東大 過去問 2003年 地学|AI解答・解説・シミュレーション|アトリエファクトリー

東大理系科目 AI解答・シミュレーション‹ 東大地学 2003‹ 地学2003

このページの出典

東京大学 第2次学力試験(前期)2003年 理科「地学」(東京大学がかつて公開したPDFの Internet Archive 保存版)

問題・出題の意図・東京大学の解答例(東京大学の公表資料)

東京大学の利用規定について

東京大学は、入試問題と出題の意図・解答の2次利用について「東京大学第2次学力試験入学試験問題等の2次利用について」(令和6年7月1日改定)で条件を定めている。このサイトでの対応は次のとおり。

解答とシミュレーション(AIで作成)

制作

制作:アトリエファクトリー(aTELiER FACTORY) https://atelierfactory.jp/

修正履歴

お知らせ(2026年10月4日)

解答・解説・シミュレーションは、すべて Claude Opus 5.5 で作成しています。作ったあとの確かめ方は、科目によって違います。

どの科目も、東京大学が公表した解答ではありません。くわしくは「問題取得方法と回答生成方法」をご覧ください。

PDFの 41 枚目

地 学

第1問 次の文章を読み,下の問いに答えよ。

 天の川銀河の中心には太陽の 300 万倍の質量が集中しており,これはブラックホールであると考えられている。ただし,現在の観測精度では,質量が集中している範囲は半径 0.1 光年より小さいということしかわかっていない。一方,理論的には,この程度の質量のブラックホールの半径はおよそ 1000 万 km であり,0.1 光年よりもはるかに小さい。したがって,観測結果だけからは,銀河の中心にブラックホール以外の天体が存在する可能性も否定できない。そこで,仮にブラックホールではなく太陽のような恒星の集まりがあるとしたらなにが起こるか,考えてみよう。

問1 半径 R の球形の空間の中に質量 M の星が N 個あるとして,これらの星の速度 v を求めよう。簡単のために,球の表面にそって円運動している星を考える。このような星では,遠心力による加速度 v2R と万有引力による加速度 GMNR2 がつりあっている。ここで,G は万有引力定数である。

(1) v を R,M,N,G で表せ。

(2) R=0.10 光年,M=2.0×1030kg,N=3.0×106 として,v の値を有効数字 1 桁で求めよ。なお,G=6.7×10−11Nm2/kg2,光速度は 3.0×108m/s,1 年は 3.2×107s とせよ。

問2 星が空間に一様に分布しているとして,その中を速度 v で動く星が単位時間のあいだに他の星と衝突する確率 P を求めよう。ただし,まわりの星は止まっているとする。すべての星が同じ半径 r をもつとし,2 つの星はその中心間の距離が 2r になったら衝突すると仮定する。これは,星を中心として星の進行方向に垂直な半径 2r の円を考えたとき,その円が移動してできる円柱の中に他の星の中心が入っていれば衝突するということである(図1—1)。

PDFの 42 枚目

(1) 星の数密度(単位体積あたりの星の数)を n として,P を r,n,v で表せ。

(2) r=7.0×108m とし,v には問1で求めた値を用い,それ以外は問1と同じ値を用いて,P を 1/s を単位として有効数字 1 桁で求めよ。ただし,星は半径 R の球形の空間の中に一様に分布しているとする。

(3) ある星が他の星と衝突するまでの平均時間 T は,1/P で表される。T を年を単位として有効数字 1 桁で求めよ。

問3 宇宙の年齢である 1.3×1010 年のあいだに星の集まりはどうなると考えられるか,上の T の長さを考慮して 100 字以内で説明せよ。

図1—1
図1—1
PDFの 43 枚目

第2問

次の文章を読み,下の問いに答えよ。

 大気と海洋の担う南北方向の熱輸送は,地球の気候にとって重要な役割を果たしている。このうち海洋による熱輸送は,海洋のさまざまな循環によりもたらされている。

 図2—1は,太平洋や大西洋のような北半球中緯度における海洋表層の流れを単純化して表したものである。東西方向,南北方向ともに数千キロメートルにもおよぶこのような水平方向の循環は亜熱帯環流と呼ばれ,低緯度帯の (a) と中緯度帯の (b) により駆動されている。また,このような大規模な海洋の流れは,圧力傾度力とコリオリ力がつり合っている (c) となっており,(ア)強い流れが海洋の (d) に集中していることが特徴的である。

