『シグルズの歌の断片』の原典

Brot af Sigurðarkviðu

この作品の原文や英訳、日本語訳を、上のボタンで切り替えて読めます。選んだ表示は保存され、このサイトのすべての原典ページに引き継がれます。

古ノルド語の原文から、英訳を参考にAIが作成した日本語訳です。

1

炎は荒れ狂いはじめ、
大地は震えはじめた。
高い火の舌が
天を突くほどにそびえた。
そこでは王の従士の
ほとんど誰も、
馬で炎に乗り入れることも、
越えてゆくことも敢えてしなかった。

2

シグルズはグラニを
剣で駆り立てた。
炎は消えた、
王者の前で。
火の舌はことごとく鎮まった、
誉れを求める者の前で、
かつてレギンが持っていた
きらめく剣を振るう者の前で。
……
ブリュンヒルドは言った。

3

「シグルズは大蛇を討った。
そのことはこの先も
誰にも忘れられないだろう、
人の世が続くかぎり。
けれどおまえの兄弟は
どちらも敢えてしなかった、
馬で炎に乗り入れることも、
越えてゆくことも」
……

4

シグルズは外へ出た、
語り合った相手のもとから。
人々の忠実な友は
深くうなだれた。
すると、戦いを望むその男の
両脇で、
鉄を編んだ鎖帷子が
裂けはじめた。
……
ヘグニは言った。

5

「[シグルズはどんな
罪を]犯したのだ、
あの勇士の
命を奪おうとするとは」
グンナルは言った。

6

「シグルズはおれに
誓いを立てた。
誓いを立てながら、
すべて偽りだった。
あいつはおれを欺いた、
あらゆる誓いを
誰よりも忠実に
守るべきだったその時に」
ヘグニは言った。

7

「ブリュンヒルドがおまえを
憎しみへと駆り立てたのだ、
災いを引き起こし、
悲しみをもたらすように。
あの女はグズルーンの
幸せな結婚を妬み、
そのうえおまえが
自分を得て楽しむことを妬んでいる」

8

ある者は狼を焼き、
ある者は蛇を切り刻み、
ある者はグトホルムに
狼の肉を分け与えた。
こうして初めて、彼らは
害意をたぎらせ、
賢い勇士に
手をかけることができた。

9

シグルズは殺された、
ラインの南で。
木の上からカラスが
高らかに叫んだ。
「おまえたち二人の血でアトリは
刃を赤く染めるだろう。
誓いは人殺しどもを
縛りつけるだろう」

10

外に立っていたのはグズルーン、
ギューキの娘だった。
彼女が何よりも
先に口にしたのはこの言葉だった。
「シグルズは今どこにいるの、
勇士たちの主は。
わたしの身内が
先に馬で帰ってくるとは」

11

ただヘグニだけが
それに答えた。
「シグルズはおれたちが
剣で斬り裂いた。
灰色の馬は今も頭を垂れている、
死んだ王の上に」

12

その時こう言ったのはブリュンヒルド、
ブズリの娘だった。
「武器も領地も
存分に享受するがいい。
シグルズ一人が
すべてを支配したことだろう、
もう少し長く
命を保っていたなら。

13

あの男がそのように支配するのは
ふさわしくなかった、
ギューキの遺産と
ゴートの民を。
ギューキは五人の息子を
民の統治のために、
戦いを望む息子たちを
もうけたのだから」

14

その時ブリュンヒルドは笑った、
館じゅうが鳴り響いた。
ただ一度、
心の底から。
「末長く享受するがいい、
領地も臣民も。
勇敢な王を
死なせたおまえたちは」

15

その時こう言ったのはグズルーン、
ギューキの娘だった。
「おまえはあまりにも
恐ろしいことを口にする。
魔物どもがグンナルを捕らえるがいい、
シグルズを殺した男を。
憎しみに満ちた心には
報いが下されねばならない」

16

夜は更け、
酒は大いに飲まれた。
あらゆることについて
心のままに語り合った。
皆が眠りについた、
寝床に入ると。
ただグンナル一人が
誰よりも長く目覚めていた。

17

足を動かさず、
多くを語ろうともせず、
軍勢を滅ぼす者は
ひたすら思いめぐらせた、
二羽が災いを予告して
語ったことを、
カラスと鷲が、
彼らが馬で帰る時に。

18

ブリュンヒルドは目を覚ました、
ブズリの娘、
スキョルドゥングの一族の姫は、
夜明けの少し前に。
「わたしを励ますか、引き止めるかしておくれ、
悲しみはもうもたらされた。
この憂いを語るべきか、
そのまま黙っているべきか」

19

皆は黙った、
その言葉を聞いて。
女のその振る舞いを
理解する者はほとんどいなかった。
彼女は涙ながらに
語りはじめたのだ、
笑いながら
男たちに求めたことを。

20

「グンナル、わたしは
恐ろしい夢を見た。
館では皆が死に、
わたしの寝床は冷たかった。
そして王よ、おまえは馬を進めていた、
喜びを奪われ、
足枷に縛られて、
敵の群れの中へ。
こうしておまえたちの
ニヴルングの一族はことごとく
力を失うだろう。
おまえたちは誓いを破ったのだから。

21

グンナル、おまえは
まるで覚えていないのか、
おまえたち二人が足跡のくぼみに
ともに血を流し込んだことを。
今やおまえは、そのすべてに
悪をもって報いたのだ、
おまえを第一の者に
しようとしたあの人に。

22

そのことは明らかになった、
勇ましく馬を駆って
わたしを求めに
訪れた時に。
軍勢を滅ぼす者が
それまでいかに
若い王への誓いを
守っていたかが。

23

傷を刻む杖を、
黄金を巻きつけた剣を、
誉れ高い王は
わたしたちの間に置いた。
その刃は炎で
外側を鍛えられ、
内側は毒の滴で
彩られていた」
シグルズの死について
この歌ではシグルズの死が語られ、彼らが戸外で彼を殺したかのように話が進む。だが、彼らが屋内で、自分の寝床に眠る彼を殺したと語る者もいる。一方、ドイツの人々は、彼らが森の中で彼を殺したと語る。また『古いグズルーンの歌』では、シグルズが殺された時、シグルズとギューキの息子たちは民会へ馬で出かけていたと語られる。だが、彼らが信義を裏切り、横たわって身構えることもできない彼を襲ったという点では、皆の語るところは一致している。