阪大 過去問 2024年 物理|AI解答・解説・シミュレーション|アトリエファクトリー

阪大理系科目 AI解答・シミュレーション‹ 阪大物理 2024‹ 物理2024

このページの出典

大阪大学 令和6年度 前期 理科(物理)(改題)(2024年。大阪大学がかつて公開したPDFの Internet Archive 保存版)

問題(大阪大学の公表資料)

大阪大学の利用の条件について

大阪大学は「大阪大学入学試験問題等の利用について」(令和7年3月28日)で、入試問題等の2次利用(インターネットに載せることを含む)を、別紙の利用条件を守ることを条件に許可している。このサイトでの対応は次のとおり。

解答とシミュレーション(AIで作成)

制作

制作:アトリエファクトリー(aTELiER FACTORY) https://atelierfactory.jp/

お知らせ

解答・解説・シミュレーションは、すべて AI で作成しています。大阪大学が公表した解答ではありません。

大阪大学が解答例を公表している小問は、それと照らし合わせています。作成に使ったものとは別のAIでも全問を点検し、見つかった誤りを直しています。くわしくは「問題取得方法と回答生成方法」をご覧ください。

— 2 —

物 理 問 題

(解答はすべて物理解答用紙に記入すること)

第1問

〔1〕 水平な床の上を x 軸に沿って運動する小物体 P と Q について考える。この小物体同士の衝突は弾性衝突とする。これら 2 つの小物体は,伸びることのない長さ ℓ のひもでつながれている。ひもが緩んでいるときには,ひもが小物体の運動を妨げることはないが,小物体間の距離が ℓ になるとひもが張って,小物体の間にはひもを介して瞬間的な力(撃力)がはたらく。このとき,ひもが張る前後において 2 つの小物体には力学的エネルギー保存則および運動量保存則が成立するものとする。なお,ひもを介して力を及ぼしあうことは衝突とはよばない。また,小物体の大きさは無視できるほど小さく,ひもの質量は無視できる。断りがない限りは床と小物体の間の摩擦も無視できる。重力加速度の大きさは g である。速度の正の向きは x 軸の正の向きとする。

I. 小物体 P の質量を m,小物体 Q の質量を cm(c は正の定数)とする。図 1 のように,x=0 で静止している小物体 Q に小物体 P を速度 v1 (v1>0) で衝突させた。ただし,この最初の衝突の時刻は t=0 である。

図1
図1

問 1 最初の衝突直後の小物体 P と Q の速度を,c, v1, ℓ, g のうち必要なものを用いてそれぞれ表せ。

問 2 2 つの小物体は衝突後に離れていき,小物体間の距離が ℓ となったところでひもが張った。この直後の小物体 P と Q の速度を,c, v1, ℓ, g のうち必要なものを用いてそれぞれ表せ。

— 3 —

問 3 ひもが張った後,しばらくして小物体 P と Q が再び衝突した。2 回目の衝突の時刻を,c, v1, ℓ, g のうち必要なものを用いて表せ。

問 4 時刻 t (t>0) における小物体 P と Q をあわせた 2 物体の重心の位置を,c, v1, ℓ, g, t のうち必要なものを用いて表せ。

— 4 —

II. 図 2 のように小物体 P と Q の質量がともに M であり,小物体 Q をばね定数 k のばねに取り付けた装置を考える。ばねの右端は壁面に固定されており,ばねの左端は小物体 Q と離れることはない。はじめ,小物体 Q は x=0 で静止しており,ばねは自然の長さである。その後,小物体 P を速度 v2 (v2>0) で小物体 Q に向かって運動させ,時刻 t=0 で 1 回目の衝突をさせた。小物体 Q は衝突後,ばねの力を受けながら運動した。ただし,ばねは十分に長く,ばね定数も十分に大きいため,小物体 Q は壁に当たることはないものとする。

図2
図2

問 5 2 回目の衝突が x=0 で起こるためには,ひもの長さ ℓ が,ある ℓ0 より長い必要がある。また,ℓ がこの ℓ0 より短いと,x=0 で 2 回目の衝突は起こらない。この ℓ0 を,M, v2, k, g のうち必要なものを用いて表せ。