 図2—2は,図2—1の a-a’ 緯度線に沿って,南北方向の流速の東西分布を単純化して描いたものである。海洋西岸から 200km の範囲では 1.0m/s で北向きに流れており,それ以外の場所では 2.5×10−2m/s でゆっくりと南に向かって流れている。北向きの流れが熱帯付近の暖かい海水を高緯度側に運び,南向きの流れがやや水温の低い海水を低緯度側へと運んでおり,(イ)これらの差が亜熱帯環流による正味の南北方向の熱輸送となる。

問1 (a) ~ (d) に入る適切な語句を以下から選び,(a)-1 のように記せ。

1. 海陸風

2. 偏西風

3. 密度流

4. 中央部

5. 潮 流

6. 東 側

7. 西 側

8. 貿易風

9. 季節風

10. 地衡流

11. 熱帯収束帯

問2 下線(ア)のような海流の名前を 2 つあげよ。

PDFの 44 枚目
図2—1 北半球中緯度における亜熱帯環流の模式図
図2—1 北半球中緯度における亜熱帯環流の模式図
図2—2 a-a’ 緯度線上の南北方向の流速の東西分布(北向きの流れを正、南向きの流れを負とする)
図2—2 a-a’ 緯度線上の南北方向の流速の東西分布(北向きの流れを正、南向きの流れを負とする)
PDFの 45 枚目

問3 図2—1のA地点(南向きの流れ)において,流れの向きに対する圧力傾度力とコリオリ力の向きを図示せよ。解答用紙には,南向きの流れを表す以下のような矢印を描き,その矢印に対してそれぞれの力の向きを図示すること。

p45a

問4 下線(イ)で示される,正味の熱輸送の量を求めてみよう。ここでは,亜熱帯環流によって図2—1の a-a’ 線の緯度を横切る熱輸送を考える。

(1) a-a’ 線の緯度を横切る北向きの流量を V[m3/s],北向きの流れの平均水温を T1[℃],南向きの流れの平均水温を T2[℃],海水の密度を ρ[kg/m3],比熱を C[J/(kg·℃)] とする時,この緯度を横切る正味の熱輸送量 Q[J/s] はどのように表されるか記せ。ただし,亜熱帯環流に伴って a-a’ 線を横切る北向きの流量と南向きの流量は等しいとする。

(2) T1=18 ℃, T2=16 ℃, ρ=1.0×103kg/m3, C=4.0×103J/(kg·℃)

とした場合,図2—2の流速分布を用いて正味の熱輸送量を有効数字 2 桁で求めよ。ただし,流れは深さ 250m まで一様であるとし,ここではそれよりも深いところの流れは考えない。

 地球規模の海洋循環には表層の亜熱帯環流だけでなく,深層の流れを伴った循環(鉛直循環)もあることが知られている。この循環は,高緯度域の海面付近で作られる密度の高い海水が海洋の深層へと沈み込むことにより駆動されている。北半球の鉛直循環を東西方向に平均してみると,高緯度域で深層へ沈み込んだ海水は熱帯域へ移動し,表層では逆に熱帯域から高緯度に向かって流れている。鉛直循環は,亜熱帯環流に比べて流量は少ないが,海洋の担う南北方向の熱輸送にとって重要な役割を果たしている。

PDFの 46 枚目

問5 一般に,海面における海水の密度変化は,水温や塩分が変化することによりもたらされている。海面で密度の高い海水が形成される原因を 2 つあげよ。

問6 鉛直循環だけを考えて,どのくらいの熱が輸送されるかを求めてみよう。鉛直循環として 2.0×107m3/s の海水が循環しており,北向きに流れる表層海水の平均水温が 17 ℃,深層の南向きの流れの平均水温が 2 ℃ であったとする。この時,鉛直循環による南北方向の熱輸送量は,問4で求めた水平方向の循環による熱輸送量の何倍になるか求めよ。その算出の過程も示せ。ただし,海水の密度,比熱は問4で用いた値と同じとする。

