1-5『ギュルヴィたぶらかし』12章

太陽と月を追う狼

太陽と月はなぜ急いで進むのか

『ギュルヴィたぶらかし』では、太陽がひどく急いで進むわけが語られます。追いかける者がすぐ近くに迫っているのです。太陽には、走って逃げるほかに道がありません。自分を追う狼を恐れています。

太陽の後ろを追う狼の名は、スコルです。やがて太陽を捕らえます。もう一方の狼ハティは、太陽の前を走っています。ねらうのは月です。ハティもまた、望みどおり月を捕らえることになります。

この狼たちの一族は、鉄の森から生まれました。そこは、人の国の東にある森です。森には年老いた女巨人が住んでいます。ほかにも、この森を住まいとする女巨人たちがいます。

年老いた女巨人は、大勢の巨人を息子として産みます。その姿は、どれも狼の姿でした。スコルとハティは、その一族に連なります。

太陽と月を追う狼の絵