阪大 過去問 2025年 物理|AI解答・解説・シミュレーション|アトリエファクトリー

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大阪大学 令和7年度 前期 理科(物理)(改題)(2025年。大阪大学がかつて公開したPDFの Internet Archive 保存版)

問題(大阪大学の公表資料)

大阪大学の利用の条件について

大阪大学は「大阪大学入学試験問題等の利用について」(令和7年3月28日)で、入試問題等の2次利用(インターネットに載せることを含む)を、別紙の利用条件を守ることを条件に許可している。このサイトでの対応は次のとおり。

解答とシミュレーション(AIで作成)

制作

制作:アトリエファクトリー(aTELiER FACTORY) https://atelierfactory.jp/

お知らせ

解答・解説・シミュレーションは、すべて AI で作成しています。大阪大学が公表した解答ではありません。

大阪大学が解答例を公表している小問は、それと照らし合わせています。作成に使ったものとは別のAIでも全問を点検し、見つかった誤りを直しています。くわしくは「問題取得方法と回答生成方法」をご覧ください。

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物 理 問 題

(解答はすべて物理解答用紙に記入すること)

第1問

〔1〕 水平な床の上を運動する台と,台の上にのせた小物体について考察する。台および小物体は x 軸に沿ってのみ運動するものとする。重力加速度の大きさは g である。速度,加速度の正の向きは x 軸の正の向きとする。

I. 図 1 のように,水平な床の上に質量 M の台 AI を静止させ,台 AI の上に質量 m の小物体 B を静止させた。台 AI と小物体 B の間には摩擦があり,その静止摩擦係数は μ,動摩擦係数は μ′(ただし,μ>μ′)である。床と台 AI の間には摩擦はないものとする。また,小物体 B をのせた台 AI の面は水平である。なお,台 AI の長さは十分に長く,小物体 B は台 AI の上からすべり落ちないものとする。

 時刻 t=0 から,台 AI に対して x 軸の正の向きに大きさが F1 の一定の力を加え続けた。

図1
図1

問 1 F1>Fmin のとき,小物体 B は台 AI に対してすべるように運動した。また,F1≦Fmin のとき,台 AI と小物体 B は一体となって運動した。Fmin を,g, M, m, μ, μ′ のうち必要なものを用いて表せ。

問 2 F1>Fmin のとき,時刻 t=T1 (T1>0) における,台 AI の速度 V1 と小物体 B の速度 v1 を,F1, g, M, m, μ′, T1 のうち必要なものを用いてそれぞれ表せ。

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II. 図 2 のように,両端に壁をもつ質量 M の台 AII を水平な床の上に静止させ,台 AII の上に質量 m の小物体 B を静止させた。台 AII の壁と小物体 B との間の反発係数(はね返り係数)を e とし,0<e<1 が満たされているとする。台 AII と小物体 B の間,および,床と台 AII の間に摩擦はないものとする。また,小物体 B をのせた台 AII の面は水平である。

 時刻 t=0 から時刻 t=T2 (T2>0) までの間,台 AII に対して x 軸の正の向きに大きさが F2 の一定の力を加え続けた。時刻 t=T2 での,台 AII と小物体 B の速度はそれぞれ V0 と v0 であった。なお,この間に,小物体 B は台 AII の壁に衝突することはなかった。

図2
図2

問 3 小物体 B の速度 v0 および時刻 T2 を,F2, M, m, V0 のうち必要なものを用いてそれぞれ表せ。

 時刻 t=T2 において,台 AII に対して力を加えることをやめた。その後,小物体 B は台 AII の壁と衝突を繰り返した。

問 4 十分に長い時間,衝突を繰り返した結果,台 AII と小物体 B の速度はどちらも v2 となった。速度 v2 を,e, F2, M, m, V0 のうち必要なものを用いて表せ。

問 5 小物体 B と壁が n 回目の衝突をした直後の,台 AII の速度 Vn′ および小物体 B の速度 vn′ を,e, F2, M, m, n, V0 のうち必要なものを用いてそれぞれ表せ。ただし,n は 1 以上の整数とする。

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III. 図 3 のように,水平な床の上に質量 M の台 AIII を静止させ,台 AIII の上に質量 m の小物体 B を静止させた。さらに,台 AIII の壁と小物体 B を,質量の無視できるばね定数 k のばねでつないだ。台 AIII と小物体 B との間には摩擦があり,その静止摩擦係数は μ,動摩擦係数は μ′(ただし,μ>μ′)とする。床と台 AIII の間には摩擦はないものとする。また,小物体 B をのせた台 AIII の面は水平である。

