大 10cm/s 程度の水平方向の流速を生じる。一方,下線部の波は海底付近で流れを伴わず,この流速計は( ア )を検知しない。下線部の波が海底付近で流れを伴わない理由を 2 行程度で述べよ。

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第3問 地震と地質に関する次の問い(問1~2)に答えよ。

問1 地震と断層に関する以下の問いに答えよ。

(1) P波の振動方向などの地震波形の特徴を分析すると,1 点での観測であっても震源の方向と震源までの距離が推定でき,このことは緊急地震速報で活用されている。いま,z 軸を鉛直上向きにとった 3 次元 x–y–z 座標系上で位置(xo,yo,0)に設置された観測点でP波が観測され,震源が観測点から方向 e→=(ex, ey, ez) および距離 R の位置にあると推定された。ここで e→ は観測点から震源の位置へ向いた単位ベクトルであり,地表面は z=0 に位置する。また,P波速度 Vp,S波速度 Vs は場所によって変化しないものとする。

(a) x–y–z 座標系上での震源の位置(xs,ys,zs)を,それぞれの成分ごとに R,ex,ey,ez,xo,yo を用いて表せ。

(b) 観測点でP波が検知され瞬時に緊急地震速報が発令されたとしても,S波(主要動)の到達に緊急地震速報が間に合わない領域内の点(x,y,0)が地表面上にある場合を考える。x,y が満たす不等式を Vp,Vs,R,xs,ys,zs を用いて記せ。

(c) (b)の結果をもとに,地表面における緊急地震速報が間に合わない領域と観測点のおよその位置を x–y 平面上に図示せよ。簡単のため xs=ys=yo=0 とする。

(d) 陸側プレート内の浅部で発生する地震(直下型地震)に対して緊急地震速報を全ての地域で間に合わせるには難しさがある。(c)までの考察をもとに,多数の観測点からなる地表の観測ネットワークをどのように整備すれば間に合わない地域の範囲を狭められるか理由を含め 2 行程度で述べよ。

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(2) 実際の断層は点ではなく,大きさのある面であり,断層のずれは,一定の速度 Vr(マグニチュードによらずS波速度の数十%程度)で断層面の上を移動する震源として表される。各地点での揺れは,断層から放出された最初の地震波が到達したら始まり,最後の地震波が到達するまで継続する。以下では,P波による揺れのみを考え,S波や屈折波,反射波の影響は考えないものとし,P波速度 Vp は場所により変化しないものとする。断層面の幅(深さ方向の長さ)は無視できるほど小さいものと考えよ。

図3—1 鉛直な断層面を上から見た平面図。太線は断層面であり,白矢印は白丸の位置にある震源が断層面上を移動する方向,点A~Dは観測点を示す。
図3—1 鉛直な断層面を上から見た平面図。太線は断層面であり,白矢印は白丸の位置にある震源が断層面上を移動する方向,点A~Dは観測点を示す。

(a) 一般に,地表面で揺れが継続する時間は,地震のマグニチュードとどのような関係にあるか,その理由を含めて 2 行程度で説明せよ。

(b) まず簡単のため,図3—1の×の位置に移動しない右横ずれの震源を考える。観測点A~Dでの初動の向きをそれぞれ押し波か引き波で答えよ。

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(c) つぎに,図3—1の白矢印のように断層の西端から移動を開始し東端で停止する右横ずれの震源を考える。初動が押し波の領域と引き波の領域を分ける境界線を,断層上の震源の移動開始点と停止点の位置とともに図示せよ。

(d) (c)の場合で,観測点AとBでの揺れの継続時間を断層の長さ L,Vr,Vp を用いて表し,震源の移動が各点での継続時間に与える影響を 2 行程度で説明せよ。ここでは,断層面の上端は地表面に位置し,観測点AとBは断層の端から等距離にあり図3—1での距離 r1 と r2 には,r1−r2=L の近似が成り立つとせよ。震源は,それぞれの位置で瞬間的に地震波を放出しながら移動するものとする。

