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第1問
を自然対数の底,すなわち とする。すべての正の実数 に対し,次の不等式が成り立つことを示せ。
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第2問
の つのチームが参加する野球の大会を開催する。以下の方式で試合を行い, 連勝したチームが出た時点で,そのチームを優勝チームとして大会は終了する。
(a) 試合目で と が対戦する。
(b) 試合目で, 試合目の勝者と, 試合目で待機していた が対戦する。
(c) 試合目で優勝チームが決まらない場合は, 試合目の勝者と, 試合目で待機していたチームが 試合目で対戦する。ここで は 以上の整数とする。
なお,すべての対戦において,それぞれのチームが勝つ確率は で,引き分けはないものとする。
(1) を 以上の整数とする。ちょうど 試合目で が優勝する確率を求めよ。
(2) を正の整数とする。総試合数が 回以下で が優勝したとき, の最後の対戦相手が である条件付き確率を求めよ。
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第3問
を をみたす実数とし,座標空間内の 点 ,,, を考える。直線 ,, と 平面の交点をそれぞれ ,, として,三角形 の面積を とする。 を最小にする と,そのときの の値を求めよ。
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第4問
を複素数とする。複素数平面上の 点 ,, が鋭角三角形をなすような の範囲を求め,図示せよ。
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第5問
を正の整数とし, 進法で表された小数点以下 桁の実数
を つとる。ここで, は から までの整数で, とする。
(1) 次の不等式をみたす正の整数 をすべて求めよ。
(2) が 以上の整数ならば,次の不等式をみたす正の整数 が存在することを示せ。
(3) 実数 に対し, をみたす整数 を で表す。 をみたす正の整数 は存在しないことを示せ。
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第6問
座標空間内を,長さ の線分 が次の 条件 (a),(b) をみたしながら動く。
(a) 点 は平面 上にある。
(b) 点 が線分 上にある。
このとき,線分 が通過することのできる範囲を とする。 と不等式 の表す範囲との共通部分の体積を求めよ。
第1問 (1+1/x) の x 乗と x+1/2 乗で、e をはさむ
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
は の の行き先。 が大きいと は に下から近づくので、左の不等式は「まだ に届かない」と言っている。右の不等式は、指数に を足すだけで を追いこす、と言っている。
指数がからむ不等式は、log をとって、かけ算・べき乗を足し算にするのが筋。 は増える関数なので、大小の向きは変わらない。さらに とおきかえると、 がどんな正の数でも はどんな正の数にもなり、式が だけの形にまとまる。あとは差を微分して、 から増えるだけであることを示す。
(答)
両辺の log をとる。 の log は 1 なので、示す不等式は
と同じ。 とおいて をかけると、
の 2 つを示せばよい。 を、上から 、下から ではさむ形になった。
左の不等式: とおくと
から増えるだけなので、 で 。
右の不等式: とおく。 なので、その微分は 。
分子が にまとまるのがかなめ。 で 、 なので 。
2 つを合わせて、もとの不等式が示せた。数で見ると で 、 で 。
なるほど:右の式は にとても速く近づく(ずれは約 )が、左の式のずれは約 と大きい。指数の をそれより少しでも小さくすると(たとえば )、 が大きい所()で右の不等式が破れる。 は、どんな でもはさめるぎりぎりの値になっている。
答え示すこと:。要点:log をとり とおくと、左は 、右は と同じ。 は 、 は 。どちらも で 0 なので で正
第2問 2 連勝で優勝:勝つチームの順番は A→C→B→A… と回る
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
2 試合目からは、どの試合にも「前の試合の勝者」が出ている。その勝者がもう 1 回勝てば 2 連勝で優勝、負ければ大会は続く。だから2 試合目からは、毎試合 の確率で大会が終わる。
大会が続くのは、毎回「前の勝者が負ける」ときだけ。すると勝者の順番は決まってしまう。1 試合目に A が勝ったなら、A→C→B→A→C→B→…、B が勝ったなら B→C→A→B→C→A→… と、3 チームを順に回る。1 試合目の結果で流れが 2 本に分かれ、それぞれの流れの中身は 1 通り、というのがこの問題のかなめ。
(1)
ちょうど 試合目で優勝が決まるのは、 試合目までは毎回「前の勝者が負け」、 試合目で「前の勝者が勝つ」とき。優勝するのは 試合目の勝者。
