— 62 —
地 学
第1問 宇宙に関する次の問い(問1~2)に答えよ。
問1 天体を調べるにあたり,地球からその天体までの距離を知ることは最も基本となる。そのため歴史的に様々な手法が編み出されてきた。銀河系内外の天体の距離導出に関する以下の問いに答えよ。数値での解答には有効数字 桁で答え,計算の過程も示せ。また必要であれば, パーセクは 光年とせよ。
(1) 銀河系内の恒星までの距離は,年周視差を用いて正確に求めることができる。可視光の望遠鏡を搭載したヨーロッパの位置天文衛星「ガイア」により,今までにない高精度な年周視差測定が可能となった。
(a) 地上ではなく衛星の望遠鏡を使うことで,より小さな年周視差を測定できる理由を 行程度で述べよ。
(b) ガイア衛星が最小で 秒角の年周視差を測定できるとして,どれだけ遠方までの星の距離を求められるかを光年の単位で求めよ。
(2) 銀河系を中心として数千万光年の範囲に存在する局部銀河群や近傍銀河群内の銀河までの距離は,主に脈動変光星のケフェウス座 型変光星(以下,種族Ⅰセファイド)を標準光源として求められる。
(a) 種族Ⅰセファイドは,HR図上において「不安定帯」と呼ばれる細長い帯の内側に分布する(図1—1)。その帯の中で,変光周期 ,, を持つセファイドが分布する範囲を 本の太く短い実線で示した。周期光度関係に着目し, 行程度の理由とともに ,, の大小関係を不等号で表せ。
— 63 —
(b) ある渦巻き銀河に変光周期 を持つ種族Ⅰセファイドが見つかった。しかし,精密なスペクトル型(星の色)が測定されていない場合,このセファイドが図1—1の の太く短い実線上のどこに位置するかがわからないため,周期から求められる光度に若干の不定性が残る。このとき,図1—1を使って求められる銀河までの距離の最大値は最小値に対して何%大きくなるかを答えよ。ここで, が より十分小さい場合に成り立つ近似式 を用いてもよい。
(3) 億光年より遠方の銀河の距離を精密に求めるためには,恒星よりも明るい標準光源が必要となる。そのような天体を つ挙げよ。
図1—1 HR図上の不安定帯の位置。種族Ⅱのこと座RR型変光星も不安定帯の中に位置する。なお,変光星の光度とスペクトル型は周期平均をとった値で定義している。
— 66 —
問2 渦巻き銀河の銀河回転(円盤部に属する恒星や星間物質の,銀河中心のまわりの回転運動)に関する以下の問いに答えよ。銀河回転は厳密な円運動であるとし,同じ場所にある恒星と星間物質の回転速度は等しいとする。銀河円盤の厚さおよびバルジとハローの存在は無視してよい。数値での解答には有効数字 桁で答え,計算の過程も示せ。
(1) ある渦巻き銀河の絶対等級を測ったところ 等であった。この銀河の光度は太陽の光度の何倍か,答えよ。太陽の絶対等級を 等とする。
(2) この渦巻き銀河の円盤部は,本来は円形だが,視線に対して傾いているため楕円形の像として観測される(図1—2(上))。その長軸に沿って,星間物質から放射される輝線の つである水素原子の 輝線の波長を測ったところ,回転運動で生じるドップラー効果によって,銀河中心より右側では銀河中心での波長より長い波長が,左側では短い波長が観測された(図1—2(下))。
(a) 図に示すように,円盤部の像は,上が観測者から見て近い側,下が遠い側にあることが別の観測からわかっている。銀河回転の方向は図のAとBのどちらであるかを,理由とともに答えよ。
(b) この銀河の後退速度を の単位で求めよ。 輝線の本来の波長を ナノメートルとし,光の速さを とする。
— 67 —
(3) 図1—3の実線は,図1—2の 輝線の観測から得られた銀河回転の速さを描いたものである。視線に対して円盤部が傾いている効果は補正されている。銀河回転を用いて銀河の質量を推定してみよう。銀河は,恒星,星間物質,ダークマターだけで構成されているとし,どの構成要素も銀河回転の回転軸に対して軸対称に分布しているとする。
(a) 銀河中心から任意の距離 を速さ で回転している恒星(あるいは星間物質)には,回転運動で生じる遠心力と銀河からの万有引力が働いており,これら つの力はつりあっている。遠心力は と表せ,万有引力は と表せるとする。ここで は恒星(あるいは星間物質)の質量, は万有引力定数, は銀河中心を原点とする半径 の球内にある全構成要素の質量の総和である(球の外部の構成要素は万有引力に寄与しない)。図1—3の実線から,( 万光年) と ( 万光年) の比を推定せよ。
