『スヴィプダグの歌』の原典

Svipdagsmál

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古ノルド語の原文から、英訳を参考にAIが作成した日本語訳です。

Grógaldr

1

「目を覚ませ、グローア、
目を覚ませ、よき女よ。
死者の戸口であなたを呼び起こす。
覚えているだろう、
あなたが息子に言いつけたことを、
墓の塚へ来るようにと」
グローアは言った。

2

「今、何が苦しめているのだ、
私のひとり息子を。
今、おまえはどんな災いに襲われているのだ、
母を呼び求めるとは、
土に葬られ、
生きる者の世を去った母を」
息子は言った。

3

「恐ろしい勝負の盤を
あの悪賢い女がおれの前に突き出した、
おれの父を抱いた女が。
行けと命じたのだ、
誰も行けるとは思えぬ場所へ、
メングロズに会いに」
グローアは言った。

4

「旅は長く、
旅路も長い。
人の思いもまた長く続く。
もしもいつか
おまえの願いがかなうなら、
そのときスクルドは定めを変えるのだろう」
息子は言った。

5

「おれのために呪文を唱えてくれ、
よい力を持つ呪文を。
母よ、息子を助けてくれ。
旅路で命を
落とすだろうと、おれは思う。
まだあまりに若い身なのだから」
グローアは言った。

6

「第一の呪文をおまえに唱えよう、
大いに役立つと言われる呪文を、
ラニがリンドに唱えた呪文を。
肩越しに振り払うがよい、
おまえが恐ろしいと思うものを。
おまえ自身がおまえを導くがよい。

7

第二の呪文をおまえに唱えよう。
もしもおまえが
心ならずも旅路を歩まねばならぬなら、
ウルズの閂が
四方からおまえを守るように、
おまえが旅を続けるあいだ。

8

第三の呪文をおまえに唱えよう。
もしも大河が
命を脅かしておまえに押し寄せるなら、
ホルンとルズが
そのあいだヘルへと流れを転じ、
おまえの前ではいつも水が引くように。

9

第四の呪文をおまえに唱えよう。
もしも敵が、おまえを待ち受けて
絞首台への道に身構えているなら、
その心がおまえに
好意を抱くように変わり、
和解を願う思いに転じるように。

10

第五の呪文をおまえに唱えよう。
もしも枷が
おまえの曲がる手足にかけられるなら、
解き放つ呪文を
おまえの脚に唱えておこう。
すると錠は手足からはじけ飛び、
足からは足枷が外れる。

11

第六の呪文をおまえに唱えよう。
もしもおまえが海へ出て、
人の知る限りを越えて進むなら、
凪と海とが
ともにおまえの船に寄り添い、
いつも安らかな航海を授けるように。

12

第七の呪文をおまえに唱えよう。
もしもおまえを襲って
高い山で凍気が迫るなら、
死をもたらす冷たさが
おまえの肉に入り込めず、
いつも体の節々が健やかに保たれるように。

13

第八の呪文をおまえに唱えよう。
もしもおまえが野外で
霧深い道の夜に捕らわれるなら、
それによって遠ざけられ、
おまえに害をなせぬように、
死んだキリスト教徒の女が。

14

第九の呪文をおまえに唱えよう。
もしもおまえが、槍を誇る
巨人と言葉を交わすなら、
弁舌と知恵とが
おまえの記憶と心に
豊かに授けられるように。

15

さあ、どこへでも進んでゆけ、
恐ろしいと思える場所へも。
災いがおまえの願いを妨げぬように。
大地に根を据えた石の上、
戸口の内に私は立っていた、
おまえに呪文を唱えるあいだ。

16

母の言葉を
息子よ、ここから携えてゆき、
おまえの胸に住まわせよ。
豊かな幸いに
生涯恵まれるだろう、
私の言葉を覚えているかぎり」

Fjölsvinnsmál

1

囲いの外から
上ってくる者を、彼は見た、
巨人の一族の住まいへと。
「何者だ、あの化け物は、
前庭の外に立ち、
危険な炎のまわりをうろつくのは。

2

何を探している、
何を求めて歩いている、
友なき者よ、何を知りたいのだ。
濡れた道を
ここから引き返せ。
守る者もないおまえに、ここに居場所はない」
訪れた者は言った。
三。
「何者だ、あの化け物は、
前庭の外に立ち、
旅人を迎え入れようともしないのは。
おまえは、人よ、これまで
誉れある言葉をかけられずに生きてきたのだな。
ここから家へ帰るがいい」
城の番人は言った。
四。
「フョルスヴィズという名だ。
知恵のある心を持っているが、
自分の食べ物を気前よく分けてはやらぬ。
この囲いの内へ
おまえは決して入れない。
さあ、とっとと道をゆけ、狼め」
訪れた者は言った。
五。
「目を楽しませるものを
また見たいと人は願う、
心惹かれる眺めに出会えば。
黄金の館を囲む垣が
輝いて見える。
ここを住まいにできたら、さぞ心地よいだろう」
フョルスヴィズは言った。

