東大 過去問 2019年 物理|AI解答・解説・シミュレーション|アトリエファクトリー

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東京大学 第2次学力試験(前期)2019年 理科「物理」(東京大学がかつて公開したPDFの Internet Archive 保存版)

問題・出題の意図・東京大学の解答例(東京大学の公表資料)

東京大学の利用規定について

東京大学は、入試問題と出題の意図・解答の2次利用について「東京大学第2次学力試験入学試験問題等の2次利用について」(令和6年7月1日改定)で条件を定めている。このサイトでの対応は次のとおり。

解答とシミュレーション(AIで作成)

制作

制作:アトリエファクトリー(aTELiER FACTORY) https://atelierfactory.jp/

修正履歴

お知らせ(2026年10月4日)

解答・解説・シミュレーションは、すべて Claude Opus 5.5 で作成しています。作ったあとの確かめ方は、科目によって違います。

どの科目も、東京大学が公表した解答ではありません。くわしくは「問題取得方法と回答生成方法」をご覧ください。

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物 理

第1問 水平な床面上にとった x 軸に沿って動く台車の上の物体の運動について以下の設問Ⅰ,Ⅱに答えよ。

Ⅰ 図1—1に示すように,台車の上にばね定数 k を持ち質量の無視できるばねを介して質量 m の物体が取り付けられており,物体は台車上を滑らかに動く。台車に固定された座標軸 y を,ばねの自然長の位置を原点として,x 軸と同じ向きにとる。ばねは y 軸方向にのみ伸び縮みし,ばねと台車は十分長い。台車は x 軸方向に任意の加速度 a で強制的に運動させることができる。T=2πmk として以下の設問に答えよ。

(1) 台車が x=0,物体が y=0 で静止している状態から,台車を表1—1に示す加速度で強制的に運動させる。加速度の大きさ a1 は定数である。時刻 t=t1 における台車の速度,および時刻 t=0 から t=t1+t2 までの間に台車が移動する距離を求めよ。

表1—1
表1—1

(2) 物体が y=0 で静止している状態から,表1—1で t1=T2,t2=nT(n は自然数)として台車を動かす。時刻 t=t1+t2 における物体の y 座標および台車に対する相対速度を求めよ。

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(3) 次に台車をとめた状態で物体を y=y0(<0) にいったん固定したのち,t=0 で物体を静かに放し,表1—2に示す加速度で台車を強制的に運動させる。

表1—2
表1—2

 加速度の大きさ a2 がある定数のとき,時刻 t=T において物体の y 座標は y=0 となり,台車に対する物体の相対速度も 0 となる。a2 の値および t=T2 における物体の y 座標を求めよ。

図1—1
図1—1
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Ⅱ 手のひらの上に棒を立て,棒が倒れないように手を動かす遊びがある。このしくみを図1—2に示す倒立振子で考える。倒立振子は質量の無視できる変形しない長さ ℓ の細い棒の先端に質量 m の質点を取り付けたものとし,台車上の点Oを支点として x 軸を含む鉛直平面内で滑らかに動くことができる。倒立振子の傾きは鉛直上向きから図1—2の時計回りの角度 θ(ラジアン)で表す。θ の大きさは十分に小さく,sinθ≒θ,cosθ≒1 の近似が成り立つ。台車は倒立振子の運動の影響を受けることなく任意の加速度 a で強制的に動かせるものとする。重力加速度の大きさを g,T=2πℓg として以下の設問に答えよ。

(1) 台車が加速度 a で加速しているとき,台車上で見ると,θ だけ傾いた倒立振子の先端の質点には,図1—2に示すように重力 mg と慣性力 (−ma) が作用している。質点に働く力の棒に垂直な成分 f を θ,a,m,g を用いて表せ。ただし f の正の向きは θ が増える向きと同じとする。

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図1—2
図1—2
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(2) 時刻 t=0 で台車は静止しており,倒立振子を θ0 傾けて静止させた状態から始まる運動を考える。時刻 t=T で台車が静止し,かつ倒立振子が θ=0 で静止するようにしたい。そのために倒立振子を図1—3に示すように運動させる。すなわち単振動の半周期分の運動で θ0 から 0 を通過して t=T2 で θ1 に至り,続いて θ1 から振幅の異なる単振動の半周期分の運動ののち,t=T において θ=0 に戻り静止する。このような運動となるように加速度 a を変化させる。

図1—3
図1—3
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 以下の式中の空欄 ア から オ に当てはまる式を選択肢①から⑰の中から選べ。選択肢は繰り返し使って良い。また空欄 i から iii に当てはまる数式を書け。

