— 1 —
第1問 (35 点)
次の各問に答えよ.
問 1 は虚数単位とする.複素数 が,絶対値が である複素数全体を動くとき, の最大値と最小値を求めよ.
問 2 次の定積分の値を求めよ.
(1) (2)
第2問 (35 点)
正の整数 を用いて
と表される正の整数 の最小値を求めよ.
第3問 (30 点)
は自然対数の底とする. において定義された次の関数 , を考える.
実数 は を満たすとする.曲線 上の点 における接線に垂直で,点 を通る直線を とする.直線 が 軸と交わる点の 座標を とする. が の範囲を動くとき, の取りうる値の範囲を求めよ.
— 2 —
第4問 (35 点)
座標空間の 点 は同一平面上にないとする. は でない実数とする.直線 上の点 ,直線 上の点 ,直線 上の点 を
が成り立つようにとる.
(1) が を満たす範囲であらゆる値をとるとき, 点 の定める平面 は, の値に無関係な一定の点 を通ることを示せ.さらに,そのような点 はただ一つに定まることを示せ.
(2) 四面体 の体積を とする.(1)における点 について,四面体 の体積を を用いて表せ.
第5問 (30 点)
は実数とする. 空間の 点 , を通る直線 が 平面と交わるとき,その交点を とする. が の範囲を動くときの点 の軌跡を求め,その軌跡を 平面上に図示せよ.
第6問 (35 点)
は 以上の整数とする. 枚の硬貨を続けて 回投げる.このとき, 回目 に表が出たら ,裏が出たら として, を定める.
とするとき, が奇数である確率 を求めよ.
問題は,このページで終わりである.
第1問 z と i/z は、反対向きに回る
出題意図(京大) 問1 複素数に関する基礎的な理解について問うた。問2 数学IIIで学習する積分法についての理解と計算力を問うた。
京大の解答例との答え合わせ 京大はこの問題の解答例を出していない(出題の意図だけを公表している)
答えは京大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
小問 3 つの計算問題。問1は極形式で を の式にする。問2は分数を分けて、知っている形の積分にする((1))、半角の公式で根号をはずす((2))。
問1
とおくと 、。
は から まで動くので、2 乗は から 。最大値 ()、最小値 ()。
が回ると は反対向きに回るので、2 点の距離は によって変わる。
答え最大値 、最小値 ( で )
問2 (1)
( を使った。)それぞれ
問2 (2)
半角の公式 、 から、 では
( なので絶対値はそのまま外せる)。
答え()
第2問 729 + 1296 = 2025 = 45²
出題意図(京大) 整数を題材として、正しく推論をしてそれを的確に記述する力を問うた。
京大の解答例との答え合わせ 京大はこの問題の解答例を出していない(出題の意図だけを公表している)
答えは京大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
、、 なので、これは「2 つの平方数の和が 9 の倍数の平方数」という形。まず 3 で割った余りで をしぼり、次に を小さい方から決めて、因数分解で を探すのが筋。
第2問
3 の倍数であること。 平方数を 3 で割った余りは 0 か 1。 が 3 の倍数になるのは、両方とも余り 0 のときだけ。よって も も 3 の倍数、つまり は 3 の倍数で、、。
2 つの因数はどちらも正で、和 は 6 の倍数、差 は偶数。 の分け方 を順にためすと、 は 。 のうち正の平方数は だけで、、、。このとき
のとき。 は 3 の倍数なので次は で、。
よって最小値は 。2025 年の問題の答えが 2025 になっている。
答え(平方数を 3 で割った余りは 0, 1 なので から , は 3 の倍数。 のとき を満たすのは , だけ。 なら )
第3問 法線を g の上にずらすと、x 切片がきれいな式になる
出題意図(京大) 数学IIIで学習する微分法についての理解と計算力を問うた。
京大の解答例との答え合わせ 京大はこの問題の解答例を出していない(出題の意図だけを公表している)
答えは京大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
「接線に垂直な直線(法線)」なので、傾きは 。ただし通る点は ではなく 。式をそのまま立てて 切片を計算すると、 の中の が とうまく打ち消し、きれいな式になる。あとは とおいて増減を調べる。
第3問
