先生へ:授業で使うために
このページは高校の先生向けです。このサイトの13の章(見開きは合わせて258。どの見開きにも動く図があり、AIの仕組みを扱う見開きにはPythonのプログラムもある)が、「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」の学習指導要領のどこにつながるかと、授業で使う際に知っておいてほしいことをまとめました。
このサイトでできること
- 1見開き=1画面。 左に問い・説明・式(記号の意味つき)・よく言われる話と元の資料の違い、右に触って動かせる図。1つの見開きが、1つの話題の小さな授業単位になります。
- インストール不要・登録なし。 AIの仕組みのプログラム(146本)が、すべて生徒のブラウザ内のPythonで動き、書き換えてその場で動かせます。アカウントは不要です。生徒が書いたプログラムや結果を、外部に送信することはありません。
- 国の教材と同じPython。 「情報Ⅰ」の国の教員研修用教材の本編はPythonで、「情報Ⅱ」の機械学習とニューラルネットワークの分野もPythonです。
- 出来事1件ごとに、元の資料と確度。 生徒が「信頼できるサイトかどうか」を自分で確かめる練習の材料になります(「このサイトの確かさ」のページ)。
章と「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」のつながり
「情報Ⅰ」の項目:(1)情報社会の問題解決/(2)コミュニケーションと情報デザイン/(3)コンピュータとプログラミング/(4)情報通信ネットワークとデータの活用。 「情報Ⅱ」の項目:(1)情報社会の進展と情報技術/(2)コミュニケーションとコンテンツ/(3)情報とデータサイエンス/(4)情報システムとプログラミング/(5)問題発見・解決の探究。
対応づけは、このサイト独自の見立てです(国が定めた対応ではありません)。
| 章 | 情報Ⅰ(全員) | 情報Ⅱ(選択) | 国の教材・解説の近い所 | 見開きの数と、動かせる例 |
|---|---|---|---|---|
| 章01はじめに | (4)データの収集・整理・可視化(言葉が使われた数を年ごとに数える) | (1)情報技術の発展の歴史 | 情報Ⅱ 学習5の歴史の表(ブーム3つ、第4次は無い) | 19:言葉の数でブームを見る、ありもしない山を消す、山と谷の型に当てはめる |
| 章02前の歴史 | (3)コンピュータの仕組み(AND・OR・NOTと真理値表) | (1)歴史 | 情報Ⅱ 学習17「原形が1943年」、学習5の表「チューリングテストの提唱(1950年)」 | 20:チェスを指す人形の箱の中、0と1だけの代数、テープと表だけで計算する(チューリングマシン)、神経をスイッチにする |
| 章03第1次ブームのはじまり | (3)アルゴリズム(探索) | (3)機械学習の基になる考え方 | 情報Ⅱ 学習17のパーセプトロン、表のダートマス1956年・パーセプトロン1958年 | 17:証明を片っ端から作る、パーセプトロン、パンデモニウム、GPS |
| 章04第1次ブームの中身と予言 | (3)探索アルゴリズムの比較、(1)情報技術が社会に及ぼす影響 | (3)手書き文字の認識 | 情報Ⅰ 学習15の探索の比較、表のELIZA「1964年」 | 19:ELIZAの種明かし、A* の探索、ファジィ集合、手書きの郵便番号 |
| 章05第1次ブームのあとの冬 | (3)論理回路、アルゴリズムの効率(組み合わせ爆発) | (3)ニューラルネットワーク(1段では分けられない) | 情報Ⅱ 学習17と「課題がなぜ解消されたかを認識させる」 | 19:線1本の壁(XOR)、組み合わせ爆発、DPマッチング、ネオコグニトロン |
| 章06第2次ブームのはじまり | (3)条件分岐(もし〜なら) | (1)人の知的活動への影響 | 解説 情報Ⅱ(1)の、専門家の知的資産を人工知能に学習させる話、表のMYCIN | 20:確信度をつなぐ、前向き推論と後ろ向き推論、ファジィで地下鉄を止める |