 最初,ばねの長さは自然長 d であった。台 AIII に対して,x 軸の正の向きに瞬間的な力を加えたところ,その直後の台 AIII の速度は V0 となり,小物体 B は台 AIII の上をすべりはじめた。しばらくの間,ばねは伸び縮みを繰り返し,その後,ばねの長さは L となり変化しなくなった。また,このときの台 AIII と小物体 B の速度はともに v3 であった。なお,この運動の間,小物体 B は台 AIII の壁に衝突したり,台 AIII の上からすべり落ちることはなかった。

図3
図3

問 6 速度 v3 を,d, g, k, M, m, μ′, V0 のうち必要なものを用いて表せ。

問 7 小物体 B が台 AIII の上をすべり始めてからばねの長さが変化しなくなるまでの間に,小物体 B が台 AIII の上をすべった総距離を d, g, k, L, M, m, μ′, V0 のうち必要なものを用いて表せ。

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 台 AIII が速度 V0 を得てから,ばねの長さが L となり変化しなくなるまでの間の,小物体 B の運動について考察する。小物体 B が台 AIII の上をすべりはじめると,ばねは縮みはじめた。ばねの長さが d1 となったとき,小物体 B は台 AIII の上で 1 回目の折り返しを行い,ばねは伸びはじめた。その後,ばねの長さが d2 となったとき,小物体 B は台 AIII の上で 2 回目の折り返しを行い,ばねは再び縮みはじめた。以後,ばねはこのような伸び縮みを繰り返した。小物体 B は台 AIII の上で n 回目の折り返しを行ったのち,n+1 回目の折り返しをすることなく,台 AIII に対する運動を停止した。そしてそれ以降,ばねの長さは変化しなくなった。ここで,n は 3 以上の整数とする。

問 8 台 AIII が速度 V0 を得てから小物体 B が 1 回目の折り返しをするまでの間の運動を考える。その間のある時刻において,ばねの長さは D であった。その時刻における,台 AIII とともに運動する観測者からみた小物体 B の加速度 a を,D, d, g, k, M, m, μ′, V0 のうち必要なものを用いて表せ。

問 9 1 回目の折り返しの時点でのばねの長さ d1 を,d, g, k, M, m, μ′, V0 のうち必要なものを用いて表せ。

問 10 小物体 B が台 AIII に対して運動を停止した後のばねの長さ L を,d, g, k, M, m, μ′, n, V0 のうち必要なものを用いて表せ。

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第2問

〔2〕 ある振動数 ν と強さ I をもつ光を金属試料に照射し,光電効果により発生する光電子の運動について考察する。図 1 のように,真空中に装置を置き,原点を O とする直交座標系 x, y, z を設定する。まず,微小な穴をもつ電極 P1 と金属試料を z 軸に直交するように配置し,電極 P1 に対して金属試料に電圧 V を与える回路を設ける。この回路には,一様な抵抗線 RaRb の間に端子 A1,および A2 が接続されている。端子 A1 の位置は固定されており,端子 A2 の接続位置を変えることにより,電圧 V を設定したい値に調整することができる。

 次に,微小な穴をもつ電極 P2 を z 軸に直交するように配置し,電極 P1 に対して電圧 V1 (V1>0) を加える。電極 P1 と P2 に設けられた微小な穴の中心は,z 軸上に配置されている。z 軸方向の長さが ℓ で,2 枚の平行な電極 Q1 と Q2 の間には,強さ E の一様な電場(電界)が x 軸の負の向きにかかっている。ソレノイド内には z 軸の正の向きに一様な磁場(磁界)があり,その磁束密度の大きさは B である。観測者は,z 軸上において,z 軸の負の向きを向いている。また,電子がもつ電気量と質量をそれぞれ −e(e は電気素量)と m,プランク定数を h とする。

図1
図1
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 ただし,以下の問では,金属試料に照射する光の振動数 ν または強さ I のいずれかを変更する場合,他方は変わらないものとする。金属試料と電極 P1 の間,電極 P1 と P2 の間,および,電極 Q1 と Q2 の間以外の場所には電場は無いものとする。また,電極 P1 と P2 の材質は常に金属試料と同じものを用いる。さらに,電極 Q1Q2 間を通過した電子は,その瞬間にソレノイドに入るものとする。電極 Q1Q2 間の間隔,および,ソレノイドの直径は十分に大きく,進行中の電子がこれらに衝突することはない。簡単のため,ソレノイド外部の磁場は無視でき,また,ソレノイドは十分に長いものとする。なお,光電子は質点として扱い,量子的な波動性は無視でき,その運動は重力の影響を受けないものとする。