。 では なので 。
は 。 とすると 。ここで
とおくと で 。
では なので、 で減り、 で増える。
- 最小: - 右の端: - 左の端:(。この端はふくまない)で 。ただし という値は ()でとる
答え(、 から 。 で 、。 で最小 、 で 、 で )
第4問 平面 LMN がいつも通る 1 点
出題意図(京大) 空間ベクトルと空間図形に関する基礎的な理解と論証力について問うた。
京大の解答例との答え合わせ 京大はこの問題の解答例を出していない(出題の意図だけを公表している)
答えは京大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
平面 LMN 上の点は ()と書ける。 などを入れると、点 が平面 LMN 上にある条件は
( は同じ平面にないので係数がそのまま比べられる)。これを与えられた条件 と見くらべるのが筋。
(1)
の両辺を 4 で割ると 。だから
とすれば、 が条件をみたすどんな値でも P は平面 LMN 上にある。
ただ 1 つであること。 別の点 もつねに平面上にあるとすると、条件をみたすすべての で 。、、(どれも をみたす)を入れると
これを解くと だけ。よって P はただ 1 つ。
答え示すこと。 とすると で係数の和は なので P は平面 LMN 上。ただ 1 つであること: が常に平面上 ⇔ が条件をみたすすべての , , で成り立つ。, , , , , , , , , , などを入れると , , に決まる
(2)
点 の「係数の和」 は、平面 ABC からの高さを表す目盛りになる:和が 1 なら平面 ABC 上、0 なら O と同じ高さ(O を通り平面 ABC に平行な平面上)。
P の係数の和は 。平面 ABC からの距離は、O の距離(和の差 1)の 倍で、O と反対側。底面 ABC が共通なので
答え(P の係数の和 。平面 ABC からの高さは O の高さの 倍)
第5問 直線 AP と xy 平面の交点は、双曲線をえがく
出題意図(京大) 空間座標と2次曲線を題材として、軌跡を求めるための的確な計算力と論証力を問うた。
京大の解答例との答え合わせ 京大はこの問題の解答例を出していない(出題の意図だけを公表している)
答えは京大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
直線 AP 上の点を と書き、 座標が 0 になる を求めれば Q が出る。そのあと を消して の関係式を作るのが筋。P は高さが で、 では なので、P は A(高さ )より高い。だから直線 AP を P の側へのばしても xy 平面には届かず、A の側へのばした先(点の順が Q・A・P、)で交わる。
第5問
直線 AP 上の点の 座標は 。これが 0 になるのは
なので 。A の 座標は 0 なので、Q は 。
とすると 。 に を入れて
範囲。 で 、Q は で双曲線の頂点。 で となり、Q は の方へどこまでも行く。 と Q の動きは連続なので、Q は双曲線 の左の枝()全体をえがく。
答え双曲線 の の部分(左の枝の全体)(, , , 。 から 、。 で 、 で )
第6問 「表表」の数が奇数になる確率は、2 回ごとに半分に近づく
出題意図(京大) 確率を題材として、正しく推論をしてそれを的確に記述する力を問うた。
京大の解答例との答え合わせ 京大はこの問題の解答例を出していない(出題の意図だけを公表している)
答えは京大の正解ではなく、自分で解いて、式とは別の計算で確かめたもの。
問題の読み方
は「 回目も 回目も表」のとき 1、それ以外は 0。だから は表が 2 回続いた所の数。次の 1 回で が増えるかどうかは「いま最後が表か」で決まるので、最後が表か裏か・ここまでの が偶数か奇数かの 4 つの状態の確率を追いかける(漸化式)のが筋。
第6問
回目まで投げたとき、 - :最後が裏で 偶数、:最後が表で 偶数、:最後が裏で 奇数、:最後が表で 奇数
とする。次に裏が出れば は変わらず最後は裏、表が出れば最後が表のときだけ が 1 増える。
。 なので
と、(最後が表のときの偶奇の差)が分かればよい。、。 とおくと 、。
では 、 なので 。すると 、;、;、;… と、 は奇数番目だけ 0 でなく、2 回ごとに半分:、。
から を足していくと、偶数番目への 1 歩だけ増え、
まとめて ( はガウス記号)。 で 、 で 。
答え( はガウス記号。 回目までで「最後が表で が偶数」「最後が表で奇数」などの確率を , , とおき漸化式を立てる。)