| 章07第五世代 | (3)プログラミング(論理で書く) | (1)歴史、(4)情報システムの開発 | 表の「第五世代コンピュータプロジェクト(1982~92年)」の1行だけ | 18:事実と規則で答える(Prolog)、単一化、データが来るまで待つ |
| 章08第2次ブームのあとの冬と芽 | (3)探索と学習の違い | (3)誤差逆伝播、手書き数字 | 情報Ⅱ 学習17のバックプロパゲーション、表の誤差逆伝播法(1986年) | 20:ホップフィールドネットワーク、ボルツマンマシン、誤差逆伝播法、オートエンコーダーの原型、畳み込み、LSTM |
| 章09第3次ブームのはじまり | (4)データの収集(正解ラベルは人がつけた)、データの分析(回帰・分類・クラスタリング) | (3)回帰・分類・クラスタリングの手法、訓練データとテストデータ、過学習 | 情報Ⅱ 学習17「GPUの登場」、解説の「どのようなデータを用意すればよいか」 | 30:最小二乗法、ベイズ、ロジスティック回帰、主成分分析、k近傍法、k-means、階層クラスタリング、決定木、SVM、ランダムフォレスト、ブースティング、特異値分解、隠れマルコフモデル、EM、強化学習、AICと交差検証、訓練データとテストデータ |
| 章10第3次ブームの山 | (1)仕事の変化 | (1)人の知的活動・雇用 | 情報Ⅱ 学習5の囲碁、47%・49%と「あくまでも予測」 | 22:word2vec、DQN、転移学習、物体検出、オートエンコーダーとVAE、GAN、Adam、ResNet、モンテカルロ木探索、47%・49%の中身 |
| 章11第4次ブームのはじまり | (1)知的財産・情報モラル | (3)深層学習の使われ方 | 今の教材には生成AIが無い。国の生成AIの手引き(2024年)が「生成AIの仕組みの理解」を大事とする | 19:自己注意、BERT、GPT、スケーリング則、CLIP、拡散モデル、RLHF |
| 章12第4次ブームのいま | (4)回帰直線で予測する(共通テストに出た形)、(1)情報の信頼性 | (1)将来の情報技術の考察 | 情報Ⅱ 学習5の予言(2025年・2029年・2045年) | 19:直線をのばして先を見積もる、聞き方で答えが70年ずれる、同じ過去から3つの未来 |
| 章13まとめ | 全科目の「情報の信頼性や信憑性」 | (1)討議・発表、(5)探究 | 情報Ⅱ 学習5の「人工知能の歴史が分かるサイトを検索」、第5章の探究の例 | 16:予言の地図、予言は何年先を言ったか、自分の予言を答え合わせできる形で書く |
国の教材との関係
- 「情報Ⅱ」の国の教員研修用教材(学習5)では、生徒に「人工知能の歴史が分かるサイトを検索し,人工知能の機能や性能がどのように変化してきたのかを調査する」活動をさせ、「信頼できるサイトをもとに調査するように注意させる」としています(印刷54ページ)。このサイトは、その調べ学習の参照先の1つとして使えるように作りました。
- 国の教材や白書と、元の資料の記述が異なる点があります(たとえば教材の表ではELIZAが「1964年」、元の論文は1966年1月)。このサイトでは、元の資料の記述を並べて示しました。生徒が「何の年か」「だれの言葉か」を自分で確かめるよい練習になります。
- 大学入学共通テスト「情報Ⅰ」の公開された4回分に、AIの問題はありません。ただし回帰直線で予測する問題は出題されており、12章の見開き「直線をのばして、先を見積もる」や、9章の最小二乗法の見開きと同じ考え方を使います。
時間の目安
見開きは全部で258あります。1つの見開きで、左の解説を読み、右の図を触ります。AIの仕組みを扱う見開きでは、右上の切り替えで「Pythonのコード」を選ぶと、同じ場所でプログラムを「▶ 動かす」ことができます。どれくらい時間がかかるかは、まだ生徒に試してもらっていないため書いていません(以前のサイトに載せていた見積もりは、見開きの構成に合わなくなったため外しました)。