3-34『ヒャルマルの歌』1–8節

指輪を託すヒャルマル

ヒャルマルはだれに指輪を届けたいのか

島に倒れたヒャルマルは、命を失おうとしています。兜は割れ、よろいも裂けています。彼の体には16の傷がありました。アンガンチュールの剣が、心臓のあたりを打ったのです。毒で硬くしたその刃に傷つけられ、目の前は暗くなっています。

ヒャルマルは、地上に5つの領地を持っていました。それでも、その暮らしに満足したことはなかったと語ります。今は剣に傷つき、島で死を待つ身です。父の館では家来たちが蜜酒を飲んでいます。彼らを苦しめるのは酒ですが、彼を苦しめるのは傷の痛みです。

ヒャルマルは仲間に、手から赤い指輪を抜くよう頼みます。若いイングビョルグに届けてほしいのです。自分がウプサラへ帰らないことは、彼女の深い悲しみになるだろうと語ります。東からカラスが飛び、あとを鷲が追ってきます。彼は鷲に、自分の体を最後の餌として与えると告げます。

指輪を託すヒャルマルの絵