(b) 恒星と星間物質の質量分布は光と電波の観測から求まる。銀河が恒星と星間物質だけでできていると仮定し,それらの総和による万有引力に遠心力がつりあうために必要な恒星(あるいは星間物質)の回転の速さを の関数として求めたものが,図1—3の破線である。観測値よりも小さい速さが得られることから,銀河には光らない物質であるダークマターが存在していることが推定できる。実線と破線の比較から,( 万光年) に占めるダークマターの割合を推定せよ。
— 68 —
図1—2 (上)円盤部の像。(下)長軸に沿って測った 輝線の波長。
図1—3 回転の速さと銀河中心からの距離の関係
— 70 —
第2問 大気と海洋に関する以下の問い(問1~2)に答えよ。
問1 雨はその生成のしくみにより,暖かい雨と冷たい雨の つに大別される。ここでは暖かい雨の生成について考えてみよう。空気塊の中で雲粒として凝結している水を雲水と呼び, の空気塊中の雲水の量を の単位で表すことにする。またここでは,雲粒が落下し始めるのに十分な大きさまで成長したものを降水粒子と呼び,さらにそれが落下中に大きく成長したものを雨粒と呼ぶことにする。以下の問いに答えよ。数値を求める問題には有効数字 桁で答え,計算の過程も示せ。雲粒や降水粒子は球形であるとし,円周率 は として計算せよ。
(1) 空気塊中の雲水の生成について述べた以下の文章の空欄ア~ウを埋めよ。
水蒸気を含んだ空気塊が未飽和のまま断熱的に上昇すると気温は ア 減率に従い低下する。この結果,飽和水蒸気圧は高度とともに イ し,空気塊の水蒸気が飽和すると凝結により雲粒を生成する。飽和した空気塊がさらに断熱的に上昇すると気温は ウ 減率に従い低下し,飽和水蒸気圧は高度とともにさらに イ する。空気塊中の水分子の総量(水蒸気と雲水を合わせた総量)が一定に保たれるとすると,雲水の量は高度とともに増加する。
(2) 次に,雲底から成長していく雲の中での降水粒子の生成について考えてみよう。空気塊がその中の水分子の総量を一定に保ったまま上昇したとき,雲底から高度 上昇するごとに の水蒸気が凝結し,雲水になったとする。雲粒の数濃度が 個 で高度によらずに一定であると仮定した時,高度とともに増加する雲水は,個々の雲粒の半径の増加によってもたらされる。このようにして成長する雲粒は,雲頂においてその半径が に達すると降水粒子として落下しはじめるとした場合,降水粒子の落下は雲頂が雲底から何 の高さまで達した時にはじまるか求めよ。ただし,雲粒の半径は各高度においてすべての雲粒で同じと仮定し,水の密度を として計算せよ。
— 71 —
(3) さらに,雲頂で生成した降水粒子が,雨粒へと成長していく過程について考える。現実の大気では雲頂付近の雲粒の中で特に大きなものが降水粒子として落下し始めることにより,雨が引き起こされる。このような降水粒子が雲底までまっすぐ下向きに落下する間に,図2—1のように各高度にある雲粒と衝突し,それらをとらえることにより体積を増加させるとする。簡単のため,降水粒子がとらえる雲粒の半径は高度によらずすべて であるとし,雲粒の数濃度は 個 で一様に分布しているとする。また降水粒子の半径を とした時,この降水粒子の中心が通る軌道から半径 以内に中心がある雲粒がすべてとらえられるとする。この時,降水粒子が 落下する間に雲粒をとらえることにより増加させる体積 を ,,, を使って表せ。ただし,降水粒子がとらえる雲粒数の計算においては, の落下中での降水粒子の半径 の変化は無視できるとし,また雲内での上昇流の影響は無視できるとする。
(4) 最後に,雨粒と降水量との関係を考える。雲頂付近から雲中を落下する降水粒子が,半径 の雲粒を合計 万個とらえることにより雨粒へと成長し,そのままの体積で地表面に落下したとする。このようにしてできた雨粒が地表面付近において 個 の数濃度で存在し,それぞれが で落下する時, 時間あたりの降水量は何 となるか答えよ。ただし,落下開始時の降水粒子の体積は無視できるとする。
図2—1 降水粒子が落下しながら雲粒と衝突し,とらえる様子を示した模式図
— 74 —
問2 太平洋熱帯域では数年に一度エルニーニョが発生する。太平洋熱帯域での平均的な状況とエルニーニョ時の大気と海洋に関する以下の問いに答えよ。数値での解答には有効数字 桁で答え,計算の過程も示せ。
(1) 図2—2は平均的な状況における太平洋熱帯域の海面水温と地表面付近の風の分布である。この状況がどのように形成され維持されているか,大気の状態が海洋に与える影響と海洋の状態が大気に与える影響を考慮して 行程度で述べよ。その際,以下に示す大気と海洋に関する語を全て用いること。
大気に関する語群:貿易風,対流活動,海面気圧
海洋に関する語群:海面水温,水温躍層,湧昇