PDFの 47 枚目

第3問

Ⅰ 図3—1は,地球の表層と内部をめぐる物質の定常的な循環を模式的に示したものである。地球を構成する代表的な構成単位をボックスであらわし,そこにある主要な物質を【 】内に示している。また,矢印は物質の主要な移動や変化を示す。

 物質の移動や変化は,さまざまな作用によって起こることが知られている。たとえば,図3—1で地表の物質には,堆積岩,変成岩,深成岩,火山岩などが風化作用と侵食作用を受けてもたらされたものが多いが,火山噴火により直接もたらされる場合もある。この図をもとに,以下の問いに答えよ。

問1 (A)~(H)に入るもっとも適切な語句を以下から選び,(A)—アのように答えよ。

ア.部分溶融

イ.結晶分化

ウ.マグマの固結

エ.運 搬

オ.かんらん岩質

カ.花こう岩質

キ.玄武岩質

ク.続 成

ケ.堆 積

コ.大陸移動

サ.マントル対流

シ.変 成

ス.不整合

セ.隆 起

問2 海底の堆積物は図3—1中の(a)の矢印の過程によって,最終的にマントルにもたらされる。これはどのような過程か,15 字以内で記せ。

問3 (G)マグマからは(H)作用により SiO2 量の異なるさまざまなマグマが発生することが知られている。さらに図3—1にあるように「地殻の溶融」でもマグマの生成が起こっているとされる。

(1) 地殻の溶融により発生するマグマが固結してできた深成岩は,大陸地殻に大量に分布する。その岩石名を記せ。

(2) 地殻の溶融が起こっていないとすると,(1)で答えた岩石について説明できない事実がでてくる。それはどのようなことか,理由も含めて 80 字以内で記せ。

PDFの 48 枚目
図3—1
図3—1
PDFの 49 枚目

Ⅱ 図3—2は,破線のルートでおこなったある地域の地質調査の結果を示している。A地点からF地点までの間に,れき岩層,泥岩層,砂岩層,石灰岩層が認められた。また,D地点では砂岩層の中に白色の薄い凝灰(ギョウカイ)岩層がはさまれていた。D地点と同じ凝灰岩層は,G地点とH地点でも認められた。これらの各地層の走向傾斜はいずれも同じで,走向は N45∘W,傾斜は 30∘SW であった。F地点には断層が認められ,その走向は N45∘W,傾斜は 45∘NE で,断層を境に石灰岩層と砂岩層が接していた。以下の問いに答えよ。

問1 C地点は,B地点の北東(北から東側へ 45 度の方向)に位置し,水平距離で 60m 離れている。B地点とC地点の間に分布する泥岩層の層厚を求めよ。

問2 D地点の凝灰岩層のような,広い範囲の地層の対比に用いることのできる地層を何と呼ぶか答えよ。

問3 D地点の凝灰岩層と同じ地層の露出が予想される地点を,K,L,M,Nの 4 つの地点の中から 1 つ選び記号で答えよ。

問4 F地点の断層の変位に関する記述で正しいものを以下の(ア)~(カ)のうちから 2 つ選び記号で答えよ。

(ア) 北東側の地層が南西側の地層に対して相対的にずり下がった正断層

(イ) 北東側の地層が南西側の地層に対して相対的にずり上がった逆断層

(ウ) 断層に沿った上下方向の相対的な変位は分からない

(エ) 北東側の地層が南西側の地層に対して相対的に左にずれた左ずれ断層

(オ) 北東側の地層が南西側の地層に対して相対的に右にずれた右ずれ断層

(カ) 断層に沿った水平方向の相対的な変位は分からない

PDFの 50 枚目
図3—2 調査地域の地形図と地層の分布 実線は等高線を表わし,標高はメートルで示す。
図3—2 調査地域の地形図と地層の分布 実線は等高線を表わし,標高はメートルで示す。