I. 仕事関数 W1 をもつ金属試料(金属試料 1 とする)に光を照射した。端子 A1 と A2 の接続位置が一致する場合には,試料表面から光電子が飛び出した。次に端子 A2 の位置を変え,電圧 V を徐々に大きくすると,電極 P1 に到達する光電子の数は減少し,V=V0 においてその数は 0 になった。

問 1 このとき,端子 A2 の接続位置は,図 1 における(ア)A1Ra 間,もしくは(イ)A1Rb 間のどちらの範囲内で調整したか,(ア)または(イ)の記号で答えよ。

問 2 仕事関数 W1 を ν, e, h, V0 を用いて表せ。

 V0 よりもわずかに小さい電圧 V において,電極 P1 に到達した電子の一部が穴を通過した。そして,電極 P2 の穴も通り抜けて,z 軸の正の向きに進んだ。ただし,電極 P1 での電子の初速度は無視できるものとする。

問 3 電極 P2 の穴を通過した瞬間の電子の速さ v1 を e, m, V1 を用いて表せ。

問 4 問 3 の電子が電極 Q1Q2 間を通過し,ソレノイドに入った瞬間の速度の x 成分 vx を e, ℓ, m, v1, E を用いて表せ。

問 5 z 軸上の観測者からは,ソレノイド内を進行する電子が等速円運動をしているように見える。この円運動の角速度を e, m, B を用いて表せ。

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II. 次に,金属試料 1 を金属試料 2 に交換した。金属試料 2 の仕事関数 W2 は W1 よりも w (w>0) だけ小さく,W2=W1−w の関係がある。電極 P1 と金属試料 2 の間の電圧が V=V0 になるように,端子 A2 の接続位置を調整し,金属試料 2 に光を照射して光電子を発生させた。このとき,z 軸の正の向きに進行し,電極 P1 の穴を通過した瞬間の電子の初速度の大きさは,照射する光の強さ I によらず,0 から v0 の範囲内で連続的に分布した。

問 6 電極 P1 の穴を通過する電子がもちうる最大の初速度の大きさ v0 を m, w を用いて表せ。

 以下では,w=2eV1 となる金属試料 2 を用いる場合を考える。

問 7 問 6 で求めた最大の初速度の大きさ v0 をもつ電子が電極 P1P2 間と電極 Q1Q2 間を通過し,ソレノイド内を進行した。z 軸上の観測者がこの電子を見た場合の等速円運動の半径は,問 5 における等速円運動の半径の何倍になるか,答えよ。

問 8 十分に長い時間,金属試料 2 に光を照射した。その間に発生し,z 軸の正の向きに進行するすべての電子について考える。ソレノイド内を進行する電子の軌跡を xy 平面上に投影した図(投影図)は,観測者にはどのように見えるか。図 2 の(あ)〜(た)の中から最も適切なものを選んで記号で答えよ。ただし,(あ)〜(た)では電子の軌跡が投影される場所を黒色または灰色で表示している。また(あ)〜(た)における円 C は,金属試料 1 を用いた場合の投影図(図 2 中の参考図)を表すものとする。

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図2
図2
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問 9 問 8 の状況において,ソレノイド内を進行するある 1 つの電子について考える。その電子の xy 平面上の投影図における円の中心座標を (X, Y) とする。座標 X と Y の間には,観測するすべての電子において同じ関係式が成り立つ。座標 Y を e, ℓ, m, B, E, X のうち必要なものを用いて表せ。

問 10 問 8 の状況において,以下の(ち)〜(ぬ)の中のいずれか 1 つの操作を行ったところ,金属試料 1 を用いた場合の円 C のみの投影図(図 2 中の参考図)と同じ投影図が得られた。これが可能となる操作を(ち)〜(ぬ)の中からすべて選んで記号で答えよ。