(2) 平均的な状況における東部太平洋熱帯域での海水の運動を考えよう。図2—2の点線で示された長方形の領域において,海面を上面とし,風で直接駆動される表層の流れがおよぶ深さを下面とする海洋表層の箱を考える。この箱の各側面や下面を通って出入りする単位時間あたりの海水輸送量を流量(単位は )と呼び,上面を出入りする流量はないとする。この箱の北側(北緯 度)と南側(南緯 度)側面での流量には,貿易風の東西成分 (東向きを正とする)により駆動される吹送流の海水輸送のみを考え,単位東西幅あたりの流量 (北向きを正とする)は で与えられる。ここで, は地球の自転によるコリオリ力の効果を表す係数であり,北緯 度では となる。長方形領域の東西幅は とし,南北方向の距離は緯度 度あたり とせよ。
(a) 北緯 度における は,どこでも であったとする。北側側面での流量を の単位で求め,その向きとともに答えよ。
(b) 南緯 度および北緯 度における が等しいとすると,南側側面での流量は北側側面と同じ大きさになるが,向きは逆になる。この理由を 行で述べよ。
— 75 —
(c) 次に,長方形領域の下面における鉛直方向の流速 (上向きを正とする)を考えよう。この箱の海水の体積が時間とともに変わらず,東側側面での流入量と西側側面での流出量は常に等しいとする。また,下面での は一様であるとする。この時の を求めよ。
(3) エルニーニョ時には,赤道太平洋の広い範囲で大気と海洋の状況が大きく変わる。図2—2の長方形領域において,エルニーニョ時には北緯 度および南緯 度での が に弱まったとする。エルニーニョ時の は平均的な状況に比べてどれだけ増減しているか求めよ。
図2—2 平均的な状況における太平洋熱帯域での海面水温の等値線(単位は℃)と地表面付近の風(矢印)の分布
— 78 —
第3問 地震と地質に関する次の問い(問1~2)に答えよ。
問1 図3—1のように,東西および南北方向に正確に 間隔で地震計を地表に並べて,微小地震を対象にした観測をしていたところ,偶然近くで大きな地震(以後本震と呼ぶ)が発生した。本震のP波到着時刻は正確に読みとれた(図3—2)が,その直後には,使用していた地震計の計測範囲を超える地震動となり,S波到着時刻は読みとれなかった。一方,本震後 週間ほどの間に,その震源周辺で多数の小規模地震が発生した。図3—1の灰色部は,それらの震源が集中的に分布した領域(余震域)を示している。この観測に関する以下の問いに答えよ。なお,地表面は水平であるとし,また,地下の地震波速度構造は均質であるとする。本問で使用する 次元座標系 の 軸及び 軸は図3—1に定義するものとし, 軸は地表をゼロとし,鉛直下向きを正として定義する。
(1) 本震の震源(地震破壊が開始した点)の位置を とする。 軸上の観測点 と震源の間の距離を ,, および の式で表せ。
(2) 図3—2のデータから推定される本震の震央の座標値 および を以下の選択肢から記号で選べ。
選択肢(単位は ):(a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) (h) (i) (j) (k) (l)
(3) 図3—1の観測点AとBにおける本震P波の到達時刻は,それぞれ, 時 分 秒, 時 分 秒であった。このこと及び(2)の答を用いて,震源の深さ が満たすべき方程式を導け。また,その解を有効数字 桁で求めよ。ただし,P波速度は とする。計算の過程も示すこと。
(4) 余震域の 次元的な形態を調べると,走向 ,傾斜 の平面で代表されることがわかった。また,本震P波初動の東西成分は 軸上の つの観測点すべてにおいて西向きであった。本震の断層運動は,(a)右横ずれ,(b)左横ずれ,(c)逆断層,(d)正断層のいずれであるか, 行程度の理由とともに答えよ。必要なら図を描いて説明してもよい。なお,本震の震源断層は余震域に含まれると仮定する。
— 79 —
図3—1 観測点(⊠印)の配置。灰色の領域は,余震域を 平面に投影したもの。
図3—2 本震P波の到着時刻。 軸上の観測点については(a)に, 軸上の観測点については(b)に,到着時刻を×印で示した。
— 82 —
問2 鉱床について述べた次の文章を読み,以下の問いに答えよ。
