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第1問
と を正の整数とし, を次数が 以上の整式とする。整式 の 次以下の項の係数がすべて整数ならば, の 次以下の項の係数は,すべて整数であることを示せ。ただし,定数項については,項それ自身を係数とみなす。
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第2問
を 以上の整数とする。平面上に 個の点 ,,,, があり,次の つの条件をみたしている。
① ,
② 線分 の長さは ,線分 の長さは である。
線分 の長さを とし, とおくとき, を求めよ。
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第3問
座標平面上の 点 , が,曲線 上を自由に動くとき,線分 を に内分する点 が動く範囲を とする。ただし, のときは とする。
(1) を をみたす実数とするとき,点 が に属するための の条件を を用いて表せ。
(2) を図示せよ。
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第4問
以下の問いに答えよ。
(1) 実数 に対し, 次の正方行列 ,, が, つの条件 ,,,, をみたすとする。ただし である。このとき, が成り立つことを示せ。
(2) は正の数として,行列 を考える。この に対し,(1)の つの条件をすべてみたす行列 , を求めよ。
(3) を 以上の整数とし, をみたす整数 に対して とおく。行列の積 を求めよ。
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第5問
表が出る確率が ,裏が出る確率が であるような硬貨がある。ただし, とする。この硬貨を投げて,次のルール(R)の下で,ブロック積みゲームを行う。
(R) ① ブロックの高さは,最初は とする。
② 硬貨を投げて表が出れば高さ のブロックを つ積み上げ,裏が出ればブロックをすべて取り除いて高さ に戻す。
を正の整数, を をみたす整数とする。
(1) 回硬貨を投げたとき,最後にブロックの高さが となる確率 を求めよ。
(2) (1)で,最後にブロックの高さが 以下となる確率 を求めよ。
(3) ルール(R)の下で, 回の硬貨投げを独立に 度行い,それぞれ最後のブロックの高さを考える。 度のうち,高い方のブロックの高さが である確率 を求めよ。ただし,最後のブロックの高さが等しいときはその値を考えるものとする。
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第6問
以下の問いに答えよ。
(1) をみたす実数 , に対し,次を示せ。
(2) (1)を利用して,次を示せ。
ただし, は の自然対数を表す。
第1問 (1+x)ᵏ で割っても、係数は整数のまま
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
の係数が分かっていて、そこから の係数を逆にたどる問題。ふつう「かけ算の結果から元を出す」には割り算が要り、割り算をすると分数が出てきそうに見える。
かなめは の定数項が であること。係数を低い次数から順に比べると、 の係数は 1 つずつ「引き算とかけ算」だけで決まっていき、割り算が一度も出てこない。これを数学的帰納法の形で書けば証明になる。
(答)
、 とおく。仮定は が整数であること。
なので、 の係数をくらべると
( の添字が負になる項と、 の項は無い)。 の前の数が なのがポイントで、
と書き直せる。右辺には より下の係数しか出てこない。
そこで についての帰納法。 では で整数。 が整数だと仮定すると()、上の式の右辺は整数 から「整数 × 整数 」を引いたものなので整数。よって も整数。これを まで続ければ、 の 次以下の係数がすべて整数であることが示せた。
次より上の係数は、 の式に出てこないので何でもよい(整数でなくてよい)。「 次以下」に限っているのはそのため。
もし の代わりに だったら、 の前の数が になり、決めるたびに で割ることになる。 で のように、1 次以下の係数 1, 2 が整数でも の係数が分数になる例ができる。定数項が であることが、この問題を成り立たせている条件だった。
答え示すこと: の 次以下の係数が整数なら、 の 次以下の係数も整数。要点:, とすると 。 の定数項が なので , 。 についての帰納法で , , はみな整数(引き算と整数のかけ算だけ)
第2問 角をそろえた折れ線は、らせんに近づく
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
点 O のまわりに、角 ずつ回した半直線の上に が並び、折れ線 ができる。条件①の後半は「三角形 の の角がみな同じ」という意味。角はふつうの角(向きなし)なので、毎回同じ向きに回るとは限らない(行ったり来たりしてもよい)。どちらでも下の三角形はみな相似なので、辺の長さも答えも同じ。
筋は 3 つ。三角形がみな相似(同じ形)だと気づく → 辺の長さが等比数列になる → 和を出して の極限をとる。極限では と、 を使う。
(答)
三角形 は、O の角がどれも 、 の角がどれも で、2 つの角が等しいのでみな相似。相似の比は で、 では 。これを とおくと、 で、辺 も と等比数列になる。
で、 とおくと 、 なので 。
合わせて 。数値では で、 で 、 で と下から近づく。
毎回同じ向きに回す置き方で を大きくすると、点 は角 で原点からの距離が の所にあり、らせん ()に乗っていく。この極限は、そのらせんの長さと同じ値になっている。
答え(三角形 はみな相似で , 。、。、)
第3問 放物線の上の 2 点の内分点は、どこまで動ける?