(ち)ν(照射する光の振動数)を変更する操作

(つ)I(照射する光の強さ)を変更する操作

(て)端子 A2 の接続位置を変更する操作

(と)V1(電極 P1 に対する P2 の電圧)を V1>0 の範囲で変更する操作

(な)E(電極 Q1Q2 間の電場の強さ)を変更する操作

(に)ℓ(電極 Q1 と Q2 の z 軸方向の長さ)を変更する操作

(ぬ)B(ソレノイド内の磁束密度の大きさ)を変更する操作

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第3問

〔3〕 以下の A と B の両方の問題に解答せよ。なお A と B は独立した内容の問題である。

A. 屈折率(絶対屈折率)が nG (nG>1) で一定とみなせる 2 枚のガラス平板の間に薄膜をはさみ,光の干渉を観察することを考える。ただし,ガラス平板は力を加えても変形せず,厚さも屈折率も変化しないものとする。ガラス平板の厚さは一定で十分に厚いとみなしてよく,上側ガラス平板の上面と下側ガラス平板の下面からの反射光の影響,ガラス平板にかかる重力の影響は無視できるものとする。また,薄膜の厚みは常に一様であり,空気の屈折率は 1 とする。以下では,すべての屈折率は光の波長に依存しないものとする。

I. 図 1 のように,空気中で 2 枚のガラス平板を重ね,一端に薄膜をはさんだ状態で水平な床の上に置いた。このときの薄膜の厚さは D0 であった。その後,床に対して真上から波長 λ0 の単色光を当て,真上から観察した。すると,ガラス平板の間にできるくさび形の空気層の下面で反射する光 a と空気層の上面で反射する光 b が干渉して,明暗のしま模様が観察された。下側ガラス平板の上面に沿って x 軸をとり,上下のガラス平板が接する左端位置を原点 O とする。原点 O から薄膜の左端までの距離 L は,薄膜の厚さに比べて十分に大きいとする。

問 1 位置 x=x0 (0<x0<L) における,光 a と b の経路差の絶対値を,x0, D0, L を用いて表せ。

問 2 観察されたしま模様の隣り合う明線の間隔を Δx とする。このときの薄膜の厚さ D0 を,Δx, L, λ0 を用いて表せ。

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図1
図1
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 次に,2 枚のガラス平板の間にできるくさび形の空間を屈折率 n (1<n<nG) の媒質で満たした。このとき,薄膜の厚さは D0 のままであった。この状態で,先ほどと同様に真上から波長 λ0 の単色光を当て,光 a と b の干渉によるしま模様を観察した。すると,しま模様の明線の間隔 Δx は,問 2 の状態から変化した。

 さらに,ガラス平板ではさんだ薄膜に力を加えることで,薄膜の厚さが変化する場合を考える。この薄膜は,上から力 F を加えることにより F=kX の法則に従って,全体の厚さが一様に X だけ縮むとする。ただし,k は薄膜の特性を表す正の定数である。

 図 2 のように,2 枚のガラス平板の間を屈折率 n の媒質で満たしたまま,右端にはさんだ薄膜に力 F0 をかけて厚さを X0 だけ減少させた。この状態で,光 a と b の干渉によるしま模様を観察したところ,明線の間隔 Δx が,問 2 の場合と同じになった。ただし,屈折率 n は変化しない定数であり,上下のガラス平板の接する位置は原点 O から動かず,薄膜と 2 枚のガラス平板は常に接しているとする。

問 3 このとき,定数 k を,F0, D0, n を用いて表せ。

図2
図2
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II. 図 3 のように,両端に同じ薄膜をはさんだ 2 枚の平行なガラス平板を水平な床の上に置いた。この状態で,ガラス平板の真上から白色光を当てた。以下では,2 枚のガラス平板の間にはさまれた空気層の下面で反射する光 a と,空気層の上面で反射する光 b の干渉により強め合う光について考える。ガラス平板をのせた状態で,両端の薄膜の厚さは D1=4.20×10−7 m であった。このとき,波長 λ1 の可視光が干渉により強められた。ただし,可視光の波長範囲を 3.60×10−7 〜 7.70×10−7 m とし,白色光は可視光の波長をすべて含むものとする。

問 4 波長 λ1 は何 m か,有効数字 2 桁で求めよ。

図3
図3

 この状態から,上側ガラス平板の上面に一様な力を徐々に加え,両端の薄膜の厚さを一様に小さくすることで,2 枚のガラス平板を平行に保ちつつ空気層の厚さをゆっくりと変化させた。すると,干渉により強め合う光の波長が λ1 から連続的に変化し,薄膜の厚さが D2 より小さくなったところで強め合う光の波長が可視光の波長範囲から外れた。さらに力を徐々に大きくして厚さを変化させたところ,薄膜の厚さが D3 より小さくなったときに,再び強め合う光の波長が可視光の波長範囲に入った。