1 試合目に A が勝った流れでは、 試合目の勝者は の順に A, C, B, A, C, B, … 。A が 試合目の勝者になるのは を 3 で割った余りが 1 のとき、つまり を 3 で割った余りが 2 のとき()。
1 試合目に B が勝った流れでは、勝者は B, C, A, B, C, A, … 。A が 試合目の勝者になるのは が 3 の倍数のとき、つまり を 3 で割った余りが 1 のとき()。
どちらの流れも、 試合の勝ち負けがすべて決まった 1 通りなので、確率は 。 を 3 で割った余りで 2 本のどちらか 1 本だけが A の優勝になり、 が 3 の倍数ならどちらの流れでも優勝するのは C(A ではない)。
たとえば :B が A に勝ち、C が B に勝ち、A が C に勝ち、A が B に勝つ。確率は 。
答え が 3 の倍数のとき , それ以外のとき (2 試合目からは前の試合の勝者が勝てば優勝。決まらない流れでは勝者が A→C→B→A…(1 試合目に A が勝ったとき)か B→C→A→B…(B が勝ったとき)と回る。 試合目の優勝者は 試合目の勝者で、A になるのは を 3 で割った余りが 2(前者)か 1(後者、)の 1 通りだけ)
(2)
(1) の 2 本の流れで、A の最後の相手を見る。 を 3 で割った余りが 2(1 試合目に A が勝った流れ)なら、 試合目の相手は C。余りが 1(1 試合目に B が勝った流れ)なら、相手は B。たとえば は A が B、C に続けて勝って相手は C、 は上の例で相手は B。
総試合数が 以下で A が優勝する確率は、(相手 C)と (相手 B)の和。どちらも公比 の等比数列の和で
条件付き確率は、B の分を全体で割る。分母・分子に をかけると
では 0(3 試合以内に B に勝って優勝する流れは無い)、 で 。
なるほど:B の分の各項()は、1 つ前の C の分の項()のちょうど 。だから上限を にすると組がそろい、答えはどの でもちょうど になる。「 回以下」で切ると、B の最後の 1 項( 試合目)だけが入らないので、答えが で変わる。
答え(A の優勝は なら最後の相手 C、 なら B。 を、全体 で割る)
第3問 Q から 3 点を通して床にうつした三角形の、一番小さい面積
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
は、Q と を結ぶ直線をのばして床( 平面)とぶつかる点。Q を電球と思うと の R は影と同じだが、Q より高い では光は上へ進むので影はできず、直線を Q の後ろ側へのばした所が になる。三角形の面積 を Q の高さ の式にして、一番小さくなる所を探す。
筋は 2 つ。まず直線の式から交点を出す(媒介変数の直線で とおく)。次に三角形の形を見る。3 つの点 R は 軸の上に 2 つ、その真上に 1 つと並ぶので、直角三角形になり面積がすぐ出る。あとは 1 変数の関数の最小を微分で求める。
(答)
直線 の上の点は 。 座標は なので、 になるのは 。 座標は 倍になる。
、 は高さ 1 なので 、 は高さ 3 なので 。よって
なので 、。 だけ反対の側に落ちる(Q が より低いので、Q から へ向かう向きは上向きで床に着かず、直線を Q の後ろ側へのばした所で床と交わる)。
は 軸の向き、 は 軸の上なので、 で直角。
最小を探すため、log をとって微分する(かけ算・割り算が足し算・引き算になる)。
これが 0 になるのは 、つまり から 。 で 、 で なので で最小。。
なるほど: を 1 や 3 に近づけると、直線が床とほとんど平行になってR が遠くへ飛び、面積はいくらでも大きくなる。逆に の外(たとえば )では 3 つの R が同じ側に来る。三角形はできる( で面積 )が、 を 0 に近づけたり大きくしたりすると面積は 0 にいくらでも近づいてしまい、一番小さい値が無い。 は「 だけ反対の側に分かれて、面積に一番小さい値ができる」ための条件だった。
答え, (, , 。 で直角なので 。 から )
第4問 1, z, z² が鋭角三角形になる z は、帯から円をくりぬいた形
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
複素数平面で角の大きさを調べるときは、2 辺の比の複素数の向き(偏角)を使う。頂点 P から Q、R へ向かう 2 辺のなす角は の偏角の大きさで、これが鋭角 ⇔ 比の実部が正。
3 点が なので、比がどれも 、 のように因数分解できて、驚くほど簡単な形になる。3 つの角それぞれの条件を出して、全部を満たす範囲を図にする。
(答)
3 点が相異なり一直線上にないことが三角形の条件。まず 3 つの角を順に見る。
角 A:。鋭角 ⇔ ⇔ ()。
角 B:。鋭角 ⇔ ⇔ 。
角 C:。分母の共役 を上下にかけると、実部の符号は の実部の符号と同じ。鋭角 ⇔ ⇔
一直線上に並ぶのは、角 A の比 が実数のとき、つまり のとき。ところが の実軸は上の円の内側にあるので、3 つの条件を満たす所には入っていない(自然に除かれる)。 のように点が重なる場合も同じく除かれている。
