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第1問
自然数 に対し, 個の二項係数
を考え,これらすべての最大公約数を とする。すなわち はこれらすべてを割り切る最大の自然数である。
(1) が素数ならば, であることを示せ。
(2) すべての自然数 に対し, が で割り切れることを, に関する数学的帰納法によって示せ。
(3) が偶数のとき は または であることを示せ。
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第2問
実数を成分にもつ行列 と実数 が下の条件 ,, をみたすとする。
とするとき,
このとき以下の問に答えよ。
(1) を を用いて表せ。
(2) とするとき, を示せ。
(3) かつ を示せ。
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第3問
スイッチを 回押すごとに,赤,青,黄,白のいずれかの色の玉が 個,等確率 で出てくる機械がある。 つの箱 L と R を用意する。次の 種類の操作を考える。
(A) 回スイッチを押し,出てきた玉を L に入れる。
(B) 回スイッチを押し,出てきた玉を R に入れる。
(C) 回スイッチを押し,出てきた玉と同じ色の玉が,L になければその玉を L に入れ,L にあればその玉を R に入れる。
(1) L と R は空であるとする。操作(A)を 回おこない,さらに操作(B)を 回おこなう。このとき L にも R にも 色すべての玉が入っている確率 を求めよ。
(2) L と R は空であるとする。操作(C)を 回おこなう。このとき L に 色すべての玉が入っている確率 を求めよ。
(3) L と R は空であるとする。操作(C)を 回おこなう。このとき L にも R にも 色すべての玉が入っている確率を とする。 を求めよ。
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第4問
を正の実数とし,空間内の つの円板
を考える。 を 軸の回りに 回転して に重ねる。ただし回転は 軸の正の部分を 軸の正の方向に傾ける向きとする。この回転の間に が通る部分を とする。 の体積を とし, と との共通部分の体積を とする。
(1) を求めよ。
(2) を求めよ。
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第5問
(1) 実数 が , をみたすとき,次の不等式を示せ。
(2) 次の不等式を示せ。
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第6問
平面上の 点 の距離を と表すことにする。平面上に点 を中心とする一辺の長さが の正三角形 がある。 の内部に 点 ,, を, となるようにとる。また,
とおく。 のそれぞれに対して,時刻 に を出発し, の向きに速さ で直進する点を考え,時刻 におけるその位置を と表すことにする。
(1) ある時刻 で が成立した。ベクトル と,ベクトル とのなす角度を とおく。このとき となることを示せ。
(2) 角度 を によって定義する。 を かつ をみたす実数とする。(1)と同じ仮定のもとで, の値のとる範囲を を用いて表せ。
(3) 時刻 のそれぞれにおいて,次が成立した。
このとき,時刻 において同時に
が成立することを示せ。
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第1問 二項係数を全部割り切る数 dₘ:素数なら m、偶数なら 1 か 2
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
は を全部割り切る一番大きい数。 も仲間に入っているので、 はいつも の約数になる。これが (1)(3) の出発点。
筋は 3 つ。(1) は の中に が「残る」ことを式で示す。(2) は二項定理で を開くと、ちょうど が並ぶことを使う。(3) は (2) の をうまく選んで、 に奇数の素数や 4 が入れないことを示す。
(1)
なので、分母をはらうと
右辺は の倍数なので、左辺 も の倍数。
が素数で なら、 は で割り切れないので、 と は 1 以外の共通の約数を持たない。すると は の方には入れず、 の方を割り切るしかない。だから はどれも の倍数で、。