問 5 厚さ D2, D3 は何 m か,それぞれ有効数字 2 桁で求めよ。

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B. 重陽子(12H)とベリリウム(49Be)の核反応

12H+49Be→01n+510B

および,陽子(11H)と 49Be の核反応

11H+49Be→01n+59B

を用いて中性子(01n)を発生させることを考える。最初,49Be は静止しており,静電気力が無視できるほど十分に遠方から,加速した 12H や 11H を 49Be に正面衝突させた。

 電気素量は e=1.60×10−19 C とする。必要ならば,図 1 に示した核子 1 個あたりの結合エネルギーと質量数の関係を用いよ。以下では,原子核および中性子の速さは真空中での光の速さに比べて十分に小さく,核反応は真空中で起こるものとする。原子核および中性子は質点として扱い,量子的な波動性は無視できる。また,重力の影響は無視できるものとする。

I. 電子 1 個が 1 V の電位差で加速されたときに得る運動エネルギーは 1 eV である。核反応で放出される核エネルギーを表すには,MeV(=106 eV)という単位を用いるとわかりやすい。

問 6 1 MeV は何 J か,有効数字 2 桁で求めよ。

問 7 核反応 12H+49Be→01n+510B で放出される核エネルギーは何 MeV か。以下の(ア)〜(コ)の中から最も近いものを選んで記号で答えよ。

(ア)1.1×10−1 (イ)4.3×10−1 (ウ)8.6×10−1 (エ)1.1 (オ)4.3 (カ)6.5 (キ)8.6 (ク)1.1×101 (ケ)6.5×101 (コ)1.3×102

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図1
図1
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II. 原子核 X と原子核 Y が x 軸上で正面衝突し,核反応を起こして,中性子と原子核 Z に変化した。その後,中性子と原子核 Z は x 軸上を運動した。最初,原子核 Y は x 軸上の原点に静止しており,原子核 X は静電気力を無視できるほど十分に原子核 Y から離れた状態で,運動エネルギー EX をもっていた。この核反応で放出される核エネルギーを Q とする。Q<0 の場合には,|Q| のエネルギーを外部から与えなければこの核反応は起こらない。Q=0 の場合にはこの核反応による全核エネルギーの変化はない。

問 8 以下の文章の (あ)〜(え) に入るべき式や記号を,それぞれの{ }の中に与えられた文字や記号のうち必要なものを用いて表せ。

 原子核 X の質量を mX,中性子の質量を mn,速度を vn,原子核 Z の質量を mZ とすると,原子核 Z の速度は

vZ= (あ) {mX, mn, mZ, vn, EX} (1)

と表せる。また,衝突後の全運動エネルギーが 12mnvn2+12mZvZ2 であることを用いると,核エネルギーも含めたエネルギー保存則より,衝突の前と後の全エネルギーが満たす関係は

 (い) {mX, mn, mZ, vn, vZ, EX, Q} =0(2)

となる。式 (1) と式 (2) より,この核反応が起こるために EX が満たすべき条件は

EX  (う) {≧, ≦}   (え) {mX, mn, mZ, Q} (3)

となる。

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 一方で,原子核 X と原子核 Y は共に正の電荷を持つので,核反応が起こるためには静電気力に逆らって両者が十分に接近する必要もある。このために必要な運動エネルギー EX の最小値を E接近 とする。

 条件式 (3) と条件 EX≧E接近 の両方が満たされたとき,またそのときに限り必ず核反応は起こるものとして以下の問に答えよ。

問 9 核反応 11H+49Be→01n+59B が起こり,中性子が発生した場合について考える。この核反応における E接近 を 1.00 MeV とする。核反応が起こる前に,静電気力が無視できるほど十分に 49Be から離れた場所で,11H がもっていた運動エネルギーを EH〔MeV〕とする。この核反応を起こすことができる運動エネルギー EH としてあてはまるものを,以下の(サ)〜(タ)の中からすべて選んで記号で答えよ。必要ならば,11H,01n,49Be,59B の質量がそれぞれ 1.01 u,1.01 u,9.01 u,9.01 u であることを用いてもよい。

(サ)5.0×10−1 (シ)1.3 (ス)2.9 (セ)4.3 (ソ)8.6 (タ)4.3×101