6

「教えよ、誰から
生まれたのだ、若者よ。
おまえはどこの一族の息子だ」
訪れた者は言った。
「ヴィンドカルドという名だ。
父の名はヴァールカルド、
その父はフィョルカルドだ。

7

教えてくれ、フョルスヴィズ、
おれが尋ね、
知りたいと願うことを。
ここを治め、
支配しているのは誰だ、
この領地と富裕な館を」
フョルスヴィズは言った。

8

「メングロズという名の女だ。
その母が彼女を産んだ、
スヴァーヴルソリンの息子とのあいだに。
彼女がここを治め、
支配している、
この領地と富裕な館を」
ヴィンドカルドは言った。

9

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おれがおまえに尋ね、
知りたいと願うことを。
あの門は何という名だ、
神々のもとでも、これほど恐ろしいものを
人は見たことがないという門は」
フョルスヴィズは言った。

10

「スリュムギョッルという名だ。
あれを造ったのは三人の、
ソールブリンディの息子たちだ。
堅い枷となって
どの旅人にもからみつく、
あれを持ち上げて門口を開ける者には」
ヴィンドカルドは言った。

11

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おれがおまえに尋ね、
知りたいと願うことを。
あの囲いは何という名だ、
神々のもとでも、これほど恐ろしいものを
人は見たことがないという囲いは」
フョルスヴィズは言った。

12

「ガストロープニルという名だ。
私があれを造った、
レイルブリミルの手足から。
あのように支えを固めたから、
あれは立ち続けるだろう、
人の世が続くかぎり、いつまでも」
ヴィンドカルドは言った。

13

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おれがおまえに尋ね、
知りたいと願うことを。
あの犬どもは何という名だ、
あれほど獰猛な犬は
これまでどこの国でも見たことがない」
フョルスヴィズは言った。

14

「一匹はギーヴル、
もう一匹はゲリという名だ、
それが知りたいのなら。
十一の見張りを
あれらが務める、
神々が滅びるときまで」
ヴィンドカルドは言った。

15

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おれがおまえに尋ね、
知りたいと願うことを。
誰か人間で、
中へ入れる者はいないのか、
あの猛々しい犬どもが眠るあいだに」
フョルスヴィズは言った。

16

「眠る時を大きく違えるよう、
あれらには厳しく定められた、
見張りの役目を授けられたときから。
一匹は夜に眠り、
もう一匹は昼に眠る。
今も、これまでも、何ひとつ入り込めない」
ヴィンドカルドは言った。

17

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おれがおまえに尋ね、
知りたいと願うことを。
何か食べ物はないのか、
人が持ってゆき、
あれらが食べるあいだに中へ駆け込めるような」
フョルスヴィズは言った。

18

「翼の肉が二つ、
ヴィゾフニルの翼の付け根にある、
それを知りたいのなら。
人があの犬たちに与え、
食べているあいだに駆け込めるのは、
その肉だけだ。」
ヴィンドカルドは言った。

19

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの木は何という、
その枝を広げて
あらゆる国を覆う木は。」
フョルスヴィズは言った。

20

「ミーマメイズという、
だが、どんな根から育ったかは
誰も知らない。
思いもよらないものによって
あの木は倒れる、
火にも鉄にも倒せはしない。」
ヴィンドカルドは言った。

21

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの名高い木の
実は何の役に立つ、
火にも鉄にも倒れない木の実は。」
フョルスヴィズは言った。

22

「あの木の実を
火にくべるのだ、
産みの苦しみにある女たちのために。
すると、胎内にあるものが
外へ出てくる。
人の世であの木は、そうして命を定める。」
ヴィンドカルドは言った。

23

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの雄鶏は何という、
高い木にとまり、
全身を黄金に輝かせる鳥は。」
フョルスヴィズは言った。

24

「ヴィゾフニルという、
雷光さながらに輝きながら
ミーミルの木の枝に立っている。
あの鳥は、ひたすら苦悩を、
計り知れない苦悩をもたらす、
スルトとシンモラに。」
ヴィンドカルドは言った。

25

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
何か武器はあるのか、
ヴィゾフニルを倒して
ヘルの館へ送れるものが。」
フョルスヴィズは言った。

26

「レーヴァテインという武器がある、
ロフトがルーンを用いて作った、
死者の門の下で。
鉄の箱に収められ、
シンモラのもとにある、
九つの頑丈な錠に守られて。」
ヴィンドカルドは言った。

27

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
帰ってこられるだろうか、
その枝を求めて出かけ、
手に入れようとする者は。」
フョルスヴィズは言った。