一方 は を割り切るので 。合わせて 。
素数でないと、この「残る」が起こらない。たとえば だと は 9 で割り切れず、 になる。
答え示すこと: が素数なら 。要点:。 は素数で なので と は 1 以外の共通の約数を持たず、。よって 。また なので
(2)
についての数学的帰納法。 では で、0 はどんな数でも割り切れる。
で「 が で割り切れる」とする。二項定理で を開くと、両はしの と のほかに ()が並ぶので
右辺の最初のかたまりは仮定で の倍数、足す分の は の定義でどれも の倍数。だから も で割り切れる。
「割り切れる」は「少なくとも では割り切れる」という意味。実際には、もっと大きい数で割り切れることもある( なら はいつも 6 で割れるが、)。
答え示すこと:すべての自然数 で 。要点: で 。 で成り立つとすると、二項定理で 。右辺のどの項も で割り切れるので でも成り立つ
(3)
に奇数の素数 が入っているとして、矛盾を出す。( は を、 は を割るので、 は の約数でもある。)
(2) で (2 以上の自然数)とおくと、 は で、したがって で割り切れるはず。ところが で割った余りを見ると、 は と同じなので
( が偶数なので )。 は 3 以上なので 2 は で割り切れず、矛盾。だから は 2 のほかに素因数を持たない。
次に 4 が を割るとして、(2) で とおく。 は なので で割ると余り 2( は 4 の倍数)。矛盾なので、 に 2 は多くても 1 個しか入らない。
合わせて または 。実際に 2 になるのは が 2 のべき(2, 4, 8, …)のときだけで、「偶数」を外すと のような値も出てくる。
答え示すこと: が偶数なら または 。要点:奇数の素数 が を割るとすると、(2) で とおき なので 、矛盾。4 が を割るとすると、 で なので矛盾。よって は 2 の 0 乗か 1 乗
第2問 行列をかけ続けて 0 に近づくなら、c = 0
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
条件 (ii) は、ベクトル が をかけると向きを変えずに 倍になる、という意味。 なので、この向きの成分は をかけるたびにのびる。条件 (iii) は、 から始めて をかけ続けると 0 に近づく、という意味。
のびる向きに少しでも成分があったら 0 に近づけるはずがない。だから ののび方を調べれば、 の形がしぼられる。そのために、目もりの向きを と にとりなおす行列 を使うのが (1) の 。
(1)
まず (ii) を成分で書くと 、。 と は で決まる。
の 1 列目は 、2 列目は なので
右上が 0 になるのは、2 本目の目もり が で 倍されるだけで、1 本目の向きの成分を生まないから。
答え((ii) から , 。, )
(2)
なので、 を使うと
(iii) より 、 なので、、。
つまり は、同じ点の列をななめの目もりで読んだもの。目もりを変えても「0 に近づく」ことは変わらない。
答え示すこと:, 。要点: なので 。(iii) より に近づく
(3)
は右上が 0 なので、かけ続けても形がくずれない。 とおくと、 を成分で書いて
、 から 。(2) の より 。
なので 。 の式は、 とおくと で、漸化式 も満たすので、これが答え( についての帰納法)。
だと、 に対して は限りなく大きくなるので、 も限りなく大きくなり、(2) の に反する。よって 。すると で、 から 。
条件 が効いている。 なら( のままで) でも になり、 は出てこない。 ちょうどなら で、 だと 0 にならない。 でも は 0 に近づかない。
答え示すこと: かつ 。要点: とおくと 、, 。 より 、よって で 。 なら より で (2) に反する。よって 、 で
第3問 2 回目からの玉は R へ:同じ 10 回で確率がほぼ 4 倍
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
玉は 4 色が ずつで、出方は 1 回ごとに 4 通り、 回で 通りが同じ確からしさ。だから確率は「条件に合う並びの数 ÷ 」で数えられる。
かなめは操作 (C) の読みかえ。(C) では、ある色の玉がはじめて出たときは L、2 回目からは R に入る。だから「L にその色がある」⇔「その色が 1 回以上出た」、「R にその色がある」⇔「その色が 2 回以上出た」。こう読みかえると、(2)(3) はただの数えあげになる。