 時刻 t=0 から t=T2 の間の θ は

θ= ア cosgℓt+ イ

と表される。このように単振動する質点に働く復元力 F は

F= ウ (θ− イ )

である。この運動を実現するためには設問Ⅱ(1)で求めた f が F と等しければよいので加速度 a は次の式となる。

a=( エ cosgℓt+ オ )g

 この式の第1項が単振動の加速度と同じ形であることを考慮すると,時刻 t=0 から t=T2 の台車の速度の変化 v1 は θ0,θ1,g,ℓ を用いて

v1= i

となる。

 時刻 t=T2 から t=T の運動についても単振動の半周期分であるので同様に考えれば,この区間の台車の速度の変化 v2 は θ1,g,ℓ を用いて

v2= ii

となる。よって

θ1= iii θ0

を得る。

① θ0+θ12

② θ0−θ12

③ (θ0+θ1)

④ (θ0−θ1)

⑤ θ0

⑥ θ1

⑦ 0

⑧ π

⑨ −ma

⑩ −mg

⑪ −m(g+a)

⑫ −maℓ

⑬ −mgℓ

⑭ −m(g+a)ℓ

⑮ −aℓ

⑯ −gℓ

⑰ −(g+a)ℓ

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第2問 図2—1左に示すように,面積 S の薄い円板状の電極2枚を距離 d だけ隔てて平行に配置し,誘電率 ϵ,抵抗率 ρ の物質でできた面積 S,厚さ d の一様な円柱を電極間に挿入した。電極と円柱はすき間なく接触しており,電場は向かい合う電極間のみに生じると考えてよい。電極の抵抗は無視できるものとする。この電極と円柱の組み合わせは,図2—1右に示すように,並列に接続された抵抗値 R の抵抗と電気容量 C のコンデンサーによって等価的に表現することができる。以下の設問に答えよ。

Ⅰ R と C をそれぞれ ϵ,ρ,S,d のうち必要なものを用いて表せ。

Ⅱ 図2—2に示すように上記の電極と円柱の組み合わせを N 個積み重ねて接触させ,素子Xを構成した。スイッチを切り替えることによって,この素子Xに電圧 V0 の直流電源,抵抗値 R0 の抵抗,電圧 V1sinωt の交流電源のいずれかひとつを接続することができる。ω は角周波数,t は時間である。以下の設問(1)〜(3)には ϵ と ρ は用いずに,N,R,C のうち必要なものを含む式で解答せよ。

(1) はじめにスイッチを端子 T1 に接続して素子Xに直流電圧 V0 を加えた。スイッチを操作してから十分に長い時間が経過したとき,直流電源から素子Xに流れる電流の大きさと,素子Xの上端に位置する電極Eに蓄積される電気量を求めよ。

(2) 続いてスイッチを端子 T1 から T2 に切り替えたところ,抵抗 R0 と素子Xに電流が流れた。ただしスイッチの操作は十分短い時間内に行われ,スイッチを操作する間に素子X内の電極の電気量は変化しないものとする。スイッチを操作してから十分長い時間が経過したところ,電流が流れなくなった。スイッチを端子 T2 に接続してから電流が流れなくなるまでに抵抗 R0 で生じたジュール熱を求めよ。また,素子Xを構成する電極と円柱の組み合わせの個数 N を増やして同様の操作を行ったとき,抵抗 R0 で発生するジュール熱は N の増加に対してどのように変化するかを次の①〜④から一つ選べ。

① 単調に増加する

② 単調に減少する

③ 変化しない

④ 上記①から③のいずれでもない

(3) 次にスイッチを端子 T2 から T3 に切り替え,素子Xに交流電圧 V1sinωt を加えた。スイッチを操作してから十分に長い時間が経過したとき,交流電源から素子Xへ流れる電流を求めよ。

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図2—1
図2—1
図2—2
図2—2
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Ⅲ 設問Ⅱで用いた素子Xを構成する物質の ϵ および ρ の値が未知であるとき,これらの値を求めるためにブリッジ回路を用いる方法がある。図2—3のように素子X,設問Ⅱの交流電源,交流電流計,3つの抵抗と1つのコンデンサーを配置し,交流ブリッジ回路を構成した。抵抗値と電気容量の大きさを調節したところ,交流電流計に電流が流れなくなった。このとき,図2—3のように各抵抗の抵抗値は R1,2R1,R2,コンデンサーの電気容量は C0=1ωR2 であった。次の ア から ク に入る適切な数式を書け。なお,J,K,L,Mは回路上の点を表す。

 K–M間の電圧は ア である。このことを用いて,抵抗 R2 に流れる電流を,C0 を含まない式で表すと,イ sinωt+ ウ cosωt となる。一方,J–K間の電圧は エ であることから,J–L間を流れる電流を C や R を含む式で表すと オ sinωt+ カ cosωt となる。以上のことから次式が得られる。