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問2 日本列島の地質構造に関する次の文章を読み,以下の問いに答えよ。

 日本列島は,ユーラシア大陸と太平洋の間に位置する島弧であり,プレートの沈み込みに伴う造山運動が過去約 5 億年間にわたって繰り返されてきた。海洋プレート表面の物質や陸源の砕屑物が,海溝で陸のプレートに押し付けられて形成された地質体を( ア )と呼び,(Ⅰ)ジュラ紀に形成された美濃・丹波帯や,(Ⅱ)白亜紀から新第三紀にかけて形成された四万十帯はその一例である。また,( ア )の一部は変成作用により鉱物が再結晶して変成岩となっている。西南日本の広域変成帯である領家帯と三波川帯の境界は( イ )と呼ばれる断層である。新第三紀には日本海の拡大や,( ウ )プレートと呼ばれる海洋プレート上にある伊豆—小笠原弧の西南日本弧への衝突などが生じ,日本列島の形が作られてきた。

(1) 空欄( ア )~( ウ )に入る適切な語句を答えよ。

(2) 下線部(Ⅰ)に関して,美濃・丹波帯の中には石灰岩の採掘がおこなわれている場所がある。美濃・丹波帯の中の石灰岩はどのような場所で形成されたか 15 字以内で述べよ。また,これらの石灰岩が美濃・丹波帯の中にとりこまれるまでの過程について,プレートの運動と沈み込み帯を表す模式的な断面図を描いて説明せよ。

(3) 下線部(Ⅱ)に関して,図3—2は四国における四万十帯の複数の地点(A~D)において産出する岩石の種類と年代を示した模式柱状図である。

(a) 岩石種P,R,Sはそれぞれ何だと考えられるか。以下のうちから適切な語句を選択せよ。

流紋岩  玄武岩  花崗岩  砂岩・泥岩  チャート  岩塩

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図3—2 四国における四万十帯の地点A~Dに産出する岩石の種類と年代を示す模式柱状図。柱状図の縦軸は層厚と一致しないことに注意。
図3—2 四国における四万十帯の地点A~Dに産出する岩石の種類と年代を示す模式柱状図。柱状図の縦軸は層厚と一致しないことに注意。

(b) 岩石種Qは異なる起源をもつ粒子から構成されている。岩石種Qを構成する粒子の起源を 2 つ挙げ,そう考えた理由を岩石種Qが形成された場所と関連付けて 2 行以内で答えよ。

(c) 地点A~Dのうち,最も南側に位置すると考えられるのはどの地点か。理由とともに 2 行以内で答えよ。

(d) 図3—2では,岩石種Rの形成が生じていた期間が地点により異なる。この原因として,白亜紀後期に沈み込んでいた海洋プレートにどのような変化が生じたことが考えられるか。2 行以内で答えよ。

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(e) 地点Aと地点Dから採取された岩石の分析の結果,両地点の岩石はいずれも,岩石種にかかわらず 150 ℃ の温度に達する弱い変成作用を受けたことが判明した。岩石種Pの最も若い年代と岩石種Sの最も若い年代の差が沈み込む海洋プレートの年齢をあらわしていると仮定して,地点A,Dの岩石はそれぞれ地下何 km まで沈み込んだと考えられるか,計算の過程とともに有効数字 2 桁で求めよ。なお,沈み込み帯におけるプレート境界浅部の地殻熱流量は,海溝に到達した海洋プレート内の地殻熱流量と同じであると仮定し,海洋プレートの年齢 t(単位:百万年)と地殻熱流量 q(単位:W/m2)には,

q=0.5/t

地温勾配 G,地殻熱流量 q,岩石の熱伝導率 k の間には

q=k·G

の関係が成り立っているとする。また,プレート境界浅部における岩石の平均的な熱伝導率は 2.0W/(K·m),海底面の温度は 0 ℃ とし,岩石は沈み込みに伴って埋没し,弱い変成作用を受けた後には再加熱されていないものとする。