 ℓ がこの ℓ0 より長いという条件のもとで,2 回目以降の衝突を考える。

問 6 2 回目の衝突の時刻を,M, v2, k, ℓ, g のうち必要なものを用いて表せ。

問 7 2n+1 回目の衝突の時刻を,M, v2, k, ℓ, g, n のうち必要なものを用いて表せ。ただし,n は正の整数である。

— 5 —

III. 次に,II. で用いた装置に変更を加え,図 3 のように −3ℓ4≦x≦−ℓ2 の領域 A のみにおいて小物体 P と床の間に摩擦力がはたらくようにした。領域 A における小物体 P と床の間の動摩擦係数を μ とする。x=0 で静止している小物体 Q に小物体 P を速度 v3 (v3>0) で衝突させたところ,小物体 P と Q は x=0 で 2 回目の衝突をした。その後,小物体 P と Q はさらに衝突を繰り返し,2N 回目と 2N+1 回目の衝突の間に小物体 P は領域 A の中心 x=−5ℓ8 で静止した。ただし,N は,ある正の整数である。小物体 P と Q が最初に衝突してから,小物体 P が領域 A で静止するまでの間,小物体 Q が領域 A に入ることはなかった。また,ばねは十分に長く,ばね定数も十分に大きいため,小物体 Q は壁に当たることはないものとする。

図3
図3

問 8 上記の運動を実現するには,動摩擦係数 μ がある値を取る必要がある。その取りうるすべての値を,M, v3, k, ℓ, g, N のうち必要なものを用いて表せ。

— 6 —

第2問

〔2〕 磁場(磁界)が導体棒に及ぼす影響を考える。水平面(xy 平面)内に x 軸と平行な 2 本の導体のレールが間隔 d で設置されている。2 本のレール上には,質量 m の導体棒が y 軸と平行に置かれており,導体棒はレール上を x 軸と平行な方向に摩擦なしに滑ることができる。ただし,レールは十分に長く,導体棒が運動してもレール上から外れることはない。以下の問では,レール,導体棒や導線の抵抗と太さは無視してよく,これらに流れる電流により生じる磁場,および,コイル以外の回路の自己インダクタンスも無視してよい。

I. ここでは,レール上の導体棒を P とよぶ。図 1 のように,x<0 の領域のレールの端部に,内部抵抗を無視できる起電力 E の電池,抵抗値 R の抵抗 1,自己インダクタンス L のコイル,および,スイッチ S1 と S2 を導線で接続した。さらに,x>0 の領域のレールの端部には,抵抗値 R の抵抗 2 とスイッチ S3 を導線で接続した。x<0 の領域にのみ,鉛直上向き(紙面に垂直に裏から表へ向かう向き)の一様な磁場があり,その磁束密度の大きさは B である。

 はじめに,スイッチ S1 と S2 を開いたままスイッチ S3 を閉じ,導体棒 P に外力を加え,x<0 の領域において x 軸の正の向きに一定の速さ v で動かした。

図1
図1

問 1 導体棒 P に発生する誘導起電力の大きさを求めよ。

問 2 導体棒 P に加えている外力の大きさを求めよ。

— 7 —

 次に,図 2 のように,スイッチ S3 を閉じたまま導体棒 P を x<0 の領域で x=0 から十分に離れた場所に静止させ,時刻 t=0 にスイッチ S1 を閉じたところ,導体棒 P が動き始めた。その後しばらくすると,導体棒 P は x<0 の領域内で一定の速度に達した。

図2
図2

問 3 導体棒 P の速度が一定になったときの速さを求めよ。

問 4 スイッチ S1 を閉じてから導体棒 P の速度が一定になるまでの間に,抵抗 2 に流れる電流 IR の時間変化を図示したものとして,最も適切なものを図 3 の(あ)から(け)の中から選んで記号で答えよ。ただし,抵抗 2 を流れる電流の正の向きは y 軸の正の向きとする。

図3
図3
— 8 —

 次に,スイッチ S1 と S3 を開き,導体棒 P を x>0 の領域で静止させた。そして,図 4 に示すように,スイッチ S2 を閉じ,導体棒 P を時刻 t=0 に x 軸の負の向きへ速さ v で打ち出した。このあと,導体棒 P は時刻 t=t1 (t1>0) に x=0 を通過して磁場のある領域へ入った。以下では,時刻 t における導体棒 P の位置と導体棒 P に流れる電流を,それぞれ,xP,IP とする。

図4
図4

問 5 IP と xP の関係について,以下の文章の空欄に入るべき式を解答欄に記入せよ。ただし,導体棒 P に作用する力の正の向きは x 軸の正の向きとし,導体棒 P に流れる電流の正の向きは y 軸の正の向きとする。

 一般に,時刻 t から微小な時間 Δt だけ経過したときの電流と導体棒の位置は,変化量 ΔIP と ΔxP を用いて,IP+ΔIP,xP+ΔxP と表される。xP<0 のとき,自己誘導によってコイルに生じる起電力と磁場の中を運動する導体棒 P に生じる誘導起電力がつりあうことから,

ΔIPΔt= (a) ΔxPΔt(1)

の関係が得られる。導体棒 P が時刻 t=t1 に x=0 を通過するときには IP=0 であるため,式 (1) から,導体棒 P に流れる電流は IP= (a) xP となる。この電流が流れることにより導体棒 P には F=− (b) xP の力がはたらく。この力は,ばね定数が (b) のばねによる復元力とみなすことができる。