鉱床とは,火成作用,変成作用または堆積作用により,地殻中で特定の化学成分が通常より高い割合で濃集している部分である。地殻にマグマが貫入して形成される火成鉱床の一つに,ペグマタイト鉱床が知られている。ペグマタイト鉱床を構成する岩石は,石英,(Ⅰ)長石などの大きな結晶の集合体から構成される。一方,地殻中に貫入したマグマは熱水循環を活発化させ,銅・鉛・亜鉛に富んだ(Ⅱ)黒鉱鉱床を形成することもある。変成作用で形成されるスカルン鉱床は,石灰岩を含む地層にマグマが貫入して形成されるものである。堆積鉱床の一つである風化残留鉱床は,岩石が低温で水と反応して形成されるものであり,良質な粘土鉱物が産出する場合,陶磁器の製造に利用される。
(1) 東北地方から九州地方にかけての代表的な黒鉱鉱床,スカルン鉱床,ペグマタイト鉱床と広域変成帯の分布を,図3—3に示す。凡例中のアとイにあてはまる変成帯の型の名称を,以下の語群の つの語を組み合わせて,それぞれ答えよ。また,図3—3に示すア型の変成帯とペグマタイト鉱床の分布が類似する理由を, 行程度で答えよ。
語群:高圧,中圧,低圧,高温,中温,低温
(2) 下線部(Ⅰ)の鉱物がマグマ中で結晶化する際,その鉱物の化学組成はマグマの分化が進むにつれて変化する。その変化を 行程度で答えよ。
(3) 図3—3に示した東北地方にある下線部(Ⅱ)の鉱床は,約 万年前に形成された。その形成に寄与した一連の地質学的事象を, 行程度で答えよ。
— 83 —
(4) 図3—3に示す関東地方のスカルン鉱床の周辺に見られる石灰岩には,サンゴの化石が含まれることがある。石灰岩の周辺には放散虫の化石を含むチャートも見られる。浅く暖かい海に生息するサンゴを含む岩石と,深海底で堆積した放散虫を含む岩石が,ほぼ同じ場所で見られる理由を 行程度で答えよ。
(5) 風化作用で,母岩中の灰長石から元素が溶脱してボーキサイトができる際に,アルミニウム以外で溶脱する主要な つの元素を答えよ。また,ボーキサイトを含む鉱床が,日本では大規模に形成されない理由を, 行程度で答えよ。
図3—3 東北地方から九州地方にかけての鉱床と広域変成帯の分布
第1問 天体までの距離と、銀河の回転
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
前半(問1)は「天体までの距離をどう測るか」を、近い天体から遠い天体へ順に並べた問題。近い星は年周視差(地球が太陽のまわりを回ることで、星の見える向きが1年で少しずれる角度)で三角形を使って測る。もっと遠くは、本当の明るさが分かる天体(標準光源)の見かけの明るさから距離を出す。見かけの明るさは距離の2乗に反比例するので、距離は に比例する。
後半(問2)は、渦巻き銀河の回転の問題。星の光の波長のずれ(ドップラー効果)から、銀河の遠ざかる速さと回転の速さを読む。回転の速さが分かれば、「遠心力=万有引力」のつり合いから、その内側にある質量が分かる。光って見える物の質量だけでは回転の速さが説明できないことから、光らない物(ダークマター)の量を見積もる。
使う式は:年周視差 (秒角)と距離 (パーセク)の 、等級と明るさの「5 等級で 100 倍」、ドップラー効果の 、円運動のつり合い 。
問1(1)(a)
地上の望遠鏡で星を見ると、光は大気の中を通ってくる。大気は温度のちがう空気が入りまじって動いているので、光の進む向きが細かくゆれ、星の像がぼやけて(1 秒角ほど)ちらつく。
年周視差は、とても小さな角度のずれを測ることなので、星の像がぼやけていると、その中心の位置を細かく決められない。宇宙にある望遠鏡には大気が無いので、像がぼやけず、星の位置をずっと細かく測ることができる。
答え大気のゆらぎで星の像がぼやけることがなく,星の位置を精密に測れるから。
問1(1)(b)
1 パーセクは「年周視差が 1 秒角になる距離」で、距離は年周視差に反比例する。
1 パーセク 光年を使って光年にすると、 光年。
デモでは地球を1年回すと、遠くの星が空に小さな円をえがき、その半径が年周視差になる。銀河系の中心までは約 2.6 万光年なので、ガイアはそれより遠くの星まで距離を測れることになる。
答え光年(,)
問1(2)(a)
種族Ⅰセファイドには、周期光度関係(明るさの変わる周期が長いものほど、本当の明るさ=光度が大きい)がある。
図1—1 の3本の太く短い線は、縦軸(光度)の高さが上から 、、 の順になっている。光度が大きいほど周期が長いので、周期も が一番長く、 が一番短い。
答えP1>P2>P3。種族Ⅰセファイドは光度が大きいほど変光周期が長く,図の線の光度はP1,P2,P3の順に大きいから。
問1(2)(b)
周期 が分かっても、星が の線の上のどこにいるか(色=スペクトル型)が分からないと、光度は線の上の端から下の端までの幅でしか決まらない。図1—1 では、 の線の左上の端は点線の 、右下の端は点線の に接している。つまり光度は最大と最小で 倍ちがう。