(1)
L には (A) の 5 個、R には (B) の 5 個が入り、2 つは別々に決まる。だから、5 回で 4 色全部が出る確率を 2 乗すればよい。
5 回で 4 色全部が出るのは、どれか 1 色だけが 2 回、ほかの 3 色が 1 回ずつ出るとき。2 回出る色の選び方が 通り、5 個の並べ方が同じ色 2 個を区別しないので 通り、合わせて 240 通り。確率は
2 乗して 。およそ で、かなり小さい。
答え(5 回で 4 色全部出るのは、1 色だけ 2 回出る並び 通り。確率 。L と R は別々なので )
(2)
setup の読みかえで、(C) を 5 回したとき「L に 4 色すべて」⇔「5 回のうちに 4 色すべてが 1 回以上出た」。
これは (1) の片方の箱とまったく同じ条件なので、。
入れる先が変わっても、L に入る色は「出てきた色の集まり」そのもの、というのが見どころ。
答え((C) では、ある色がはじめて出たとき L に入る。L に 4 色 5 回で 4 色全部出る)
(3)
(C) を 10 回したとき、「L にも R にも 4 色すべて」⇔「10 回のうちに、どの色も 2 回以上出た」。
4 色の出た回数を とすると、どれも 2 以上で合計 10。2 ずつ配ると残りは 2 なので、形は か の 2 種類。
の形:4 回出る色の選び方が 4 通り、並べ方が 通りで、 通り。 の形:3 回出る 2 色の選び方が 通り、並べ方が 通りで、 通り。合わせて 通り。
で割って 。(1) は なので
同じ 10 回の玉でも、(C) のやり方だと (A)(B) のおよそ 4 倍うまくいく。(A)(B) でうまくいく出方(前半 5 個も後半 5 個も 4 色)は、どの色も 2 回以上出ているので (C) でも必ずうまくいく。(C) は「前半・後半」の区切りにしばられないぶん、むだが無い。
答え((C) では 2 回目以降が R に入るので、L にも R にも 4 色 どの色も 2 回以上出る。個数の形は , , , と , , , :。)
第4問 円板を半回転:x ≧ 0 の側の体積は a によらず 2π/3
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
回転の軸は 軸なので、回しても 座標は変わらない。だから を決めた切り口( 平面)ごとに考えればよい。切り口の面積を で積分すれば体積になる。
を決めると、円板 の切り口は、高さ ・ が から の線分()。この線分を原点のまわりに 回したとき通る所の面積を出すのが仕事。線分の上の点で、原点に一番近いのは真ん中(距離 )、一番遠いのは両はし(距離 )。
(1)
原点からの距離が ()の円の上で、線分が通る所を考える。線分の上で距離 の点は 2 つあり、 軸から見た向きが (、)。回す角を から まで動かすと、この 2 点は向き から までをすき間なく通る(2 つの区間 と が重なるから)。
の所は向きが から の半分なので、そこは の全部が通る。つまり の切り口は半径 から の半分の輪で、面積は
が消えるのがポイント。輪の面積は半径の差ではなく、半径の 2 乗の差 で決まり、 はいつも同じ。
答え( を決めた切り口では円板は長さ の線分。回すと の側は半径 から の半分の輪で、面積 。)
(2)
の所は、向きが から の所(回しはじめのはみ出し)と、 から の所(回し終わりのはみ出し)。2 つを合わせると、半径 の円を直線 で切った小さい弓形 1 つ分になる。
弓形の面積は、中心角 ()のおうぎ形から三角形を引いて
を使うと、これは 以下。 なので、 の所の体積は 以下で、 で 0 に近づく。
なので
円板を遠くで回すと、通り道は大きくて細い輪になるが、輪の面積は変わらない。はみ出しだけが細くなって消えていく。近づき方は 。
答え( の側の切り口は、半径 の円を で切った弓形 1 つ分 で、 以上 以下なので に近づく)
第5問 0.99 は 0.9999 の 100 乗と 101 乗の間
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
(1) は指数に が入った不等式なので、両辺の対数をとって比べやすくする。そのあと 1 つの関数の符号の問題にまとめ、微分で調べる。
(2) は (1) の使い方の問題。 に気づけば、(1) で とおくだけになる。