— 9 —

問 6 導体棒 P に流れる電流 IP の時間変化を図示したものとして,最も適切なものを図 5 の(さ)から(て)の中から選んで記号で答えよ。ただし,導体棒 P に流れる電流の正の向きは y 軸の正の向きとする。

図5
図5

問 7 導体棒 P に流れる電流 IP の大きさの最大値を求めよ。

— 10 —

II. 次に,図 6 に示すように,2 本のレールと導体棒を 2 組に増やし,それぞれを z 座標の値が異なる水平面内に設置した。そして,互いのレールをスイッチ S4,S5,抵抗値 R1,R2,R3 をもつ抵抗と導線を用いて接続した。ここでは,上側にあるレール上の導体棒を P とし,下側のレール上にある導体棒を Q とよぶ。上下のレールと導体棒は,どちらも一様な磁場の中に置かれている。その磁束密度の大きさは B であり,磁場の向きは z 軸の正の向きである。ただし,図 6 に記号 A で示したところでは 2 本の導線は接触していない。

図6
図6

 はじめに導体棒 P と Q を静止させ,スイッチ S5 を開いたままでスイッチ S4 を閉じた。その後,外力を加えて導体棒 P を x 軸の正の向きに一定の速さ v で動かした。

問 8 導体棒 P を一定の速度で動かし始めた直後に導体棒 Q に作用する力の向きを,図 6 に示した(ア)または(イ)の記号で答えよ。また,その力の大きさを求めよ。

問 9 導体棒 P を一定の速度で動かし始めてからしばらくすると,導体棒 Q の速度は一定になった。このときの導体棒 Q の速さを求めよ。

— 11 —

 問 9 において導体棒 Q の速度が一定になった後に,スイッチ S4 を閉じたままでスイッチ S5 も閉じた。スイッチ S5 を閉じた後も,導体棒 P を x 軸の正の向きに一定の速さ v で動かし続けた。

問 10 スイッチ S5 を閉じた直後に抵抗値 R3 の抵抗に流れる電流の大きさを求めよ。

問 11 スイッチ S5 を閉じてからしばらくすると,導体棒 Q の速度は一定になった。このときの導体棒 Q の速さを求めよ。

— 12 —

第3問

〔3〕 以下の A と B の両方の問題に解答せよ。なお A と B は独立した内容の問題である。

A. 図 1 に示すように,大気環境下で円筒容器 X と Y が水平な床に固定されている。容器 X と Y は細管とバルブ(コック)を介して内部がつながっている。容器 X 内のピストンは,断面積 S の底面をもち,鉛直方向に摩擦なしで滑らかに動くことができる。また,ピストンの位置は固定することもできる。容器 X の中にはヒーターがあり,気体の温度を上げることができる。容器 Y 内の体積は VY である。

 最初,細管のバルブは閉じられている。容器 X 内には n モルの単原子分子の理想気体が入っており,容器 Y 内は真空となっている。また,ピストンに質量 m のおもりがのせられている。

 すべての容器,細管,バルブやピストンは断熱材料で作られている。また,ピストンの質量,細管の体積,ヒーターの体積およびヒーターの熱容量は無視できるものとする。気体定数を R,重力加速度の大きさを g,大気の圧力を p0 として以下の問に答えよ。なお,単原子分子の理想気体のゆっくりとした断熱変化では,圧力 p と体積 V が「pVγ= 一定」の関係を満たす。γ は比熱比とよばれる定数である。また,大気の圧力 p0 は一定で,容器内の気体の分子にはたらく重力は無視できるものとする。

図1
図1
— 13 —

問 1 はじめにピストンが自由に動ける状態にした。すると,ピストンは,図 1 のようにその底面が容器 X 内の底面から高さ L の位置で静止していた。このときの容器 X 内の気体の温度 T1 を,p0, m, g, S, L, n, R のうち必要なものを用いて表せ。

問 2 問 1 の状態(温度 T1)から,ピストンの底面を高さ L の位置のまま固定し,バルブを開いた。すると,気体は容器 Y 内に広がるだけで容器の壁やピストンに対して仕事をせず,バルブを開いて十分に時間が経過した後に,容器 X 内と Y 内の気体の温度と圧力は等しくなった。このときの気体の温度 T2 を,T1, p0, m, g, S, L, VY のうち必要なものを用いて表せ。

問 3 問 2 の状態から,バルブを開いたままヒーターを用いて容器 X 内と Y 内の気体の温度を T3 まで上昇させて,ピストンの固定を外した。すると,ピストンの底面は高さ L の位置で変わらなかった。このときの気体の温度 T3 を,p0, m, g, S, L, VY, n, R のうち必要なものを用いて表せ。