合わせると、 のたての帯から、円 の内側を除いた所。境界の 2 本の直線と円周は入らない(その上では、点が重なって三角形にならない (A と C が同じ点)と (B と C が同じ点)を除き、どれかの角がちょうど直角)。円は帯の両はしの線に 、 で接するので、範囲は実軸の上と下の 2 つに分かれ、それぞれ上下にどこまでも続く。
なるほど:3 つの角の条件が、たての線 2 本と円 1 つにそのまま対応する。 の上では角 A、 の上では角 B、円の上では角 C がちょうど になる(3 つが出会う 、 だけは点が重なり、三角形そのものができない)。 を に変えると境目はもう直線や円にならず、 だったからこそ答えがきれいな図形になった。
答えかつ( で , 。たての帯から、中心 ・半径 の円の内側を除いた所。境界の 2 本の直線と円周はふくまない。帯と円は , で接するので、範囲は実軸の上と下の 2 つに分かれる。角 A:、角 B:、角 C: の実部がそれぞれ正)
第5問 √m の小数部分は、どんな小数ででも始められる
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
とおく。 倍すると整数 になり、 なので は 10 で割り切れない( でもある)。
(1)(2) の不等式は「 の小数部分が で始まる(小数第 位まで と同じ)」という意味。筋は、不等式を 2 乗して「 がある区間に入る」という形にし、区間の長さと位置から整数を数えること。(3) は逆に「ちょうど になる」ことはない、という話で、2 乗して整数の割り切れ方を見る。
(1)
不等式に を足すと 。どの辺も正なので 2 乗してよい。
(、 を使った。)
で なので 。また は 桁の小数なので 、つまり 。すると の範囲は
この中の整数は と のちょうど 2 つ。
たとえば (、)なら 。実際 、。 の目盛りの間かくは約 で、幅 の窓のちょうど半分なので 2 つ入る、と見てもよい。
答え, (2 乗して 、 は整数。、 なので 2 つ)
(2)
なら なので、区間の長さは 1 より大きい。
長さが 1 以上の区間(左はしをふくむ)には必ず整数が入る:左はしを切り上げた整数 をとれば、 は左はし以上で、左はし+1 より小さいから右はしより小さい。 なので正の整数。これで が存在する。
なるほど: はぎりぎりの値。 で 、 とすると区間は から (ふくまない)までで、長さ 。整数が 1 つも入らない。 の目盛りの間かく(約 )が窓の幅 より広いと、窓をすり抜けてしまう。
答え示すこと: なら がある。要点:条件は 。この区間の長さは なので、左はしを切り上げた整数 が区間に入る()
(3)
あると仮定して矛盾を出す。 とおくと 。両辺を 2 乗して をかけると
右辺はどちらの項も で割り切れるので、 は で割り切れる。 なので は 2 でも 5 でも割り切れ、2 と 5 は素数なので も 2 と 5 で割り切れる。つまり は 10 の倍数で、末尾の数字 が 0 になってしまう。これは に反する。
なるほど:(1)(2) で「小数部分が で始まる」 はいくらでも作れる(たとえば )のに、「ちょうど で終わる」 は 1 つも無い。 が有限の小数なら分数になるが、分数になる は整数しかない、と言いかえることもできる。
答え示すこと: となる正の整数 は無い。要点:、 とおくと 。すると は で割り切れ、 は 2 でも 5 でも割れて 10 の倍数。これは に反する
第6問 C を通る長さ 2 の線分が、C より上で通る範囲
答えは東大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
線分は必ず C を通り、A は床の上にある。 の部分は、線分のうち C から B までの部分だけ。A を軸( 軸)のまわりに回しても同じ形なので、求める立体は 軸のまわりの回転体になる。
筋は、高さ で切った切り口を調べること。切り口は円(または円板)になるはずなので、その半径を高さの式で出し、 を高さで積分する。半径を出すには、A の軸からのきょり を 1 つ決めて、線分の C より上の部分がどこを通るかを式にする。
(答)
A が軸から はなれているとすると 。これが 2 以下でないと C が線分にのらないので 。
A から C へ向かう向きに進むと、高さが 1 上がるごとに軸へ 近づく。C を過ぎると反対側へ出て、高さ では軸から の所を通る。C から B までの長さは で、その間に高さは だけ上がる。だから線分がとどく高さは
高さ ()の切り口で、軸から一番遠い点を考える。軸からのきょりは なので、 をなるべく大きくしたい。ただし上の条件から 、つまり
これは のときだけ意味がある。 を 0 からこの上限まで動かすと も 0 から切れ目なく動くので、切り口は半径 の円板。
とおくと 。
なるほど:切り口の一番外(半径が上限になる所)は、ちょうど先たん B の位置になっている。つまり立体のふちは B の通る道そのもの。 なら線分はまっすぐ立って B は高さ 2、 なら で B は C に重なる。切り口が一番広いのは の高さ で、半径は約 。
答え(A が軸から なら 。C より上の部分は、高さ で軸から の所を まで通る。高さ の切り口は半径 の円。)