(1)
両辺とも正なので、対数をとっても大小は変わらない。
なら両辺に をかけて 。 なら向きが逆になって 。そこで
とおくと、示すことは「 で 、 で 」。
では 、分母も正なので、 は と同じ符号。だから は で減り、 で増えて、 で一番小さい値 をとる。つまり (等号は だけ)で、 は増える関数。 なので、 で 、 で 。
では両辺とも に近づく(右辺は の定義そのもの)。 を除くのは、そこで式が作れず、両辺の差も 0 に近づくから。
答え示すこと:。要点:両辺の対数をとり をかけると、 が で正、 で負を示せばよい。, , , 。 は と同じ符号なので (等号は だけ)、 は増加
(2)
右の不等式:(1) で とおくと、、 なので
両辺に (正)をかけると 。
左の不等式: とおくと、、 なので
両辺に をかけると 。
合わせて 。実際の値は で、差はどちらも ほど。0.99 はちょうど 0.9999 の約 乗で、100 乗と 101 乗のほぼ真ん中にある。同じやり方で、 ならどんな でも が言える( を (1) に入れるので、 となる が要る。 では 3 つとも 0 になり、「」は成り立たない)。
答え示すこと:。要点:。(1) で とおくと 、両辺に をかけて 。 とおくと 、両辺に をかけて
第6問 すれちがう距離 1 以下 ⇒ 向きのずれは 1/1000 ほど
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
3 点はどれも、頂点から三角形の内側へ向かう向き(辺 から内側へ 回した向き。 は と の間なら何でもよい)に、同じ速さ 1 でまっすぐ進む。2 点の間の距離を見るには、2 点の差 を 1 つの点の動きとして見るのがかなめ。差は
で、これは から の向きへ進む直線の上の動きになる。
一辺が 1000 もあるのに、すれちがう距離が 1 以下という条件はとてもきびしい。その分、向きのずれがとても小さい( ほど)ことが言える。これが (1) で、(2)(3) はそれを角の言葉に直して使う。
(1)
だと、差はいつも のままで、距離は 1000。だから 。
差の点は、原点を通り の向きの直線を、 だけずらした直線の上を動く。見方を変えると、「点 と、原点を通る の向きの直線」の距離が、差の点が原点へ一番近づく距離。 で、直線とのなす角が なので、その距離は 。
ある時刻 で距離が 1 以下になったので、一番近づく距離も 1 以下。
答え示すこと:。要点:。(等しいと距離はいつも 1000)。点 から、原点を通り の向きの直線までの距離は で、これは 以下
(2)
向きを角で表す。 の向きを角 0 とし、三角形の内側へ回る向きを正にする。 は から内側へ なので角 。 は角 で、 はそこから内側へ なので角 。だから は角 。
長さ 1 のベクトル 2 本の和 は、2 本の角のちょうど真ん中の向きを向く(ひし形の対角線)。その角は
で、 なので絶対値は より小さい。この向きの角の絶対値が (1) の なので、 から 、つまり
逆に、この範囲なら本当に距離 1 以下になれる。差の直線の向きが とほぼ同じ向きなので、一番近づくのは正の時刻で、その距離は 。距離の条件は角の和だけで決まり、差 にはよらない(ただし、どちらの角も と の間という問題の条件の中で)。たとえば和を として とすれば、 が上の範囲のどの値でも(端の値でも)両方の角が と の間に入るので、端の値も含めて全部とれる。
答え( の向きを角 0 とすると は角 、 は角 。 の向きはその真ん中 絶対値は より小。(1) より 。逆にこの範囲なら一番近づく時刻は正で、距離 になる)
(3)
(2) と同じことが、組 、 でも言える(三角形を ずつ回すと同じ形)。
たとえば は、1 つめと 3 つめを足して 2 つめを引き、2 で割ったもの。だから 。
正三角形では から中心 への向きは、辺から内側へちょうど 、距離は 。時刻 の も から距離 なので、 と は を中心とする半径 の円の上にあり、その間の角は 。二等辺三角形の底辺として
最後に の大きさ。 で (グラフが弦より上)なので、、つまり 。よって
実際に一番ずれるのは 、 のときで、そのときの距離は 。問題の 3 にはゆとりがある。
答え示すこと:, , , 。要点:(2) と同じく , , 。足し引きして 。 から O へは角 の向きに距離 なので、, 。 より で、