問 4 問 3 の状態から,バルブを再び閉じて,おもりをピストンからゆっくりと外した。すると,容器 X 内の気体において,ゆっくりとした断熱変化が起こり,ピストンの底面は高さ L+ΔL の位置となった。このとき,ΔLL を,p0, m, g, S, γ, n, R のうち必要なものを用いて表せ。

問 5 以下の文章の (a) と (b) に入るべき式を,それぞれの{ }の中に与えられた文字のうち必要なものを用いて表せ。

 問 3 および問 4 の過程における内部エネルギー変化と仕事を求めてみよう。まず,問 3 の操作において,ヒーターによって容器 X 内と Y 内の気体を T2 から T3 まで温めたことによる内部エネルギー変化 ΔU は

ΔU= (a) {p0, m, g, S, L, VY, n, R} 

となる。また,問 4 の断熱変化で気体がピストンに対して行った仕事 W は

W= (b) {p0, m, g, S, L, ΔL, VY} 

と表せる。

— 14 —

問 6 問 3 の状態から,バルブを開いたまま,おもりをピストンからゆっくりと外した。すると,容器 X 内と Y 内の気体において,ゆっくりとした断熱変化が起こり,ピストンの底面は高さ L+ΔL′ の位置となった。このとき,ΔL′ と問 4 で求めた ΔL の比 ΔL′ΔL を,L, S, VY のうち必要なものを用いて表せ。

— 16 —

B. 中性子捕捉療法とは,がん細胞に取り込まれた原子核 X と中性子との核反応で生成される α 線(24He の原子核)によって,がん細胞を効率的に死滅させる放射線療法の一つである。

I. 静止している原子核 X に遅い中性子 01n を当てたところ,核反応

X+01n⟶37Li*+24He

が起こり 2.31 MeV(=2.31×106 eV)のエネルギーが生じた。そして,そのすべてのエネルギーが 37Li* と 24He の原子核の運動エネルギーに変換された。ここで 37Li* は 37Li の励起状態である。なお,37Li* は,37Li と同じ数の陽子と中性子から構成されているが,表 1 に示すように 37Li に比べて大きな質量をもつ。

問 7 原子核 X の質量数と原子番号を求めよ。

問 8 上記の核反応が起こり,37Li* と 24He が互いに十分に離れた後の 24He の運動エネルギーを,MeV を単位として有効数字 2 桁で求めよ。ただし,核反応の前後では運動量保存則が成り立つ。また,核反応前の中性子の運動量は無視できるものとする。必要であれば,表 1 の原子核の質量の文献値を用いてもよい。

表1
表1
— 17 —

II. 最近の中性子捕捉療法では,サイクロトロンなどの加速器を用いる。そこでは,数十 MeV の運動エネルギーまで加速された陽子を,リチウムやベリリウムと核反応させることで,数 MeV 程度の運動エネルギーをもつ中性子を発生させる。その後,発生した中性子を減速材に入射し,治療に適した運動エネルギーまで減速させる。

問 9 室温(27 °C)で熱運動している中性子の集まりを単原子分子の理想気体とみなしたとき,中性子 1 個あたりの平均の運動エネルギーを,eV を単位として有効数字 2 桁で求めよ。必要であれば,ボルツマン定数 k=1.38×10−23 J/K と電気素量 e=1.60×10−19 C を用いてよい。

 水を減速材として用いて中性子を減速させる場合,主に水に含まれる水素原子中の陽子との衝突により中性子は運動エネルギーを失う。この衝突を,中性子と静止した陽子との弾性衝突として考えよう。

問 10 図 1 のように,x 軸の正の向きに運動する中性子が,静止している陽子に衝突した。その後,中性子は x 軸の正の向きから角度 θ (0°<θ<90°) の方向へ散乱された。この散乱で中性子の運動エネルギーは E1 から E2 に減少した。このときの運動エネルギーの比 E2E1 を θ を用いて表せ。ただし,陽子と中性子は同じ質量をもつとみなしてよい。

図1
図1
— 18 —

問 11 問 10 において,中性子の散乱が可能な方向に等確率で起こる場合,中性子の運動エネルギーは 1 回の衝突で平均 13 倍になる。以下では中性子は水中で陽子とのみ衝突し,1 回の衝突により運動エネルギーが 13 倍に減少すると単純化して考える。

 K1 の運動エネルギーをもつ中性子が陽子と N 回衝突した結果,K2 の運動エネルギーまで減速した。このとき,N を K1 と K2 を用いて表せ。

 また,10 MeV の運動エネルギーをもつ中性子を,問 9 で求めた平均の運動エネルギー以下まで減速するには,最低何回の衝突を起こす必要があるか求めよ。ただし,log103=0.477 とする。必要であれば,図 2 の常用対数のグラフを用いてよい。

図2
図2