同じ見かけの明るさに見えているとき、明るさは距離の2乗に反比例するので、距離は光度の に比例する。よって距離の最大と最小の比は
なので、最大は最小より約 26% 大きい。デモで星を線の上で動かすと、距離の見積もりが 1 倍から 1.26 倍まで変わる。
答え(P2 の線の光度は 〜 倍。距離 なので )
問1(3)
1 億光年より遠くでは、セファイドのような1つの星は暗すぎて見分けられない。そこで、1つの星よりけた違いに明るく、しかも一番明るいときの光度がほぼ決まっている天体を使う。
それが Ia 型超新星(白色矮星が限界の質量に達して爆発するもの)で、一番明るいときには銀河1つ分ほどの明るさになる。
問2(1)
等級は、5 等級小さい(数が小さい)と明るさが 100 倍になる目盛り。絶対等級(10 パーセクから見たときの等級)どうしをくらべれば、本当の明るさ(光度)の比が出る。
銀河と太陽の等級の差は 等級。25 等級は 5 等級の 5 回分なので
倍明るい。式で書くと 。
答え倍()
問2(2)(a)
ドップラー効果では、観測者に近づく物からの光は波長が短く、遠ざかる物からの光は波長が長く見える。図1—2 では、銀河中心より右は波長が長い(遠ざかる)、左は短い(近づく)。
円盤の長軸の左の端にある星は、回転で「近い側」か「遠い側」のどちらかへ向かって動いている。問題の図では上が近い側(観測者に近い)なので、左の端の星が上(近い側)へ動けば観測者に近づき、下(遠い側)へ動けば遠ざかる。
左の端は近づいているので、左の端の星は上へ動いている。図の矢印で、左の端で下から上へ向かうのは A。デモで回る向きを B に切りかえると、左右の色(近づく・遠ざかる)と波長のグラフがひっくり返る。
答えA。右側は長い波長(遠ざかる),左側は短い波長(近づく)。上が近い側なので,左端の星は近い側(上)へ向かって動いている。これは A の向き。
問2(2)(b)
銀河中心の星は回転で横に動くだけで、視線の方向には動かない。だから銀河中心で測った波長のずれは、銀河全体が遠ざかる速さ(後退速度)だけによる。図1—2 で銀河中心(横軸 0)の波長は 。
左右の平らな所の差の半分(約 )からは回転の速さが出る。約 で、これを円盤の傾き(楕円の形から約 60°)で直すと約 になり、図1—3 の値と合う。
答え(中心の波長 671.5 nm:)
問2(3)(a)
回転している星には、外向きの遠心力と、銀河中心向きの万有引力がはたらき、つり合っている。
図1—3 の実線は、1 万光年より外ではずっと で一定。 が同じなら は に比例するので
速さが外まで一定ということは、内側の質量が距離に比例してふえ続けるということ。デモで実線の速さで星を回すと、外側の星も内側と同じ速さで回っている。
答え万光年万光年( より 。 はどちらも 200 km/s)
問2(3)(b)
破線は「光って見える恒星と星間物質だけ」でつり合う速さ。4 万光年では破線は 、実線(本当の速さ)は 。同じ式 で、光る物の質量と全体の質量をくらべると
残りがダークマターなので、割合は 。有効数字2桁にまとめる。
デモで距離を 2 万光年にすると、破線は約 でダークマターは 18% ほど。外へ行くほど、光らない物の割合が大きくなる。
答え(4 万光年で実線 200 km/s・破線 150 km/s:)
第2問 暖かい雨のでき方と、赤道の海のわき上がり
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
前半(問1)は、氷の粒を通らずに雨ができる「暖かい雨」の問題。空気が上がると冷えて水蒸気が凝結し、小さな雲粒ができる。雲粒は小さすぎて落ちないが、上がるにつれて大きくなり、ある大きさ(降水粒子)になると落ち始める。落ちながら下の雲粒にぶつかって取りこみ、雨粒に育つ。
計算は全部「体積の勘定」でできる。球の体積 (この問題では なので )、円柱の体積 、数濃度(1 cm³ あたりの個数)× 体積=1 cm³ あたりの水の体積。単位は cm と g にそろえる。
後半(問2)は、太平洋の赤道域の大気と海のつながりと、エルニーニョの問題。貿易風(東風)が海の表面の水を動かす。地球の自転によるコリオリの力(北半球では進む向きの右、南半球では左へ曲げる見かけの力)のため、風で動かされる表層の水の流れ(吹送流)の全体の向きは、北半球では風の右、南半球では風の左になる。赤道をはさんで水が北と南に分かれて出ていくので、下から冷たい水がわき上がる(湧昇)。
問1(1)