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
、()とおくと、 を に内分する点は で、その座標は
2 つの文字 が動く範囲を調べるのはむずかしいので、(1) で R の 座標を に固定して、1 つの文字だけの問題にする。これは「縦の線 の上で、R がどこからどこまで動けるか」を調べることにあたる。(2) はそれを を動かしてつなげるだけ。
(1)
より 。これを 座標に入れると
の動ける範囲は、 と の両方で決まる区間 。 はいつもこの区間に入る(、つまり のとき)ので、一番下は 。
一番上は、区間の両はしのうち から遠い方。 で考える( は左右を入れかえるだけ)。 では区間は で、 からの距離は左はし 、右はし 。遠いのは右はし(このとき )で、。
では右はしが に止まり、区間は 。距離は左はし 、右はし で右はし()が遠く、。 ではどちらの式も になってつながる。 は区間の上で途切れずに動くので、一番下と一番上の間の値は全部とれる。
答え( を入れて 。 は , の区間を動く。一番下は 、一番上は区間の から遠いほうの端)
(2)
(1) の範囲を を から まで動かしてつなげる。下の境目は放物線 。上の境目は、 では 、 では 。
上の境目の意味を見ると形がつかみやすい。 の部分は「P が端の点 に止まって Q が動く」ときの R の道で、 の部分は「Q が反対側の端に止まって P が動く」ときの R の道。P か Q のどちらかを端の点に止めたときの R の道(4 本の曲線)のうち、一番上に来るものが上の境目になる。
いくつかの点で値を見ておく。 で 、 で (とがった山)、 で (谷)、 で になり、ここで放物線とくっつく。上の境目は、谷が 3 つ()、とがった山が 2 つ()の形に波うつ(V を 3 つ横に並べた形。真ん中の谷 が一番深い)。境目はすべて D に含まれる((1) の不等式に等号が入っている)。
面積は 。
答え放物線 と、上の境目 , ではさまれた部分(境目を含む)。上の境目は , , , , , を通り、, で放物線とくっつく。面積は
第4問 行列 A は「2 つの向きへののばし」に分かれる
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
条件 、、 は、「P と Q は 2 回かけても変わらず、互いにかけると消える」という意味。こういう行列を使うと、 のかけ算がとても楽になる:かけたとき「P の部分どうし」「Q の部分どうし」だけが残る。
(1) はこの性質の練習、(2) は (1) を使って P と Q を A から取り出す、(3) は (2) の P と Q が によらないことを使って、たくさんの行列の積を一気に出す。
(1)
そのまま展開する。行列のかけ算は順番を変えられないので、 と を区別して書く。
条件を入れると 、、 なので、右辺は 。これで が示せた。
答え示すこと:。要点:
(2)
(1) の を使う。 の行列式は で、 なので でない。だから には逆行列があり、右から をかけると (単位行列)。
を に入れると 、つまり
ここまでは「条件をみたすならこれしかない」という話なので、逆に 5 つの条件をみたすことを確かめる。、、 は計算するとすべて成り立ち、 も成り立つ。
P は点を直線 の上へ、Q は 軸の上へ移す行列で、 と 2 つの向きに分けている。A はその 2 つをそれぞれ 倍、 倍する。 や では行列式が になって逆行列が無く、条件をみたす組が 2 つ出てくる(たとえば なら も条件をみたす)。「 は正」は答えを 1 つに決めるための条件だった。
答え, ( で があるので (1) から 。 より 、。5 つの条件をみたすことも確かめられる)
(3)
(2) の P, Q は によらない。だから と、どの でも同じ P, Q で書ける。
( で交わる項が消え、、)。これをくり返すと、P の前の数は 、Q の前の数は になる:
成分で書くと、左下は 。 で そのもの になることで確かめられる。P, Q が によらないので、かける順番を逆にしても同じ行列になる。
答え((2) の , は によらないので 。かけると )
第5問 裏が出たら 0 から:最後の高さは「最後の裏」で決まる
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
裏が出るとブロックが全部なくなるので、最後の高さは最後に裏が出たあと、表が何回続いたかだけで決まる。それより前に何が起きたかは関係ない。だから、前から順に追うより後ろから数えるほうがかんたん。
(1) は最後の高さがちょうど の確率、(2) は (1) を足すか、「どこかに裏がある」と読みかえる。(3) は 2 度の高い方の高さで、「高い方が 以下 ⇔ 2 度とも 以下」と読みかえるのがかなめ。
(1)
のとき、最後の高さが になるのは、最後の 回がすべて表で、その 1 つ前(後ろから 回目)が裏のとき。それより前の 回は何でもよい。硬貨は 1 回ごとに独立なので、確率は 。
のときは「その 1 つ前」が無い。最後の高さが になるのは 回全部が表のときだけで、確率は 。 の確率が によらないのがおもしろいところ。全部足すと となって、確かに確率の合計が 。
答え(高さ は「最後の 回が表、その前が裏」)
(2)
なら、(1) を から まで足して
言葉で考えると、高さが 以下 ⇔ 最後の 回のどこかに裏がある、の余事象が「最後の 回が全部表」なので でも出せる。 なら高さはいつも 以下なので 。
答え(、または「最後の 回のどこかに裏」)
(3)
2 度の最後の高さを とする。「高い方が 以下」は「 かつ 」と同じで、2 度は独立なので確率は 。高い方がちょうど なのは、「 以下」から「 以下」を除いたものなので
では を展開して でくくると 。 では で、これは同じ式に を入れた値と一致する。 では 。
直接「 と のどちらが高いか、等しいか」で場合分けしても出せるが、「両方 以下」を使うと 1 行ですむ。
答え(高い方が 以下両方 以下。、。 では )
第6問 接線と弦で 1/t の面積をはさむ → log 2 がわかる
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
は、 のグラフの下で から までの面積。 は下に凸(グラフが下向きにふくらむ)なので、接線はグラフより下、両はしを結ぶ弦はグラフより上にある。(1) の左右の式は、その接線の下の台形と弦の下の台形の面積になっている。
(2) は に (1) を当てはめる。ただし区間を分けないと精度が足りない。
(1)
とおくと ()で下に凸。 なので区間 は の中にある。
左の不等式: での接線は 。下に凸なので では 。両辺を から まで積分すると、右辺の の部分は の左右で打ち消し合って になり、残りは 。等号は の 1 点だけなので、積分では等号が外れて 。
右の不等式:両はしの点 、 を結ぶ弦は、下に凸なので両はし以外ではグラフより上。弦の下の部分は台形で、面積は 。弦とグラフが重なるのは両はしの 2 点だけなので、積分では等号が外れて、グラフの下の面積はこれより小さい。これで右の不等式も示せた。
が小さいとき、接線の台形のずれは弦の台形のずれのおよそ半分で、左の値のほうが真の値に近い。
答え示すこと:。要点: は下に凸()なので、 での接線 は曲線より下( で)、両はしを結ぶ弦は曲線より上(両はし以外で)。接線の下の台形の面積は 、弦の下の台形は
(2)
まず分けずに 、 で (1) を使うと 。、 で、 にも にも届かない。
そこで を と に分け、それぞれに (1) を使う。前半は 、、後半は 、。
下からは を足して 。 で より大きい。
上からは 。 で より小さい。
2 つの積分を足すと なので、 が示せた。実際の値は 。問題の ・ は「2 つに分ければちょうど言える」ように選ばれている。3 つに分けると と で、さらにせまくはさめる。
答え示すこと:。要点:。(1) を , , で使うと下は 、上は