28

「帰ってこられる、
その枝を求めて出かけ、
手に入れようとする者も。
持ってゆくなら、
持つ者のまれな品を、
黄金のエイルのもとへ。」
ヴィンドカルドは言った。

29

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
何か宝はあるのか、
人が手にできるもので、
あの青白い女巨人を喜ばせるものが。」
フョルスヴィズは言った。

30

「輝く鎌を
おまえは箱に入れて運ぶのだ、
ヴィゾフニルの翼のあいだにある鎌を。
それをシンモラに渡すのだ、
そうすれば、あの女もよしとして
戦いの武器を貸してくれる。」
ヴィンドカルドは言った。

31

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの館は何という、
確かな守りとなる
揺らめく炎に囲まれた館は。」
フョルスヴィズは言った。

32

「ヒュルという、
あの館は長く
槍の穂先で揺れつづけるだろう。
あの宝に満ちた館について
人々はいつまでも
噂を聞くだけだろう。」
ヴィンドカルドは言った。

33

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
アースの息子たちの誰が
あれを作ったのか、
囲いの内に見えたあの館を。」
フョルスヴィズは言った。

34

「ウニとイーリ、
オーリとバーリ、
ヴァルとヴェグドラシル、
ドーリとウーリ、
デリング、アトヴァルズ、
リーズスキャールヴ、ロキだ。」
ヴィンドカルドは言った。

35

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの山は何という、
その上に乙女が、
名高い乙女が座している山は。」
フョルスヴィズは言った。

36

「リュフィヤベルグという、
長いあいだ、あの山は
病む者、傷ついた者の喜びだった。
どんな女も健やかになる、
一年にわたって病んでいても、
あの山に登れば。」
ヴィンドカルドは言った。

37

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの乙女たちは何という、
メングロズの膝もとに
仲むつまじく座る乙女たちは。」
フョルスヴィズは言った。

38

「一人はフリーヴ、
二人目はフリーヴスラサ、
三人目はショーズヴァルタ、
ビョルトとブリーズ、
ブリーズル、フリーズ、
エイルとアウルボザだ。」
ヴィンドカルドは言った。

39

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
あの乙女たちは救うのか、
自分たちに供物を捧げる者を、
助けが必要になったときには。」
フョルスヴィズは言った。

40

「あの賢い乙女たちは救う、
人が供物を捧げるところならどこでも、
祭壇で清められた聖なる場所で。
人の子らにどれほど大きな危難が
降りかかろうと、
乙女たちは一人残らず苦境から救い出す。」
ヴィンドカルドは言った。

41

「教えてくれ、フョルスヴィズ、
おまえに尋ねよう、
知りたいことがある。
誰かいるのか、
メングロズの愛しい腕に抱かれ
眠ることのできる男が。」
フョルスヴィズは言った。

42

「誰もいない、
メングロズの愛しい腕に抱かれ
眠ることのできる男は、
ただスヴィプダグ一人を除いて。
太陽のように輝くあの乙女は、
彼の妻となる運命を告げられたのだ。」
ヴィンドカルドは言った。

43

「扉を押し開け、
門を広く開けてくれ、
ここにスヴィプダグがいる。
だが、行って確かめてくれ、
メングロズが望むかどうか、
私と愛し合うことを。」
フョルスヴィズは言った。

44

「聞いてくれ、メングロズ、
ここに男がやってきた、
出て客人に会うがいい。
犬たちは喜び、
館の扉はひとりでに開いた、
スヴィプダグだと思う。」
メングロズは言った。

45

「賢いカラスたちが
高い絞首台でおまえの
目玉をえぐり出すがいい、
もしもそれが偽りなら、
ここまで遠い道を来た若者が
私の館に着いたという話が。
四十六
あなたはどこから来たのか、
どこから旅立ったのか、
家の者はあなたを何と呼んだのか。
家柄と名によって
確かな証しを知りたい、
私があなたの妻となる運命を告げられたのなら。」
スヴィプダグは言った。

47

「私の名はスヴィプダグ、
父の名はソールビャルト、
そこから風の冷たい道を追われてきた。
ウルズの言葉に
逆らえる者はいない、
たとえそれが災いをもたらそうとも。」
メングロズは言った。

48

「よく来てくれた、
待ち望んだ願いがかなった、
迎えの言葉に口づけを添えよう。
待ちこがれた相手に会えば
誰もが喜ぶものだ、
互いに愛を寄せる者なら。

49

長いあいだ私は座っていた、
この愛しい山の上で、
昼も夜もあなたを待ちつづけた。
いま、とうとうかなった、
ずっと待ち望んでいたことが、
あなたが来てくれたのだ、若者よ、私の館へ。

50

私は切にこがれていた、
あなたと愛し合うことに、
あなたも私の愛を求めていた。
いま、それは確かなものとなった、
私たちはこれから
生涯を、命の尽きるまで共に生きる。」