水蒸気が飽和していない空気のかたまりが上がると、まわりの気圧が下がって膨張し、そのぶん冷える(断熱膨張)。この冷え方が乾燥断熱減率(1 km で約 9.8 ℃)。
温度が下がると、空気がふくめる水蒸気の限度(飽和水蒸気圧)は小さくなる。上がるほど減っていくので、やがてかたまりの中の水蒸気の量が限度に届き、それをこえた分が凝結して雲粒になる。
飽和した後は、上がるたびに水蒸気が凝結し、そのとき潜熱(水蒸気が水になるときに出す熱)が出る。この熱のため、冷え方は乾燥断熱減率より小さくなる。これが湿潤断熱減率(デモの例では 1 km で約 4.6 ℃)。
問1(2)
雲底では雲水は 0 で、1 km 上がるごとに ずつふえる。雲粒の数は 個/cm³ のまま変わらないので、ふえた雲水は、一つ一つの雲粒が大きくなる形で入る。
雲頂で雲粒の半径が になったとき、1 cm³ の中の雲水の質量は(、水の密度 )
雲粒の体積は高さに比例してふえるので、半径は高さの3乗根でふえる(デモのグラフ)。雲粒の数が多いと、同じ水を多くの粒で分けるので1つ1つが育ちにくく、落ち始めるまでにもっと厚い雲が必要になる。
答え(雲頂の雲水 ,)
問1(3)
降水粒子の中心が だけまっすぐ落ちる間に、中心が通り道から 以内にある雲粒がとらえられる。そういう雲粒の中心が入っている場所は、底の半径 ・高さ の円柱で、体積は 。
その中の雲粒の数は数濃度をかけて 個。雲粒1個の体積は なので、ふえる体積は
ついでに:降水粒子の体積 のふえ方と合わせると、半径は落ちた距離に比例してふえることが分かる(デモのグラフの直線)。雲粒 200 個/cm³、半径 なら、1 km 落ちるごとに半径が 0.2 mm ずつ大きくなる。
答え( なら )
問1(4)
まず雨粒1個の体積。雲粒(半径 )を 10 万個とらえて、はじめの体積は無視できるので
地面の に1秒間に落ちてくる雨粒は、その上の高さ (5.0 m/s で1秒に落ちる距離)の柱の中にある雨粒。その数は 個。1秒でたまる水の深さは
1時間(3600 秒)では 。mm に直して有効数字2桁にまとめる。1時間に 1〜2 mm は弱い雨の強さ。
答え(雨粒 ,)
問2(1)
図2—2 では、西の太平洋(160°E 付近)の海面水温は 29 ℃ 以上、東の長方形の中は 24〜26 ℃ で、東の方が低い。風の矢印は、赤道のまわりでは東から西へ吹く貿易風。
海への影響:貿易風は表面の暖かい水を西へ吹き寄せる。西では暖かい水が厚くたまり、水温躍層(表面の暖かい層と深い冷たい層の境目で、水温が急に変わる層)が深くなる。東では暖かい水が持ち去られて水温躍層が浅くなり、下から冷たい水がわき上がる(湧昇)ので、海面水温が低い。
大気への影響:海面水温の高い西では、下から暖められた空気がさかんに上昇し、対流活動(積乱雲)が活発で、海面気圧が低い。東の冷たい海の上では空気が沈み、海面気圧が高い。
この東西の気圧の差が、東から西へ吹く貿易風を強める。強い貿易風が東西の水温差をさらに保つ。大気と海が、おたがいの状態を支え合う形で、平年のようすが続いている。デモで貿易風を弱めると、水温躍層が平らになり、東の湧昇が弱まる(エルニーニョのようす)。
答え貿易風が暖かい表層水を西へ吹き寄せるため,西部では暖水層が厚く水温躍層が深い。東部では水温躍層が浅く,冷たい水の湧昇が起こるので海面水温が低い。高い海面水温の西部では対流活動が活発で海面気圧が低く,東部では海面気圧が高い。この東西の気圧差が貿易風を強め,強い貿易風が東西の水温差を保つという,大気と海洋の相互作用で維持されている。
問2(2)(a)
北緯 5 度では、貿易風は東風なので東西成分は (東向きが正)。。与えられた式に入れる。
は北向きが正なので、北向き。これは東西の幅 1 m あたりの流量なので、長方形の東西の幅 をかけると
北側の面では北向き=箱から外へ出ていく向き。西へ吹く風の右(北半球)へ水が運ばれている。
答え,北向き(箱から出ていく)(,)
問2(2)(b)
式の中の (コリオリの力の効果を表す係数)は、北半球では正、南半球では負になる(緯度の sin に比例する)。南緯 5 度では なので、同じ でも の符号が逆になり、南向きになる。
コリオリの力は北半球では(海水そのものの)進む向きの右、南半球では左へはたらく。その結果、表面から深さまで足しあげた水の運ばれる向き(エクマン輸送)が、北半球では風の右(北)、南半球では風の左(南)になる(風に対して右・左なのは、この足しあげた運ばれ方)。西へ吹く同じ風で、赤道をはさんで水が北と南に分かれていく。