ϵ= キ

ρ= ク

 ただし,キ と ク は R1,R2,ω,N,S,d のうち必要なものを用いて表すこと。

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図2—3
図2—3
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第3問 光の屈折に関する以下の設問Ⅰ,Ⅱに答えよ。問題文中の屈折率は真空に対する屈折率(絶対屈折率)とする。また,角度は全てラジアンで表す。光源からは全方位に光が放射されているものとする。光の反射は無視してよい。

Ⅰ 図3—1に示すように,媒質1(屈折率 n1)と媒質2(屈折率 n2)の境界での光の屈折を考える。境界は点Oを中心とする半径 r の球面の一部であり,左に凸とする。点Oと光源(点C)を通る直線を x 軸とし,球面が x 軸と交わる点をBとする。光源は点Bから左に x1 だけ離れており,そこから発した図中の太矢印方向の光線は,x 軸から高さ h の球面上の点Pで屈折する。このときの入射角を θ1,屈折角を θ2 とする。

 境界の右側から光源を見ると,あたかも光源が点A(点Bから左に x2 離れた位置)にあるように見える。本設問Ⅰおよび次の設問Ⅱでは,これを「見かけ上の光源」と呼ぶことにする。以下,入射角が微小となる光線を考える。すなわち,図中の角度 θ1,θ2,α1,α2,ϕ について微小角度 β に対する近似式 sinβ≒β が成り立ち,CP≒x1,AP≒x2 と近似できる場合を考える。以下の問に答えよ。

(1) θ1θ2 を n1,n2 を用いて表せ。

(2) θ1,θ2 をそれぞれ α1,α2,ϕ の中から必要なものを用いて表せ。

(3) α1,α2,ϕ をそれぞれ x1,x2,r,h の中から必要なものを用いて表せ。

(4) 問(1)—(3)で得た関係式を組み合わせることで(式1)が導かれる。x1,x2 を用いて空欄 ア,イ を埋め,この式を完成させよ。

n1(1r+ ア )=n2(1r+ イ )  (式1)

(5) 媒質1と媒質2の境界が右に凸の球面の場合を問(1)—(4)と同様に考える。このとき,光源が点Oより左側にある場合[図3—2(A)]と,右側にある場合[図3—2(B)]が考えられる。それぞれの場合に対し,n1,n2,r,x1,x2 の間に成り立つ関係式を(式1)と同様の形で表せ。

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図3—1
図3—1
図3—2(A)
図3—2(A)
図3—2(B)
図3—2(B)
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Ⅱ (1) 図3—3に示すように,屈折率 n1 の媒質1に光源があり,屈折率 n2 の媒質2に観察者がいる。媒質1と媒質2の境界は平面であり,(式1)において r が非常に大きい場合 (1r≒0) とみなすことができる。境界から光源までの距離を L1,境界から観察者までの距離を L2,光源から観察者までの距離を L1+L2 とするとき,観察者から設問Ⅰで述べた「見かけ上の光源」までの距離を n1,n2,L1,L2 を用いて表せ。

図3—3
図3—3

(2) 設問Ⅱ(1)の状況で,屈折率 nf の透明な板を図3—4に示すように境界の上に置くことで,観察者から「見かけ上の光源」までの距離を L1+L2 にすることができた。このとき,板の厚さ d を求めよ。また,nf と n1,n2 の大小関係を示せ。ただし,n1,n2,nf はすべて異なる値とする。

図3—4
図3—4
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(3) 設問Ⅱ(2)で置いた板を取り除いたのち,媒質1と媒質2の境界を図3—5の(A)または(B)のように変形させた。変形した部分は半径 r の球の一部とみなすことができる。ただし,境界面の最大変位 δ は L1,L2 に比べて十分小さく無視してよい。いま,n1=1.5,n2=1,L1=1m,L2=2m とする。このとき,変形した部分を通して見ると,観察者から 4m の位置に「見かけ上の光源」が見えた。この場合の球面は,下に凸[図3—5(A)],または上に凸[図3—5(B)]のうちのいずれであるか。(A)または(B)の記号で答えよ。さらに,r の値を求めよ。

図3—5
図3—5

(4) 設問Ⅱ(3)の状況で,観察者の位置に厚さの無視できる薄いレンズを一つ置き,その上から見たところ,「見かけ上の光源」が光源と同じ位置(レンズから 3m の位置)に見えた。このとき,凸レンズと凹レンズのどちらを用いたか答えよ。また,このレンズの焦点距離を求めよ。