答えの文では「コリオリの力が風の右向きにはたらく」とは書かない。力がはたらくのは動いている海水の右(北半球)で、風の右 90° になるのは足しあげた輸送のほう。そこで「海水の動きがコリオリの力で北半球では右,南半球では左に曲げられる」と、力の向きだけを正しく言う(南北で流量の向きが逆になること自体は問題文が与えていて、式の の符号からも出る。問われているのはその理由)。
答え海水の動きがコリオリの力で北半球では右,南半球では左に曲げられるから。
問2(2)(c)
箱の水の体積は変わらない。東と西の面では出入りが等しいので、北と南の面から出ていく分を、下の面から入る水で補う。
北の面から北へ 、南の面から南へ 、合わせて が出ていく。下の面の面積は、東西 、南北は 10 度分で 。
上向き(正)。1日にすると約 1.7 m。ゆっくりだが、広い範囲でずっと続くので、冷たい水が表面まで上がってくる。
答え(北と南から 出ていくので )
問2(3)
流量 は 、つまり風の強さの2乗に比例する。 が から に半分になると、 は 。北と南から出ていく量も になるので、 も になる。
平均的な状況からの変化は (減る)。湧昇が弱まると冷たい水が上がらなくなり、東の海面水温が上がる。これがエルニーニョのときのようす。
答え減少( なので は の )
第3問 震源さがしと断層の動き、鉱床のでき方
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
前半(問1)は、地震計の P 波の到着時刻から震源を決め、P 波の最初の揺れ(初動)の向きから断層の動きを決める問題。地下の地震波の速さが均質なら、P 波は震源からまっすぐ一定の速さで進むので、到着時刻は震源からの距離に比例して遅くなる。震源に一番近い地表の点(震央の真上)で一番早い。
初動の向きは、震源から遠ざかる向き(押し)か、震源へ向かう向き(引き)か。断層がずれると、断層面とそれに直交する面で空間が4つに分かれ、押しの区域と引きの区域が交互に並ぶ。観測点がどの区域に入るかは、断層の向きとずれ方で決まる。
後半(問2)は日本の鉱床と地質の知識の問題。変成帯の型(低圧高温型と高圧低温型の対)、マグマの中での長石の組成の変わり方、日本海ができたころの海底の火山活動、プレートが運ぶ付加体、熱帯の風化がテーマ。
問1(1)
震源 と、 軸の上の観測点 の距離は、3つの方向の差の2乗の和の平方根。
問1(2)
軸の上の観測点では、距離は で、 をはさんで左右対称になる。図3—2(a) では、 と の到着時刻が同じで一番早く、 と 、 と 、 と も同じ時刻。対称の中心は 。
軸の上()でも同じように考える。図3—2(b) では と が同じで一番早く、 と も同じ。対称の中心は 。
選択肢から記号で選ぶ。デモの地図では、震央(9, 3)から広がる P 波の先頭が、近い地震計から順に届いていく。
答え:(h)(9.0 km),:(b)(3.0 km)
問1(3)
観測点 A は 、B は 。震源 までの距離は
地震の起きた時刻は分からないが、2点の到着時刻の差には関係ない。差は 秒なので、距離の差は 。
とおくと 。両辺を2乗して より 。
デモで試しの深さを変えると、到着時刻の曲線の形が変わり、図3—2 の点に一番よく重なるのが 7.1 km 付近になる。
答えより
問1(4)
まず断層面の場所。余震域の面は走向 N0°E(南北にのびる)、傾斜 60°E(東へ 60° 傾いて下がる)。震源(深さ約 7.1 km)はこの面の上にあるので、面を上へたどると、1 km 上がるごとに ずつ西へ寄り、地表には で出る。
軸の上の観測点は で、それより西。東へ傾く断層面の下側(下盤側)にある。震源から見ると、観測点は西の斜め上。
初動の東西成分が西向きということは、観測点が震源から遠ざかる向き(西)に最初に動いた=押しの波。押しになるのは、観測点のある側の岩盤が、観測点の方へ動いたとき。下盤が西の斜め上(断層面にそって上)へ動いたことになり、これは上盤がずり下がる正断層。逆断層なら下盤は下へ動くので、観測点は引き(東向き)になる。
横ずれ断層だと、押しと引きの境目の1つが、震央を通る東西の面になる。観測点は から まで並んでいて、震央の の南と北で押し・引きが分かれるはず。6点とも同じ向きなので横ずれではない。
デモで型を切りかえると、正断層だけが6点とも西向きになる。傾斜を 38° より小さくするか震源を 15.6 km より深くすると、観測点が上盤側に入って正断層でも東向きになる。問題の傾斜と深さが、答えを決める条件になっている。
答え(d) 正断層。断層面は南北走向で東へ60°傾き,震源の深さ約7kmから上へ延ばすとx≒5kmで地表に出るので,y軸上の観測点は下盤側にある。西向きの初動は震源から遠ざかる押しであり,下盤が観測点のある西上方へ動いたことを示す。これは上盤がずり下がる正断層である。横ずれ断層なら震央の南北で押し引きが分かれるはずだが,6点とも同じである。
問2(1)
沈み込み帯では、変成帯が対になって並ぶ。海溝に近い側には、冷たいプレートが深く沈み込む所でできる高圧低温型の変成帯。その陸側(火山のできる側)には、花こう岩質のマグマがたくさん上がってきて、その熱で岩石が変わった低圧高温型の変成帯。
図3—3 では、ア(+の模様)は中部・近畿から九州に続く帯(領家帯)と東北の南部(阿武隈)にあり、イ(灰色)はその太平洋側に平行に並ぶ帯(三波川帯など)。だからアが低圧高温型、イが高圧低温型。
ペグマタイトは、花こう岩質マグマが冷えて固まる最後に残った、水などの揮発性成分に富む液から、大きな結晶が育ってできる。低圧高温型変成帯をつくったのも同じ花こう岩質マグマなので、両者は同じ場所に分布する。
答えア 低圧高温(型),イ 高圧低温(型)。ア型変成帯は,沈み込み帯の陸側で大量の花こう岩質マグマが地殻に貫入し,その熱で形成された。ペグマタイトは同じ花こう岩質マグマの最後に残った揮発性成分に富む液から結晶したものだから。
問2(2)
マグマの中でできる長石のうち、斜長石は、カルシウムに富む灰長石()とナトリウムに富む曹長石()が、どんな割合でもまざり合える鉱物(固溶体)。
高い温度で先にできる斜長石は Ca が多く、マグマの温度が下がって分化が進む(残りの液の組成が変わっていく)につれて、Na の多い斜長石ができるようになる。1つの結晶の中でも、中心が Ca に富み、外側ほど Na に富む(累帯構造)ことがある。
答え斜長石は,初めはCaに富む灰長石成分の多い組成で晶出し,分化が進むにつれてNaに富む曹長石成分の多い組成に変わる。
問2(3)
約 1500 万年前は、日本海が広がり、日本列島が大陸から離れていった時代。東北日本では地殻が引き伸ばされて沈み、浅い〜深い海になった。その海底で火山活動がさかんに起こった(このときの火山岩が緑色に変わったものをグリーンタフという)。
海底の下のマグマで海水が熱せられ、熱水となって岩石の中を循環し、銅・鉛・亜鉛などの金属を溶かし出す。その熱水が海底にふき出して冷たい海水にふれると、金属が硫化物として沈殿し、黒鉱の鉱床ができた(いまの深海の熱水噴出孔と同じしくみ)。
答え日本海が拡大して東北日本が大陸から離れる際に,引き伸ばされた地殻が沈降して海底で火山活動が活発になり,マグマに熱せられた海水が循環して金属を溶かし出し,海底に噴出して硫化物として沈殿した。
問2(4)
サンゴを含む石灰岩は、海洋の中の火山島や海山の上の、浅くて暖かい海のサンゴ礁でできる。放散虫(ケイ酸の殻をもつプランクトン)を含むチャートは、陸から遠く、泥もあまり届かない深海底で、殻がゆっくり積もってできる。
どちらも海洋プレートの上にのっているので、プレートの動きで長い距離を運ばれ、海溝までやってくる。プレートが沈み込むとき、上にのっていた石灰岩(海山ごと)やチャートは、はぎ取られて陸側に押しつけられ、付加体として積み重なる。こうして、できた場所がまったくちがう岩石が、同じ所で見られる。
デモでは、海山の上のサンゴ礁と深海底のチャートが、同じプレートに乗って海溝まで運ばれ、付加体の中で出会う。プレートが 8 cm/年で 4000 km 運ぶと 5000 万年かかる(速さと距離は目安)。
答え石灰岩は海山の上の浅く暖かい海のサンゴ礁で,チャートは遠洋の深海底で放散虫の殻が積もってできた。両者は海洋プレートに乗って海溝まで運ばれ,沈み込むときにはぎ取られて付加体として同じ所に付け加わったから。
問2(5)
灰長石は で、Ca・Al・Si・O の4つの元素でできている。ボーキサイトは、アルミニウムの水酸化物( など、水を除けば )の集まり。
風化で雨水と反応すると、Ca はイオンとして、Si はケイ酸として水に溶けて流れ出す。Al 2 個あたりで数えると、灰長石には O が 8 個あるが、ボーキサイト()には 3 個しか残らないので、O も出ていく。アルミニウム以外で溶脱するのは Ca・Si・O の3つ(デモのグラフ)。
Si まで抜けて Al だけが残るほどの風化は、高温で雨の多い熱帯で、長い時間、地形が安定して水がしみこみ続ける所で進む。日本は熱帯ではないうえ、山が高く侵食が速い変動帯なので、風化した物がたまる前にけずられ、大きな鉱床にならない。
答えカルシウム,ケイ素,酸素。理由:高温多雨の熱帯でなく,変動帯で侵食が速く長期間の風化が続かないから。